新車試乗レポート
更新日:2018.11.14 / 掲載日:2009.03.24
日産 フェアレディZ 試乗レポート(2009年3月)
日産 フェアレディZ 試乗レポート
試乗
フルモデルチェンジ
発表・発売/2008年12月1日
文●九島辰也 写真●原田 淳
■新テクノロジー満載の新型はZ史上最高&最強のパフォーマンス
■ドライビング/ユーティリティ
Z史上最強のV6エンジンは、じつにスポーティな味付けと言える。最高出力336馬力はその数値からもわかるように、出だしからクルマをグイグイ前に押し出す。しかも、200ccアップした排気量はただパワフルなだけでなく、スムーズさも格別。日産自慢のVVELは滑らかに加速し、ストレスを感じさせない。
そして組み合わされる7ATは、シフトチェンジに対するレスポンスがよく、スピードをコントロールする。とくにパドルシフトでの操作性は秀逸で、減速時のブリッピングもいい感じ。また、今回は世界初のMT用シンクロレブコントロールを採用するというオマケ付き。MT車でも自然なフィールでクルマがブリッピングしてくれるのだ。もはや”ヒール&トゥ”は過去の産物?なのかもしれない・・・。
それはともかく、今回のモデルチェンジで、もうひとつ話題となったのはホイールベースの短縮。従来車マイナス100mmがクルマの運動性能を明らかに上げた。具体的には、ステアリング操作に対するシャシーの応答性はよくなり、ドライバビリティが高まっている。要するにハンドリングが楽しくなったのだ。もちろん、そこにはシャシーの剛性アップなど入念な計算が伴う。と同時に、軽量化を徹底的に行った結果とも言えるだろう。そのままでは110kgの増加になる車重をボンネットやドア、テールゲートをアルミ製にするなどして押さえ込んだのだ。
乗り心地は18/19インチの2種類のタイヤにより異なる。明らかに快適なのは前者。ヒョコヒョコした上下動は抑えられ、スポーティでありながらマイルドさも兼ね備える。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ダッシュパネルセンターに3連サブメーターを持ち込むなど、スポーティな演出が施されるインパネ。まさに”戦闘機”的なデザインだが、もう少々シンプルでもいいのでは?
2シーターに割り切ったパッケージのZ34。Z32のように4シーターはない。シートはスポーティなバケットタイプを採用。
もはや国産車では珍しくなったMT。新型のMTは6段となる。世界初のシンクロレブコントロール(ブリッピング機構)付き。
■インテリア/エクステリア写真[2]
グレードによりホイールのサイズは異なる。デイリーユースなら乗り心地優先の18インチがオススメだ。デザインもグッド。
スカイラインでおなじみのVVEL機構を採用したV6。従来車より総排気量は200cc上がり、3.7Lとなった。最高出力は336馬力を発揮する。
ホイールベースが短くなったことでカタマリ感が出たスタイリング。シルエットは初代に近づいた。前後のライトが個性的。
フェアレディZバージョンT(7AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4250×1845×1315mm |
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ホイールベース | 2550mm |
トレッド前/後 | 1550/1595mm |
車両重量 | 1510kg |
エンジン | V6 DOHC |
総排気量 | 3696cc |
最高出力 | 336ps/7000rpm |
最大トルク | 37.2kg m/5200rpm |
10・15モード燃費 | 9.8km/L |
サスペンション前 | ダブルウイッシュボーン |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前・後 | 225/50R18・245/45R18 |
全国メーカー希望小売り価格
日産 フェアレディZ | 362万2500~446万2500円 |
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