中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.23 / 掲載日:2013.05.17
日産 エルグランド (2011年11月~2012年12月) 中古車購入チェックポイント
日産 エルグランド (2011年11月~2012年12月) 中古車購入チェックポイント
DBA-TE52
参考車両 : 250 ハイウェイスター7人乗り 初年度登録2012年3月
追加装備:<メーカーオプ ション>アラウンドビューモニター、ステアリング スイッチ、カーウイングスナビゲーションシステム、 Bose サラウンドサウンド付後席シアターシステム (2011年11月)
■全体のチェックポイント
大柄な車体をうっかりぶつけてしまう。オプション装着車が多い。といったところも注意ポイント。購入にあたっては、何台か見比べて検討するといいだろう。車体の損傷や内装の傷みなどを探るのはもちろんだが、エンジンをはじめ走行機能各部の整備状況も必ず確認したい。
外装と同時に車体側にダメージがないか確かめる
1.車体のバランスをチェック
1.車体のバランスをチェック
まずは、どこかに違和感がないか観察する。車体の姿勢(傾き)にも注意。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどのバランスを見る。細部では、バンパーの角や下側の損傷。ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意しよう。
2.周辺の状態も調べる
2.周辺の状態も調べる
ドアは、立て付けをチェックし、開閉具合をチェック。修理や交換する際にドアを外すこともあるので、ネジやヒンジの状態をチェック。ドアの内側に修理跡がないかチェックするほか、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など車体周辺の状態もチェックする。
3.縁と奥も覗いてチェック
3.縁と奥も覗いてチェック
フェンダーは、膨らんでいるホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁あたりも、傷や凹み、修理跡などがないか見る。下部に装着しているサイドシルプロテクタ-の状態にも注意。タイヤハウス内も覗いて、内側にあるライナー(泥よけカバー)もチェック。
4.下側に要チェックポイント
「ハイウェイスター」は、ドアに設けているサイドシルプロテクターに傷や破損がないか、修理や交換していないかチェック。車体側のサイドシル(車体の梁)も、損傷、腐食(錆)、修理/交換の形跡などがないか、床下側や上側のステップ部も慎重にチェックしよう。
5.テールゲートを開けてチェック
後面も、バンパー、テールゲート(バックドア)、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。テールゲートは、解錠・施錠、開閉の具合、全開状態でしっかり止まっているかチェック。テールゲートを開けたら、ヒンジ周辺に修理跡がないか見る。開口部も修理/交換の形跡がないか調べる。
スライドドアの動きと関連連機構の状態を調べる
1.操作と作動具合を確認
左側ワンタッチオートスライドドアを標準装備。右側オートスライドはオプション装備。外側ドアハンドル、室内側ドアハンドル、運転席ドアロックスイッチ、キーリモコンを操作して、解錠・施錠の具合と開閉の具合をチェック。
2.スライドドアのチェック
2.スライドドアのチェック
スライドドアは、損傷や修理跡がないか、ずれていないかチェック。ブラケット(スライドドアを支えている金具)やレール(ローラーをスライドさせる溝金具)などの状態もチェック。
3.スライド動作をチェック
開閉して、スライド動作がスムーズかチェック。半ドア状態から自動的に閉まるオートクロージャーの具合もチェック。
オートスライドドアは、ワンタッチ解錠、全ドア連動ロック、挟み込み防止機構なども正常に機能するか確かめる。
走行機構のコンディションと整備状況を必ず確認
1.エンジンをかけてみる
1.エンジンをかけてみる
とりあえず、オイル漏れなど不具合の兆候がないか、エンジン周辺を見る。エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。大きな振動や異音が出ていないかも注意。
始動時には、エンジンスイッチとインテリジェントキーの機能をチェック。表示/警告灯類の点灯なども見てみる。
2.オートマチックのチェック
2.オートマチックのチェック
エンジンをかけたら、セレクトレバーを各ポジションに切り替えながら操作具合をチェック。可能なら試乗して、CVT(無段変速機)のオートマチック動作をチェック。6速マニュアルモードの具合も、走行中に調べたい。
参考車両のようにオプションのカーウイングスナビゲーションが付いている車両は、ナビ協調変速制御機能(ナビと連携して燃費を向上させる)が正常か確認したい。
★販売店できちんと整備してもらう
★販売店できちんと整備してもらう
エンジン、トランスミッション、ブレーキ、サスペンション、車両安定制御機構VDCなど、走行に関わる部分はきちんと点検整備しているかどうかが大切。車両の購入を決めるなら、販売店で正しく点検・整備して納車してもらうようにしよう。
装備機器類も機能と作動が正常かチェックする
1.隅まで細かくチェック
室内は、シートや内装材に汚れや染み、傷などがないか。前席周辺だけでなく、2列目席、3列目席、ラゲッジスペースまで丹念にチェック。床や天井の状態のほか、ボックスやポケットなどは内部も見る。ボックスの蓋やエアコンルーバーなどは、可動部の破損にも注意。ロールサンシェードなども忘れずにチェックしよう。
2.すべての機能をチェック
参考車両には、オプションのナビシステムが付いている。ナビ機能はもちろん、地デジ、CD一体AM/FM、ハンズフリーフォン、DVD再生、USB接続など、付随する機能がすべて正常か確認。
3.装備機器類の作動をチェック
3.装備機器類の作動をチェック
ヘッドランプやウインカーなど保安装置。パワーウインドウ開閉やドアロック、室内ランプの点灯など基本的な装備の作動状態をチェック。インテリジェントキーによる各部の作動もチェック。
エアコンは、特に冷房の効き具合を確かめたい。前席左右・前後独立温度調整機能もチェック。2列目席のコントロールスイッチも試してみる。
