新車試乗レポート
掲載日:2005.01.28 / 更新日:2018.10.14
日産 ラフェスタ 試乗レポート
日産 ラフェスタ 試乗レポート
試乗
発表/2004年12月2日
文●横越光廣 写真●犬塚直樹
■リーズナブルでユーティリティに長けた5ナンバーミニバン
ラフェスタ最大の特徴は、5ナンバーサイズのボディに、クラストップレベルの室内空間、両側スライドドア、優れたユーティリティを備えること。新開発の2LエンジンとエクストロニックCVTは1タイプ。グレードはベーシックな20S、スポーティな20M、最上級のプレイフルで構成。駆動はFFと4WDを用意する。
■ドライビング/ユーティリティ
試乗したのは、プレイフルと20Sの2台。先に乗ったのは前者で、その走りはハイトワゴンとは思えない軽快さを発揮した。まず、トルクフルなエンジンとCVTは、アクセルを踏むと同時にレスポンスよく加速。出足の速さには、スポーツ感がうかがえるほど。強いていえば、出足に若干の唐突さが見られる。女性ユーザーが多くなるであろう性格からして、おだやかに立ち上がるのが正解だと思うが、加速が軽快なだけに魅力十分なこともたしかだ。フル加速時に少々ノイズがこもりがちなことを除けば、走りは軽快・スムーズ、さらに快適でもある。
2L+CVTとしての能力は、間違いなく高いレベルにあり、これなら大抵の走行シーンで、パワーに不足を感じることはないだろう。高回転までスムーズで、トルクが急落しないエンジン、全般的に変速フィールがスムーズな新開発CVTには注目できる。
195/60R16タイヤを履いたプレイフルは、走行フィールに一体感があった。2.9回転のパワステに対し、小気味よく反応。市街地でもワインディングロードでも、扱いやすくスポーティな走りっぷりを見せてくれた。その一方で、オリジナルの195/60R15タイヤを装着していた20Sは、相対的に「ヤワ」なフットワークにモノ足りなさを感じた。3.2回転のパワステは、剛性感がいまひとつで、とくに一体感があるとは思えず、走っていて楽しいとまでは感じない。サスもソフトに感じられ、加減速やコーナリング時の挙動変化も大きめ。安定感がまずまずレベルにとどまり、最初に乗ったプレイフルほどのインパクトは感じなかった。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ダッシュは水平基調で、機能的でいて新鮮味もある。小さなシフトレバーはインパネ式。操作性はいまひとつも、おかげで左右スルーが可能になった。ステアリングは、チルト機能付きだ。
20Sのシートはモケット地。60mmもアジャスト可能なリフター付き。左側に大型のラチェット式レバーが位置するだけに操作性がよい。
シートアレンジは多彩。セカンドシートは、左右分割ロングスライドで、センターアームレスト付き。室内は広々快適だ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
サードシートはさすがに狭いが、2名が乗れる。視界は良好、長さ1500×幅800mmのパノラミックルーフ車は開放的で新鮮だ。
燃焼効率を一段と高め、さらにフリクションを徹底して抑えたMR20E。2000回転から最大トルクの90%を発生。バランサーを備えるため、静粛性が高い。
5ナンバーミニバンとして、ユーティリティは抜群。大きく開く左右スライドドアにより、狭いスペースのなかでも、乗降性の高さが際立つ。
ラフェスタ 20M(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4495×1695×1600mm |
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ホイールベース | 2700mm |
トレッド前/後 | 1480/1475mm |
車両重量 | 1420kg |
エンジン | 直4 DOHC |
総排気量 | 1997cc |
最高出力 | 137ps/5200rpm |
最大トルク | 20.4kg m/4400rpm |
10・15モード燃費 | 15.0km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/L&Tドラム |
タイヤ前後 | 195/60R15 |
バリエーション&価格
日産 ラフェスタ | 178万5000~231万円 |
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