新車試乗レポート
更新日:2018.11.20 / 掲載日:2011.02.18
スズキ スイフトスポーツ(2011年~)試乗レポート
スズキ スイフトスポーツ(2011年~) 試乗レポート
試乗
【追加モデル】
発表・発売/2011年11月28日・12月23日
スズキ 0120-402-253 (2011年11月)
■コンパクトホットハッチの大本命 国産車としては別格の出来映え
昨年末に登場したスイフトシリーズの新型スイフトスポーツは、まさにコンパクトホットハッチの真打ちと言える存在だ。同クラスの国産勢で唯一の1.6Lエンジンは、先代の125psから136psにパワーアップ。MTには新開発の6速、2ペダルには7速マニュアルモード採用の副変速機付きCVTを搭載する。サスペンションはリヤを高剛性タイプに専用設計、フロントにはリバウンドスプリングを内蔵し、ダンパーにはモンローを踏襲。クルーズコントロールやプッシュスタートシステムなど、充実の装備も見逃せない。
■ドライビング/ユーティリティ
戦闘力の向上は明らかだ。エンジンはトルクが厚みを増し、パワーバンドもいっそう伸びやか。それを2~5速がクロスレシオの6MTが連続的に引き出し、ダイレクトで切れ味鋭い加速を堪能させる。CVTになった2ペダルは性能アップがさらに著しく、ワイドレシオな4ATでパワーを活かせなかった先代の弱点は完全に解消されている。
そして、このパワートレーンよりもさらに印象的なのが、シャシーの進化だ。足まわりはフロントに対するリヤの追従性が高く、ロール剛性もしたたか。しかし、サスがいかにも固められている感じはしない。リバウンドスプリング内蔵のフロントサスが、旋回時にイン側の伸びを抑えるためだろう。内輪のグリップも十分に引き出され、4輪の接地性は抜群だ。
電動パワーステアリングは中立付近の微小舵角にわずかな曖昧さを残すが、基本的には回頭性が極めて高いリニアなハンドリングを楽しませる。安定性とのバランスも文句なく、標準のESP(横滑り防止装置)が介入する場面はほとんどない。しかも、不快な突き上げが気にならないしなやかな乗り心地まで両立している。
新型スイフトスポーツは、すべてにおいて欧州勢とも十分に渡り合える出来栄え。同クラスの国産勢のなかで、その存在感はやはり別格だ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
黒基調の内装色やヘアラインメタル調の加飾で、精悍さや質感の高さを表現。CVT車はステアリングにパドルシフトを標準で備える。
可変吸気システムの新採用、吸気VVT制御の最適化、バルブリフト量の増加など、徹底的な高効率化で性能アップ。燃費も改善している。
標準車同様、先代のイメージを忠実に受け継いだスタイリングは、ひと目でスイフトスポーツとわかる出で立ち。タイヤも先代の16インチから17インチにレベルアップ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
専用のスポーツシートは、スイフト標準車用をベースにサイドサポートパイプの追加などでホールド性を大幅に高めた。
副変速機付きCVTは、リダクションギヤをスイフト標準車よりローレシオ化。発進加速性能をいっそう高めた設定だ。
もちろんルーフエンドスポイラーなどのエアロパーツは標準。後輪のグリップを高め、適度なダウンフォースを生み出す。
スイフトスポーツ(6MT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 3890×1695×1510mm |
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ホイールベース | 2430mm |
トレッド前/後 | 1470/1475mm |
車両重量 | 1050kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 1586cc |
最高出力 | 136ps/6900rpm |
最大トルク | 16.3kg m/4400rpm |
JC08モード燃費 | 14.8km/L |
サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 195/45R17 |
全国メーカー希望小売り価格
スイフトスポーツ | 168万~174万8250円 |
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