4.関連機構の不具合にも注意
4.関連機構の不具合にも注意
参考車両は、大柄な車体の取り回しに役立つオプションのアラウンドビューモニターを装備している。フロント/サイド/バックビューのほか、移動物検知機能や駐車ガイド機能などもチェック。カメラ補助ソナーなど関連部も、不具合がないか確認したい。
5.システム構成もチェック
5.システム構成もチェック
参考車両は、Bose 5.1ch サラウンドサウンド付後席プライベートシアターシステムも追加している。液晶モニター、アンプ、スピーカーなど各装置の具合にも注意しながらAV機能が正常かチェック。
6.シートアレンジもチェック
7人乗りの2列目席は、キャプテンシート。傷や破れなどがないか見て、スライド、シートバック中折れ、オットマン、サイドテーブル、アームレストなどもチェック。
3列目席の6:4分割ストラップ式可倒シートも、折り畳みや収納をチェック。後部フロアも開けて、アンダーボックスの状態も見る。ちなみに、シアターシステム装着車は、ボックスの底が標準よりも浅くなっている。
7.付属品や取説も確認
7.付属品や取説も確認
メカニカルキー内蔵インテリジェントキー2個は標準で付属。シアターシステムには、リモコンやワイヤレスヘッドホンが付く。付属品や取扱説明書も備えているかチェック。
★不具合がないかは販売店で点検してもらう
装備機器類は、とりあえずわかるところだけでもチェックしてみる。異常や不具合などがないかは販売店で調べてもらおう。
■最初に車両の現状を確認する
中古車両の現物を見て「年式・仕様・グレード」を確認。標準装備の他に、メーカーオプション(新車時の注文装備)や後から加えた装備などが付いていないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。
目利きはココを見る!
車両の情報を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初年度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。
立て付けを見る
●隣接している外板パネルの隙間が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか、修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。
塗装の状態を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡があれば、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●ドアの開口部などにマスキング(塗装する部分の周辺にスプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、マスキング跡。なんらかの理由で周辺を塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内は、外装色とは異なっていることがある。●スペアタイヤ収納部などは、塗装の飛沫が付着しているように見える場合もあるので、新車時の塗装か、新しく塗装したのか判断する必要がある。
取り付け状態を見る
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●無塗装ネジの場合は判断しにくいので、関連部のネジと見比べる。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修正跡や修理跡がないか調べる。
接合部を見る
●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(鉄板接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●鉄板の接合部などに塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、パネルの接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。
■今回の車両のプロフィール
●2010年8月に発売した3代目(E52型)「エルグランド」。エンジンは、2.5Lの「250」と3.5Lの「350」。トランスミッションは、6速マニュアルモード付CVT。駆動方式は、2WD(FF前輪駆動)と4WD。3列シートの2列目が6:4分割シートの「8人乗り」とキャプテンシートの「7人乗り」を設定。
●2011年11月に一部仕様向上。「350ハイウェイスター」にオートバックドアを標準装備。アクティブAFS(ヘッドランプを自動的に曲がる方向を照らす)を2.5L車にも標準装備。オプションとして移動物検知機能付アラウンドビューモニターを設定した。仕様グレードの250「XG」は、16インチアルミホイール、スエード調クロスシートなどが標準装備。250/350「ハイウェイスター」は、専用フロントエアロバンパーとクロームモール付サイドシルプロテクター、18インチアルミホイール、ジャガード織物シートなどを装備。350「ハイウェイスター プレミアム」は、本革シート、運転席/助手席パワーシート、ワンタッチ電動格納3列目シート、リバース連動ドアミラーなどを標準装備に加えている。
■参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード | 型式 | シフト | 駆動 | 定員 |
250XG | DBA-TE52 | CVT-M6 | FF | 8 |
DBA-TNE52 | CVT-M6 | 4WD | 8 | |
250 ハイウェイスター | DBA-TE52 | CVT-M6 | FF | 7/8 |
DBA-TNE52 | CVT-M6 | 4WD | 7/8 | |
350 ハイウェイスター | DBA-PE52 | CVT-M6 | FF | 7/8 |
DBA-PNE52 | CVT-M6 | 4WD | 7/8 | |
350 ハイウェイスタープレミアム | DBA-PE52 | CVT-M6 | FF | 7 |
DBA-PNE52 | CVT-M6 | 4WD | 7 |
●2012年12月には一部仕様を向上している。