新車試乗レポート
更新日:2020.04.06 / 掲載日:2009.04.24
ホンダ インサイト 試乗レポート
ホンダ インサイト 試乗レポート
試乗
フルモデルチェンジ
発表・発売/2009年2月5日・2月6日
文●竹岡 圭 写真●森山俊一
■普通のクルマのようなフレンドリーさそれがインサイトの美点
「ハイブリッドカー=価格が高い」という常識を覆したインサイト。発表直後からすでにディーラーは大盛況、あっという間に目標突破という、恐るべき大フィーバーを見せているのだ。
■ドライビング/ユーティリティ
やはりどうしても目が行くのは189万円~という価格だと思う。ハイブリッドカーが環境やお財布に優しいのは知っているけれど、コストが高そうで・・・というのがこれまでのイメージだったはず。これをイイモノだから幅広く普及するようにと、安価で提供したのには頭が下がるばかり。ユーザーとしてもうれしいかぎりだ。
気になる燃費性能は10・15モード燃費28.0km/L。インサイトのハイブリッドシステムは、モーターだけで走行できる領域はあるもののつねにエンジンは回っているという、電気自動車状態にはならないパラレルハイブリッド方式。それでこの燃費を達成するために、全気筒休止機構を持つ世界一低燃費の1.3Lガソリンエンジンを搭載。ボディ形状も空力がトコトン追及されているが、先代と違い大人5人が乗れる広さを確保。それでいてボディサイズは5ナンバー枠に収まるパッケージングは賢明だ。
しかし、いくらハイブリッドカーとはいえ乱雑な運転をしていたらメリットは半減してしまう。そこでメーターの色や葉っぱの数を変化させることで運転を指南する、コーチング&ティーチング機能を盛り込んだり、クルマのほうが勝手にエコモードになってくれるECONボタンを搭載したりと、楽しみながらエコドライブを学ばせてくれるのがユニークなところだ。
ハイブリッドだからといって特別な操作はいらないし、乗り味も「静かなクルマだね」というだけで気づかない人もいるくらい、ホンダらしくスポーティで普通のクルマに近い。そのフレンドリーさが最大の魅力なのだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
近未来的かつカジュアルな雰囲気に仕上げられたインパネ。2段式メーターの上部、デジタルスピードメーターの周囲が緑から青に変わり、燃費のいい運転の仕方を教えてくれる。
前席のシートはサイズも十分。後席は大人2名がゆったり座れるといったところ。そのあたりは割り切りの姿勢も伺える。
ボタンひとつでエンジンの出力制御、エアコンの省エネ化、アイドルストップ領域の拡大、回生量の増加を行うECON。
■インテリア/エクステリア写真[2]
運転状況をさかのぼって表示するモニター。インターネットにアクセスすればエコドライブの採点までしてくれる。
シビックハイブリッド比2%燃費向上したというエンジン。状況によって6km/h以下でアイドルストップに入る。
16インチを履くLSは実用燃費が10%くらい落ちるとのデータがあるが、パドルシフトなども装備されるので、スポーツテイストを求める人にはピッタリ。
インサイトLS(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4390×1695×1425mm |
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ホイールベース | 2550mm |
トレッド前/後 | 1475/1460mm |
車両重量 | 1200kg |
エンジン | 直4SOHC |
総排気量 | 1339cc |
最高出力 | 88ps/5800rpm |
最大トルク | 12.3kg m/4500rpm |
モーター最高出力 | 14ps/1500rpm |
モーター最大トルク | 8.0kg m/1000rpm |
10・15モード燃費 | 28.0km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | ディスク/L&Tドラム |
タイヤ前後 | 185/55R16 |
全国メーカー希望小売り価格
ホンダ インサイト | 189万~221万円 |
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