新車試乗レポート
掲載日:2005.01.14 / 更新日:2014.11.21
ダイハツ ミラジーノ 試乗レポート
ダイハツ ミラジーノ 試乗レポート
試乗
発表/2004年11月29日
文●横越光廣 写真●犬塚直樹
■レトロと洗練を意識させるセレブリティ・ミニ
レトロ調の個性派スタイルが特徴のミラジーノがモデルチェンジ。最近の軽カーと同じく、大幅なクオリティアップが体感できる。イメージユーザーはM&D(マザー&ドーター)、つまり友達感覚の親子というセレブリティ・ミニだ。バリエーションは、エンジンが660cc3気筒NAに4ATのみ。駆動はFFと4WD。
■ドライビング/ユーティリティ
グレードは4タイプで、そのうち試乗したのは上級なXリミテッドと、最上級でスポーティなミニライト。最初に乗ったのは前者だが、その時点で感心しきり。軽カーとは思えない走りのクオリティの高さにインパクトがあった。
そのひとつは、マイルドな乗り心地であり、ヒステリックなノイズを発することのないエンジン音。低振動なことを含め、3気筒とは思えない完成度だ。しかも、4ATは変速ショックが気にならず、意外なほどスムーズな加速フィールをもたらす。パワーは必要にして十分。660ccNAとしては、水準の高い今日のレベルにおいても標準を超える。
Dレンジフル加速では、8000回転レッドゾーンのところ、7200回転でシフト。ストレスなく吹け上がるだけに気持ちよく、高周波ノイズもとくに耳障りでもない。まして、ハンドリングが素直となれば、一段とイメージアップ。Xリミテッドの3.6回転のパワステは、万人向きで扱いやすいし、きっちりとしたインフォメーションを伝えてくれることが支持できる。操作系のすべてが軽く、最小回転半径4.4mという機動性に好感が持てる。
ミニライトは、Xリミテッドの14インチタイヤに対し15インチ。路面によって乗り心地の硬さが気になる一方、スポーティな走行フィールが魅力。3.3回転のクイックなパワステ・フィールはなかなかのもの。回転半径は4.6mとなるが、市街地やワインディングロードでのキビキビ感のある走りっぷりは、ミニライトのイメージにピッタリ。シリーズ中、もっとも躍動的だ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
スポーティムード満点のミニライトのインパネまわり。チルト機能付き3本スポーク・ステアリングはMOMO製レザーリム。手触りのよさはいうまでもない。小さいながらタコメーターを装備する。全体に機能的で質感もある。全方位、視界は至って良好というナイスカーだ。
ボディサイズのわりに、室内スペースは広々。後席はレッグスペース、ヘッドスペースともに、とても軽とは思えないゆとりがあり、居住性はグッド。
ドアは90度近く大きく開き、室内への乗り降りがラク。ミニライトのファブリック・シートは、リフター付きで、ポジションは上々。
■インテリア/エクステリア写真[2]
レトロ調の味わいのあるスタイルがミラジーノの魅力。なかでもミニライトのスポーティなキャラクター性は、軽自動車界でも貴重。
たくさんのポケット類をはじめ、ユーティリティは断然。ラゲッジルームの開口部面積も広くて、使い勝手がよい。
電子制御でバルブ開閉時期を最適化するDVVT機構を採用するエンジンは、トルクフルでクリーン。しかも省燃費だ。
ミラジーノ ミニライト(4AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1515mm |
---|---|
ホイールベース | 2390mm |
トレッド前/後 | 1300/1290mm |
車両重量 | 780kg |
エンジン | 直3 DOHC |
総排気量 | 659cc |
最高出力 | 58ps/7600rpm |
最大トルク | 6.5kg m/4000rpm |
10・15モード燃費 | 20.5km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | ディスク/L&Tドラム |
タイヤ前後 | 165/55R16 |
全国メーカー希望小売り価格
98万7000~138万6000円 |