新車試乗レポート
更新日:2018.11.12 / 掲載日:2013.02.21
クライスラー 300 試乗レポート
大人の落ち着きを身につけた人気モデル
フィアットグループ傘下となったクライスラーがようやく始動した。日本でも人気だったあの300Cを進化させ、12月から発売を開始した。見かけはご覧のように正常進化。キープコンセプトながら細部をしっかりとリファインしている。スリーサイズをチェックすると見かけ以上に手が入っているのがわかる。ボディはワイド&ローになり、さらにウインドシールドも角度を得た。その意味では一気に世代が変わったといえそうだ。
また、それは駆動系からも読み取れる。これまでの3.5L V6エンジンは、新世代の3.6Lに積み替えられた。最高出力は249馬力から286馬力になり、燃費も10%向上している。そして2世代前のメルセデス・ベンツEクラス(W210型)と共有したフレームを徹底的に見直した。補強もそうだし、ブッシュ類も変更させている。結果、静粛性は上がり、振動なども激減。このあたりは実際に乗ってすぐに感じられるところだ。さらに付け加えると、乗り心地がよくなった上にハンドリングも楽しくなった。これまでの少々ワイルドな味付けは姿を消し、ヨーロピアンテイストが現れたといった感じである。ちなみに、アクティブセーフティを中心に電子デバイスも相当進化している。このクラスのワールドスタンダードに匹敵する内容だ。
そんな新型の注目点は、じつはインテリアかもしれない。これまで弱点とさえいわれてきたとこがゴージャスかつ快適な空間として生まれ変わった。いままでの殺風景な感じはもはや姿を消している。
ということで駆け足で紹介したが、今回のグレードはリミテッドとラグジュアリーのふたつとなる。簡単にいうとホイールを18から20インチにし、インテリアにレザーを使ったのがラグジュアリー。で、名前はこちらに「C」が付く。「300C」と名乗るのはこちらだけなので、どうぞお見知りおきを。
文●九島辰也 写真●GooWORLD
問い合せ クライスラー・ジープ・ダッジコール 0120-712-812
コックピット
コックピット
ゴージャスで雰囲気もよくなったダッシュボード。特に上級グレードでは本革巻きステアリングとレザーシートで豪華さをアピールする。また、メーターのデザインもかなり凝っている。ブルーの輝きはかなりムーディ。
インテリア
インテリア
写真は300リミテッド。表皮はファブリックで前席はランバーサポートまで含めて電動調整式。リヤは3対2の分割可倒式を採用している。
エンジン
エンジン
ペンタスターエンジンと呼ばれる3.6Lツインカムユニット。今回はこれ一本で、V8エンジンはラインナップされなかった。新型は、ZF製の8速ATを搭載するのも大きなトピックとなっている。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
全長5m超えと考えると、ラゲッジルームはけっして広くない。リヤサスの出っ張りがスペース効率を妨げているのは一目瞭然だ。とはいえ、トランクスルー機構がそれを補ってくれる。
主要諸元:クライスラー 300リミテッド(8速AT)
全長×全幅×全高 | 5070×1905×1495mm |
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ホイールベース | 3050mm |
トレッド前/後 | 1625/1640mm |
車両重量 | 1880kg |
エンジン | V6DOHC |
総排気量 | 3604cc |
最高出力 | 286ps/6350rpm |
最大トルク | 34.7kg m/4650rpm |
サスペンション前/後 | ウィッシュボーン/5リンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前後 | 235/55R18 |
全国メーカー希望小売価格(発表・発売 2012年11月・12月)
300 リミテッド | 398万円 |
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300C ラグジュアリー | 538万円 |
Body Color
■ビレットシルバーメタリック C/C ■ラグジュアリーブラウン P/C □アイボリートライコートパール ■グラナイトクリスタルメタリック C/C ■グロスブラック |