新車試乗レポート
更新日:2025.03.12 / 掲載日:2025.03.12
雪でもイケる? レヴォーグレイバック最終評価
既に何度か公道で試乗済みのレイバック。積雪路面というシチュエーションでも印象は?
●文:川島茂夫 ●写真:月刊自家用車編集部/SUBARU
雪でもチェック! SUBARU レヴォーグレイバック完結編

穏やかさと悪路対応がレヴォーグとは別物だ
レイバックはレヴォーグの牽引役あるいは看板になる……と言ってはスポーツワゴン派から反感を買いそうだが、SUV設計のサスによるオールテレイン性能の方が、多くのユーザーにとってメリットが大きいと思われる。ハードに攻め込むスポーティな走りよりも悪路対応4WDに乗る安心感の方が現実的という視点だ。
X-MODEは泥濘/深雪モードのない標準型であり、スバルのSUV系の中でも特に悪路対応力が高いわけではないが、厳密に言えば、という程度の差異である。今回の試乗では轍の深い雪路も走らせたが何の苦もなく踏破できた。
雪路や未舗装路でも頼もしいモデルだが、オンロードでの走りの良さも大きな魅力だ。レヴォーグと同等とは言わないが、しなやかなサスストロークの使い方や弱アンダーを基本に方向性の乱れが少ないハンドリングが高速でも山岳路でも穏やかな心持ちの運転感覚をもたらしている。
レヴォーグSTIスポーツ系の電子制御サスにアクセサリー設定された「e-TUNE」仕様と同志向のハンドリングでもあり、リヤオーバーハングの重みをわずかに感じさせるワゴンらしい乗り心地もあって、STIスポーツ系と並びスバルラインナップの看板モデルに相応しい乗り味である。
幹線道路はほぼドライ……とはいうものの、豪雪後の試乗。ターボのパワーを活かせる状況ではなかったが、低負荷域から柔軟なドライバビリティを発揮するのが1.8ℓターボとワイドレンジCVT。先を探るようなアクセルコントロールでも予測通りに追従する。大排気量NA仕様以上にコントロールしやすく、市街地も山岳路も高速道路も苦手な状況がない。
クロストレックS:HEVが目を惹くが、価格はレイバックがわずかに安く、ひと回り大きな荷室や車格感ある乗り味を加味すれば、比較必須の魅力を備えている。
SUBARU レヴォーグレイバック
●価格:399万3000〜424万6000円
その名の通りレヴォーグから派生したSUV。SUV的な見た目だけに止まらず、装備や走りの方向性にいたるまで、ツーリング&レジャー志向に仕立てられている。







