新車試乗レポート
更新日:2024.07.11 / 掲載日:2024.05.31

電気自動車を買って試す本音レポート リアルEVライフ[モータージャーナリストに聞く]の巻

文と写真⚫︎ユニット・コンパス

 日本はもちろん、世界的にシェアを拡大している電気自動車(EV)。グーネットマガジンでも「新車試乗レポート」や「グーEVテスト」で、注目モデルのレポートを都度発信しているが、となると次に気になるのが「実際に買って暮らしてみる」というテーマだ。そこで、編集部Oが実際に買って、いろんな状況で試してみることになった!

 前回は電費をテストを実施。ワンペダルで走る楽しさを体感しつつ、季節によって電費は大きく変化することを実感した。

 そして第7回目は、ホンダeを新車から3年以上乗り続けている、モータージャーナリストの片岡英明さんと合流。さまざまなアドバイスをいただいた!

 前回の記事はこちら▼ 

モータージャーナリスト片岡氏と編集部Oが電気自動車オーナーならではのトークで大盛り上がり

編集部O「今日の日を楽しみにしていました!」


片岡さん「私もです! これだけEVが話題になっていても、実際に所有している関係者は少ないですから、いろいろ語り合いましょう(笑)」 


編集部O「片岡さんのEVデビューは、BMW i3からとお聞きしました。i3もまだ乗っていらっしゃるのですね」


片岡さん「i3は、出てすぐにレンジエクステンダーモデルをオーダーして、ホンダeが納車するまではほぼ毎日乗っていました。いま10年目です。娘に譲りましたが、いまだに私の管理下におかれています(笑)」

新車で購入してから10年目。走行距離も8万kmを超えたBMW i3片岡号。スタンダードの19インチを履かせている。いま見てもデザインなどのセンスが光る1台だ。

編集部O「かなりお気に入りだったと聞いているのですが、なぜホンダを増車したのでしょうか?」


片岡さん「当初は普通の買い替えを予定していました。i3はとても気に入っていましたが、EVは進化も早いし、仕事柄いつまでも同じクルマに立ち止まっていられませんからね。ホンダeは(i3同様)まずデザインにやられました。エクステリアの愛らしさに加えて、インテリアの「ワイドビジョンインストルメントパネル」も惹かれましたね。そして、家族も乗るので、あまり大きいクルマはNGという条件もありました。あと、電気自動車とはいえ、できるだけ軽い方がいいですよね。ボディカラーは悩みましたが最終的にチャージイエロー、グレードはアドバンスにしました。で、増車の理由なのですが、i3の下取り/買取査定が思ったより安かったからなのです! そのあたりは、Oさんのほうがよくご存知かと(苦笑)」


編集部O「個車情報にはさすがに即レスできる車種がかぎられるのですが、なるほどそういうことでしたか(苦笑)」


片岡さん「トラブルを抱えていたわけではないですし、さすがにもったいないなと。で、最後まで見届ける長期テスト車にすることにしました」


編集部O「i3レンジエクステンダーモデルからホンダeへの乗り換えだと、まず航続距離の点が気になるのですが、どうでしたか?」


片岡さん「i3はメインでかなり乗っていたので、そこで自分の使い方をほぼマスターしました。なので、距離がグッと短くなったホンダeでも、あれこれシミュレーションしながら乗り切ってきます。ちなみに新車購入から3年半で現在3万5000km走っていて、ここ一週間の電費は8.5km/kWhですね」

編集部O「えっ~! そんなに出てるんですか。私は7.0km/kWhですよ。なにか秘策はあるのでしょうか?」


片岡さん「いやいや、普通に走っているだけなんです。しいていえば、基本的にはつねにゆっくりめで走っています。やっぱり下からトルクが一瞬で立ち上がるから、少し早めにアクセルを戻すことは意識してます。ちなみに、さっきの撮影場所からこのカフェまで、ほとんどノーブレーキで来ました(笑)」


編集部O「つまりワンペダルでってことですよね」


片岡さん「全体平均で6km台。高速は7km台。冬場も6km台。フル充電で出発すると、200km弱走れるイメージです。普段はワンペダルで、高速は解除しています。まあ、EVはクルマによってかなり違う場合もあるから、難しいですよ」


編集部O「私は全体平均で5km台、高速で7km台。冬場で暖房をガンガンにかけて3km台もあったなー。しかし、片岡さんの電費は本当にすごい。今度この企画で同じ車種で電費比較やりましょう!」


