新車試乗レポート
更新日:2018.10.31 / 掲載日:2014.07.04
MINI 試乗レポート
MINI 試乗レポート
試乗
【フルモデルチェンジ】
発表/2014年3月25日
MINIカスタマー・インタラクション・センター 0120-3298-14
文●森野恭行 写真●内藤敬仁(2014年3月)
■洗練度を増した新型だがそのアイデンティティは不変
BMWが手がけるようになって、これが2度目のフルチェンジ。7年ぶりの一新となる3代目は、新開発プラットフォームを土台に、新世代パワートレーンを搭載したモデルなのだから、とにかく見どころがいっぱいだ。もちろん、トレンドもしっかりとトレース。衝突被害軽減ブレーキやヘッドアップディスプレイなどのハイテクも採用して、魅力アップを図った。目指すのは、「プレミアムスモールの王座」の地位をより盤石にすることだ。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
今春から日本に導入されたのはクーパーとクーパーS。アッと驚くのは心臓で、クーパーは3気筒1.5L、クーパーSは4気筒2Lを積む。どちらも直噴ターボで、BMW&ミニは今後も「1シリンダー500cc」の設計に基づく新ユニットを積極的に展開していく計画だ。なら、その実力は?
400ccの増量となったクーパーSは、全域のゆとりと上質感を強化した走りが印象的だ。184馬力/24.5kgmから192馬力/28.5kgmへの増強は、「大幅」とまでは言えないが、効果的なのは1250回転で早くもピークに達する広大なトルクバンド。新型クーパーSは、どこから踏んでも胸のすくような加速を披露する。代償として刺激性は薄れたが、グッと扱いやすくなり、より力感を増した心臓は、多くのファンに歓迎されるだろう。
そしてシャシーも大幅に進化。とくに目を引くのは電制可変のダイナミックダンパーコントロールの採用(オプション)で、「ゴーカートフィーリング」のハンドリングを継承しながら、乗り心地を大きく改善することに成功した。17インチタイヤ装着車(当然ランフラット)でも、ノーマルモードでは不快な硬さを伝えないのだから、クーパーSに「洗練や快適」を望む人にピッタリだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
伝統のデザインを踏襲しつつ、人間工学の観点からレイアウトを大胆に見直した。スピードメーターはハンドルの奥で、センターには8.8インチワイドディスプレイを配置する。
さらにハイセンスに、より上質になったインテリア。居住空間は「少し広くなった」と感じる程度だが、3ドアハッチはパーソナルユースに主眼を置くモデルだから、これで十分。
■インテリア/エクステリア写真[2]
ラゲッジは51L増の211Lの容量を確保。実用性を大きく高めた。6対4分割可倒機構を活かせば、長尺物やかさばるものも積める。
クーパーSの心臓は4気筒。排気量を1.6Lから2Lに拡大することで、全域でのゆとりを増強した。
ミニのデザイン流儀を守りつつ、LEDリング付きヘッドライトなどを採用して新鮮さもアピールする。ボディは全長を95mm、全幅を40mm拡大。全幅1.7m超えの「3ナンバー」となった。
MINI クーパーS(6速AT)
全長×全幅×全高 | 3860×1725×1430mm |
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ホイールベース | 2495mm |
トレッド前/後 | 1485/1485mm |
車両重量 | 1240kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1998cc |
最高出力 | 192ps/5000rpm |
最大トルク | 28.6kg m/1250rpm |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 195/55R16 |
価格
MINI | 266万円~332万円 |
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