新車試乗レポート
更新日:2018.11.07 / 掲載日:2013.06.20
ミニ ペースマン 試乗レポート

MINIのニューフェイスはスタイルも走りも一流
破竹の勢いでボディバリエーションを拡大しているMINI。そんななか、7番目のMINIとしてデビューしたのがこのペースマン。
リヤゲートを含めて3枚のドアを持つのはベーシックなMINIハッチバックと同じだが、成り立ちはクロスオーバーに近い。リヤに向かって大きく傾斜したルーフを与え、スタイリッシュに仕立てたモデルがペースマンの正体だ。
デザインで目を引くのは、フロントよりも、むしろリヤまわり。サイドウインドウがリヤにかけて絞られていく処理はエレガントだし、水平基調のテールゲートやリヤコンビランプは、どっしりとした安定感を感じさせる。まさにクーペとSUVをミックスしたような、他にはない個性を感じさせる。
それでいながら、室内には大人4名が十分に過ごせるスペースのゆとりがあるのもポイント。普段はパーソナルカーとして使うが、いざという時には、しっかりと使える後席がほしいという独身ユーザーの要求にぴったりとはまる実用性も持っている。

今回の試乗車は、シリーズの上位モデル「クーパーS ALL4」。エンジンは184馬力の1.6Lターボを搭載し、駆動方式は4WDを採用する。この上には高性能モデルのJCWも存在するが、パンチ力のある加速は、クーパーSでも十分に味わえる。クロスオーバーよりもクイックな印象を与える足まわりと相まって、走り味は完全にMINI節。いわゆるゴーカートフィールを実現している。一方でアイポイントが高く、通常のハッチバックよりも見晴らしがよくて乗りやすいのもメリットと言えるだろう。
クロスオーバーやペースマンは新しい試みであるが、オリジナルMINIから連綿と続く系譜上に存在する。実際に乗ってみるとこれらの走りには、紛れもなくMINIの魂が息づいていると感じる。冒険をしつつもMINIの本質を守るところが、現在のプロデューサーであるBMWの開発力の高さを物語っている。
文と写真●GooWORLD
問い合わせ MINIカスタマー・インタラクション・センター 0120-3298-14
コックピット
コックピット
インパネの中央に大きなメーターが与えられるのは、ほかのMINIファミリーと共通。専用ホルダーに備わるiPhoneは、専用アプリでカーナビとして利用する「MINICONNECTED+NAVI」というオプション。
インテリア
インテリア
サイドサポートにも優れたレザーシート。左右のスペースも十分なので、ファーストカーとしてもしっかり使える。後席はカップホルダーも装備する。
エンジン
エンジン
横置き搭載される1.6L直噴ターボエンジン。最高出力は184馬力、最大トルクは24.5kg mを発揮しながら、環境性能も高い。トランスミッションは6速MTまたは6速ATからチョイスできる。
タイヤ
タイヤ
MINIオリジナルの4WDシステムがALL4。MINIファミリーのなかでは、クロスオーバーとペースマンの2モデルに設定されている。ウェット路面などでの安定感は段違いに高い。
主要諸元:ミニ クーパーS ペースマン ALL4(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4125×1785×1530mm |
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ホイールベース | 2595mm |
車両重量 | 1460kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1598cc |
最高出力 | 184ps/5500rpm |
最大トルク | 24.5kg m/1600-5000rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/マルチリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤサイズ前後 | 205/55R17 |
全国メーカー希望小売価格(発表・発売 2013年2月・2013年3月)
MINI クーパー ペースマン(6速MT/6速AT) | 312万円/325万円 |
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MINI クーパーS ペースマン(6速MT/6速AT) | 362万円/375万円 |
MINI クーパーS ペースマン ALL4(6速MT/6速AT) | 383万円/396万円 |
MINI ジョン・クーパー・ワークス ペースマン(6速MT/6速AT) | 453万円/466万円 |
Body Color
■ブリリアント・コッパー・メタリック ■ブレイジング・レッド・メタリック ■オックスフォード・グリーン・メタリック ■コスミック・ブルー・メタリック ※ほか7色。 |