新車試乗レポート
更新日:2018.11.28 / 掲載日:2012.10.19
日産 セレナ 試乗レポート(2012年10月)
日産 セレナ (2012年~) 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表・発売/2012年8月1日
日産自動車/0120-315-232 (2012年8月)
■シンプルスマートなハイブリッドでより低燃費&快適に進化
■ドライビング/ユーティリティ
セレナが搭載するシステムは、「S-HYBRID」とハイブリッドの前にわざわざ「S」が付いている。これはスマートシンプルという意味だそうだが、裏を返せばわざわざ断り書きがあるわけで、電気だけで走れる本格HVではないということを表していると言ってもいいだろう。
機構は極めてシンプルで、減速エネルギーを積極的に利用するために、エコモーターのエネルギー回生発電量と出力を高めて補助原動機化。蓄電容量を高めるためのサブバッテリーをエンジンルームに追加したというものだ。極端に言えば、スズキ・ワゴンRのエネチャージに近い。両車の違いをひと口に言えば、電力を駆動のアシストに使っているかどうかの違いと言ってもいいかもしれない。
さて、貯めた電気はエンジンアシスト、アイドリングストップ、エアコン、電装品など、効率的な使い道をその都度クルマが考えるというのだが、誤解を恐れずに言ってしまうと、猛暑の撮影当日、エアコンフル稼動状態では、モーターによるエンジンアシストはよくわからなかった。というか、走りの方にはまったく使われなかったように思う。通常は低速時に背中を押してくれるカタチでアシストが入るらしいが、トータルで燃費がよくなればなんの問題もなく、結果オーライと考えたほうがよさそうだ。
それよりも、マイナーチェンジのおかげで、乗り心地をはじめ、微振動の制御やパワステフィールなど、基本性能が向上していることのほうがうれしいポイントだった。今度のセレナは、どの席でも快適に燃費よく過ごせる性能が上がったというフレーズがピッタリなのだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
マルチグラフィックアッパーメーターには「S-HYBRID」の専用表示が。インパネまわりはオープン&クローズタイプのポケットが混在していてとても便利。
前席は、ドアミラー前でウインドウがグッと下がっていることもあり、低い位置まで視界が広くて安心感が高い。
2列目、3列目のシート中央席にELR 3点式シートベルトが標準装備となったのも、今回のマイナーチェンジのポイントだ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
システムはすべてがエンジンルームに収まる非常にコンパクトなもの。ミニバンの最重要課題、スペースをスポイルしないというのがうれしい。
運動性能はそのままに、転がり抵抗を低減して燃費性能を高めた低燃費タイヤを採用。燃費の向上にひと役買っている。
外観では、ヘッドランプのブルーインナーレンズや、高輝度LEDリヤコンビランプ、クリアのLEDハイマウントストップランプが新たに採用された。
セレナ・ハイウェイスターG Sハイブリッド(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4770×1735×1865mm |
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ホイールベース | 2860mm |
トレッド前/後 | 1480/1485mm |
車両重量 | 1660kg |
エンジン | 直4DOHC+モーター |
総排気量 | 1997cc |
エンジン最高出力 | 147ps/5600rpm |
エンジン最大トルク | 21.4kg m/4400rpm |
モーター最高出力 | 1.8kW(2.4ps) |
JC08モード燃費 | 15.2km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 195/60R16 |
全国メーカー希望小売り価格
日産 セレナ | 216万3000~288万150円 |
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