新車試乗レポート
更新日:2024.06.24 / 掲載日:2024.06.24

23インチでも上質な乗り味に感服!【ランドローバー レンジローバースポーツ】

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

 今年からランドローバーの電動化が加速する。後半にはBEVのレンジローバーエレクトリックが発表され、来年から販売が開始されるそうだ。また、2030年には各モデルにBEVをラインナップすることが決まっている。今やレンジローバー、ディフェンダー、ディスカバリーという名前のもとラインナップが拡充されているだけに、大きな話と言える。プラットフォームの共有という面でジャガーを含めればなおさらだ。そのジャガーは2025年フルEV化を発表した。

ラグジュアリー&スポーツを表現したレンジローバー

レンジローバースポーツ バイオグラフィー P550e

 という背景のもと、レンジローバースポーツのプラグインハイブリッドモデルに試乗した。グレードはバイオグラフィー P550e。装備面でトップエンドモデルとなる。

 注目のパワーソースは3リッター直6ガソリンターボで、それを160kWのモーターがサポートする。38.2kWhのリチウムイオンバッテリーとインバーターは床下にセットされた。システムの最高出力は550ps、最大トルクは800Nmを発生させる。組み合わされるトランスミッションは8速AT。右ハンドルの5名乗車定員となる。

 このクルマのポイントはラグジュアリー&スポーツを具現化しているところだろう。レンジローバーと同じプラットフォーム&シャシーを持ちながらよりスポーティな走りにこだわった。エクステリアデザインからそうで、後ろに行くほど迫り上がっていくキャラクターラインがスポーティさを醸し出す。ヴェラール、イヴォークにも通じるシルエットだ。が、すでに全体のボリューム感があるので、迫力はレンジローバー同等。もはやロングホイールベースがデフォルトとなりつつあるレンジローバーとは“嗜好違い的”で、そこにヒエラルキーは感じない。

レンジローバースポーツ バイオグラフィー P550e

 それはドライバーシートに乗り込めば容易にわかる。兄弟車はもちろん、同カテゴリーの他ブランドとの違いを見せつけられる。兎にも角にも圧倒的な高級感なのだ。オーセンティックな造形の中に質感の高いマテリアルが使われる。レザーはもちろん、メータークラスターとセンターモニターに使われる透明感あるディスプレイ画面もそう。光沢のある表面はスペシャルな装いだ。

 そして何よりスイッチ類が少ないのがレンジローバー系の特徴。デザインのトップ、ジェリー・マクガバン氏が先代から挑戦してきたレイアウトだ。理由は突起物を減らし、よりシンプルかつスタイリッシュにデザインすることを目指した。各社スイッチを減らす方向なのはここから始まっている。トレンドのパイオニアはこれなのだ。

大排気量V8を思わせる力強さ

レンジローバースポーツ バイオグラフィー P550e

 では走った印象だが、とにかく力強さが目立った。レンジローバースポーツに関してはかつてラインナップされていた5リッターV8のイメージが強すぎるが、それに匹敵するパワフルさを持っている。特に中間加速はそうで、ガソリンの直6ターボユニットとアシストするモーターの相性は抜群にいい。ターボが苦手な低回転の太いトルクをモーターが補助し、ドーンと加速した後もしっかりサポートし続ける。結果、その印象は大排気量V8ユニット。あらためて直6であることを考えると思考がバグってしまいそうになる。

 エアサスのセッティングも絶妙で、連続コーナーが続く山道で安定した走りを見せる。右へ左へステアリングを切っていってもキャビンは常にフラットに保たれるからすごい。ロールはほぼ完璧に抑えられる。しかもそこに不自然さがないのが美点と言いたい。かつては沈み込む側のフロントサスが突っ張った印象を与えていたが、それも無くなった。これこそ上質な乗り心地だ。

レンジローバースポーツ バイオグラフィー P550e

 驚くのはそればかりではない。降りてからタイヤを見直すと、オプションの288/40R23の大径タイヤ&ホイールを装備していた。つまり、それがコーナリング時の高いスタビリティを稼いでいたのだが、それでいてあの快適な乗り心地を生むとはビックリである。路面からの入力はバネ下で吸収し、キャビンに伝えないイメージだ。この高いレベルのセッティングはドイツ車でも追いついていない。

まとめ

 といった概要だが、ネガティブポイントがないわけではない。例えばセンターモニターはスイッチを減らした分階層が深くなって使い勝手が悪い。エアコン関係はスッと操作できるが、それ以外はちょっと複雑。もちろんオーナーになってしまえば使いこなせるのだろうが、スイッチだとワンアクションで終わっていたものがそうで無くなったのは事実。デザインと使い勝手が共にアップされてはいないようだ。とはいえ、そういったデザインのチャレンジが次世代につながるのは明白である。

 そんな試乗車のプライスは1685万円。それに200~300万円のオプションを加えたら2000万円クラス。それなりの買い物だが、さまざまな高級車に乗ってきた方も納得の仕上がりだろう。もちろん、ステイタスに曇りはないのは確かである。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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