新車試乗レポート
更新日:2018.11.20 / 掲載日:2013.01.24
シトロエンC5 試乗レポート

再発見させられる“唯一無二”の存在
油圧制御の独創的なサスペンションで、その乗り心地を「空飛ぶ魔法の絨毯」と言わしめた伝説的モデル「DS」。その流れを汲む「C5」が、このほどフェイスリフトされた。
フロントグリルの中央に配され、強力なデザインアイデンティティーともなっているブランドエンブレム「ダブルシェブロン」が新しくなったことで、見た目の印象もだいぶ変わっている。2つのくさびを重ねた形のエンブレムは、フロントをはじめホイールセンターキャップやラゲッジドアの中央、さらにはステアリングホイールに採用され、セダン、ツアラー(ステーションワゴン)ともに、より洗練された精悍さを醸し出すようになっている。
強く惹きつけられる上品な存在感に魅了されながら、ツアラーのステアリングを握ってみた。進化と熟成を重ねたサスペンション「ハイドラクティブIIIプラス」が生み出す走りのフィーリングは、ある意味ルックス以上に個性的といえるだろう。路面の段差や継ぎ目などのわずかなショックをしなやかにいなしていく快感はまさに異次元のもので、ダイレクト感やスポーティさを標榜する今日のドイツ系高級モデルとは明らかに異なるテイストだ。

インテリアは、クオリティが高く快適そのもの。そして何よりも極上の乗り心地に大きく貢献するシートは類い稀な出来のよさで、進化を重ねながらも伝統がしっかりと受け継がれていることを改めて認識させてくれた。ワゴンとしての機能性は言うに及ばず、上質な走りを楽しめるのがC5ツアラーだ。
ところで、今回のフェイスリフトに合わせて、「ブラン ガラン(ダークブラウン)」が新色として追加設定され、さらにエントリーグレードとなる「セダクション」に新しいデザインの17インチアロイホイールが設定された。価格は据え置きで、存在感とお買い得感が高まっているC5ツアラーに注目したい。
文と写真●GooWORLD
問い合わせ シトロエン コール 0120-55-4106
Detail Check
コックピット
コックピット
新しいブランドロゴがあしらわれたステアリングには、主要なコントロールスイッチが集められ、利便性と安全性が考慮されている。コックピット全体も、奇をてらうことなく機能性が重視されたレイアウトとなっている。
インテリア
インテリア
高級モデルにも負けない贅沢なつくりを誇るC5のシート。座面、背もたれはともに分厚く、長時間のクルージングでも疲れ知らずの快適さが印象に残る。
エンジン
エンジン
お馴染みの1.6L直噴ターボエンジンは、6速ATと連動して低 回転から十分なトルクを発揮する。扱いやすく静かなユニットは、C5の上質でなめらかなイメージとマッチしている。
主要諸元:シトロエン C5 ツアラーエクスクルーシブ(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4845×1860×1490mm |
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ホイールベース | 2815mm |
トレッド前/後 | 1585/1560mm |
車両重量 | 1680kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1598cc |
最高出力 | 156ps/6000rpm |
最大トルク | 24.5kg m/1400~3500rpm |
サスペンション前/後 | ダブルウィッシュボーン/マルチリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤサイズ前後 | 225/55R17 |
全国メーカー希望小売価格(発表・発売 2012年10月)
C5 セダクション(6速AT) | 399万円 |
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C5 エクスクルーシブ(6速AT) | 449万円 |
C5ツアラー セダクション(6速AT) | 419万円 |
C5ツアラー エクスクルーシブ(6速AT) | 469万円 |
Body Color
□ブラン ナクレ ■マティ ポワール ■グリ ハリアー ■グリ アルミニウム ■ブラン ガラン ■ブラスク ■ノアール ペルラネラ ※ほか1色 |