新車試乗レポート
更新日:2018.12.02 / 掲載日:2012.02.17
トヨタ アルファード/ヴェルファイアハイブリッド(2011年~)試乗レポート
トヨタ アルファード/ヴェルファイア ハイブリッド(2011年~)試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ・グレード追加】
発表・発売/2011年12月26日
トヨタ自動車 0800-700-7700 (2011年12月)
■ファンのラブコールが実現した3年振りのハイブリッド復活
3年半ぶりとなるアルファードハイブリッドの復活は、ユーザーや販売店の熱いラブコールによって実現したもの。マイナーチェンジに間に合わせるため、パワートレーンには新世代の2.5L・THS II(トヨタ・ハイブリッドシステム II)ではなく、エスティマハイブリッドと同じ2.4L・THS II+E-Four(電気式4WD)を搭載。3.5L(9.3km/L)、2.4L(10.8km/L)のガソリン仕様(数値はともにFF)を大幅に上まわる低燃費を実現した。スタンダードなX、上級のG、エアロ装着のSRとグレードも多彩。ヴェルファイアにも同様にハイブリッドを設定する。
■ドライビング/ユーティリティ
アルファードはエスティマより車重が優に100kg以上重いうえ、多人数乗車の機会も多い。そこで2.4L・THS IIは駆動用モーターの冷却性を高めて登坂性能を向上させるなど、アルファードへの適合がはかられている。
先代は同じ2.4Lでも、旧世代のTHS-C(CはCVTの意)を搭載していたため、走りの進化は言うまでもない。モーターとバッテリーは2トンクラスの巨体でEV(電気自動車)走行をこなすほど強力。アクセルを踏み込んでエンジンを目覚めさせれば、モーターアシストと相まって高速も楽に飛ばせる加速性能を発揮する。静粛性の高さは3.5L V6と同等以上。シャシーも65タイヤにしては突き上げ感が若干気になるが、基本的には安定感の高い操縦性と重厚な乗り心地をうまく両立している。
残念なのは、都道府県のアイドリング規制条例に配慮して、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントが装備から落ちてしまったこと。だが、先の震災で家電が使える給電機能が従来以上に注目され、エスティマハイブリッドより進化したシステムを目下開発中とか。どうしてもほしい人は、もうしばらく待つべし。
■インテリア/エクステリア写真[1]
駆動用バッテリーを収納するセンターコンソール、ハイブリッド専用メーターがガソリン仕様との違い。今回の改良ではナノイー、オートマチックハイビームなど、装備がさらに充実した。
2.4L・THS IIはオイルポンプの追加で駆動用モーターの冷却性が向上。燃費は車重が重い分、エスティマハイブリッドに若干劣る。
ハイブリッドのタイヤは16インチのみ。アルミホイールは専用デザインだ。先進の車両運動制御、VDIMも全車に装備。
■インテリア/エクステリア写真[2]
最上級モデルの本革シート。ファブリックシートの一部やフロアカーペットには、植物由来のバイオファブリックを使用。
日産のアラウンドビューモニターに続いて、トヨタもついにパノラミックビューモニターを純正ナビにオプション設定。
エスティマと違い、ハイブリッドの識別点はブルーが施されたトヨタマークとハイブリッドのエンブレム、ホイールのみ。
アルファード・ハイブリッドSR Cパッケージ(CVT) 主要諸元
全長×全幅×全高 | 4885×1840×1905mm |
---|---|
ホイールベース | 2950mm |
トレッド前/後 | 1580/1585mm |
車両重量 | 2190kg |
エンジン | 直4DOHC+モーター |
総排気量 | 2362cc |
エンジン最高出力 | 150ps/6000rpm |
エンジン最大トルク | 19.4kg m/4000rpm |
モーター最高出力前/後 | 143ps/68ps |
モーター最大トルク前/後 | 27.5kg m/13.3kg m |
システム最高出力 | 190ps |
JC08モード燃費 | 16.2km/L |
サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 215/65R16 |