新車試乗レポート
更新日:2018.11.23 / 掲載日:2010.10.29
日産 エルグランド 試乗レポート
日産 エルグランド 試乗レポート
試乗
【フルモデルチェンジ】
発表・発売/2010年8月4日
日産自動車/0120-315-232
文●石川芳雄 写真●齋藤正
■厚みのある上質なインテリアと軽快なフットワークを披露する走り
■ドライビング/ユーティリティ
先代と比べると室内の広々感は減った。FF化でフロアが低くなり、2列目の室内高はむしろ増えているが、乗員をリラックス姿勢で乗せるシートポジションの作り方や、開放感よりも包まれ感を出した窓と乗員の位置関係が、そう感じさせるのだ。その分インテリアは厚みが出て豪華に。居心地の質にこだわったのだろう。したがって2列目はベンチよりセパレートの7人乗りのほうがおすすめ。助手席まで足置きが付くトリプルオットマン仕様も用意される。
3列目は床下に折りたたむ方式。簡単にフラットになるうえ電動まで用意するが、床は高くなったし2列目もとくに折りたたみはしないので、荷物収納力はソコソコといったところだ。
走りはかなりいい。乗り心地を優先させているが、先代のようなブワブワの足ではなくて、路面の衝撃をしなやかにいなす。姿勢変化もよく抑えてあるし、コーナリングは内輪を沈み込ませるような安定感のあるフォーム。重心が低くなったこともあってフットワークは軽快だ。
ただ、3.5LのV6はパワフルだが、ノーズが重い。燃費を考慮してかアクセルを踏んだ瞬間の反応は抑えてあるが、V6パワーを楽しもうとすると、やはり相応に大食らいとなる。
その点、2.5Lの4気筒は鼻が軽く軽快。CVTとの連携も抜群で、ECOモードでは2000回転以下を多用し経済性にも優れる。それでいてレスポンス上々だから絶対のおすすめだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ナビを最上段に置いた包まれ感のあるコクピット。スイッチ類の感触や、パネルの厚み、質感ともに申し分ない仕上がりだ。
高い場所から見下ろす感覚は減ったが、よりリラックスできる姿勢となった運転席。シートの仕立ても最上級にふさわしいもの。
これがトリプルオットマン仕様の豪華なセカンドシート。背もたれの中折れ機構も備わり、ラクな姿勢で移動できる。
■インテリア/エクステリア写真[2]
3列目は、従来の跳ね上げ式の収納を廃止。3対7の分割で、簡単な操作で床下に収まる。ただ、その分だけフロアは少し高めになった。
FFで横置きとなったエンジン。V6のトルク感は強烈だが、バランスのよさは直4の2.5Lだろう。
水平基調のガーニッシュと縦型のテールランプが先代の面影を残すが、全体に低く、精悍さを増しているのが新型エルグランドの大きな特長だ。
エルグランド 350ハイウェイスター プレミアム(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4915×1850×1815mm |
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ホイールベース | 3000mm |
トレッド前後 | 1600mm |
車両重量 | 2020kg |
エンジン | V6 DOHC |
総排気量 | 3498cc |
最高出力 | 280ps/6400rpm |
最大トルク | 35.1kg m/4400rpm |
10・15モード燃費 | 9.4km/L |
サスペンション前/後 | ストラット/マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 225/55R18 |
全国メーカー希望小売り価格
日産 エルグランド | 307万6500~464万1000円 |
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