片岡さん「いつでもOKです(笑)」

 ちなみに、走りに関しては二人とも大満足。とくに優れた小まわり性と、アクセルをあけるとグッとリヤが沈み込むようなRRの挙動には、乗るたびに笑みがこぼれるという。

片岡さん「後輪駆動にこだわりたかったのは、i3ですっかり気に入ったことが大きいですね。とくに雪道走行はめちゃくちゃ楽しくて病みつきになっています。コンパクトなEVは前輪駆動が多いですが、後輪駆動はおもしろいですよ」


編集部O「それは100%同意見です。スタッドレスの用意がないので雪道は未体験ですが、今年の冬などぜひ試したいですね」


片岡さん「ちなみに前後のタイヤサイズが違うので、スタッドレスタイヤを探す際は苦労しました」


編集部O「たしかに2本づつでは製造年月日のズレも発生するし、面倒そうです」


片岡さん「我々のアドバンスでフロント205/45ZR17・リヤ225/45ZR17。標準モデルでもフロント185/60R16・リヤ205/55R16と前後異形。後輪駆動の旨みを走りにいかそうとした設計がわかります。あと、銘柄。アドバンスの17インチはミシュランパイロットスポーツ4に対して、標準モデルの16インチはヨコハマのブルーアースが指定されてましたね」


編集部O「タイヤの話も奥が深そうですね! 私のタイヤはまだトータル1万kmなのですが一部ひび割れが発生しているため交換を予定しているのですが、片岡さんはすでに2セット目ですか?」


片岡さん「いつも早めにスタッドレスに交換するので、まだミシュランは未交換です」

 話が全方位的に盛り上がり、とても今回の記事ではまとまりそうになかったため起動修正(苦笑)。トラブルについても教えてください。

編集部O「私のクルマでは、最近助手席のウインドウが不調でディーラーに見てもらいました。開け閉めの際に、車内の空気を抜けやすくする機能ですね」


片岡さん「それは定番箇所ですね。私はオーナーズクラブにも加入しているのですが、チラチラと耳にします。トラブルといえば、あとはインストルメントパネル。ブラックアウトや再起動、あとはナビを更新したはずが以前のデータにもどってしまったことがありました」


編集部O「私のだけかと思いましたが、みなさん経験されているのですね。始動したときに自動的に再起動するという」


片岡さん「あとは車両が生産中止となった瞬間、アプリがなくなったのが痛い」


編集部O「アプリセンターに加えて、『OKホンダ』も今年中に終わるみたいですね」


片岡さん「まあ、このあたりの不具合は、いまのオーナーはみんな愛嬌だと思って乗り切っているんじゃないかな(笑)」


編集部O「いやはやなんとも」


片岡さん「あとはいま、ブレーキ関係のサービスキャンペーンが出てますね。パーツが準備でき次第無償交換してくれます」


編集部O「ブレーキオペレーティングシュミレーターを対策品に交換するといった内容のものですね。私のも2月に入庫したときに、プログラムだけ書き換えてもらいました。実際のパーツ交換は秋ぐらいになるのかな。あと私が気になるのはフロントのワイパーアームですね。洗車時などウインドウを拭くときにワイパーを立てるじゃないですか。そのときに、ワイパーアームとボンネットの縁が接触してキズが入るという展開。私は2箇所やっちゃいました」


片岡さん「なっちゃうんですよねあれ(苦笑)」


編集部O「スタンドとかで洗車を任せるときに、いちいち説明しないといけないのが面倒。場合によっては説明しても違う人が作業してキズつける悲劇もありうる」


片岡さん「あと思い出した、タイヤ交換の際はホイールの形状的にキズがつきやすいかも。私の場合は別途ホイールを準備するのが面倒なので、タイヤだけの組み替えでスタッドレスと入れ替えしているのですが、丁寧に作業してもらわないとキズが入りやすい。私のは見事にガリガリになってしまいました」

片岡さんの友人が急遽合流!? 話は電気自動車を選んだその経緯に

 今回の撮影場所はお台場。そして、そのそばを偶然走っていたブルーのホンダeに乗るS氏が合流することになった。S氏のホンダeは標準モデルだが、すでに5万5000kmを走行し、ホイールも18インチに換装されていた。S氏は、トヨタ ランドクルーザー → ホンダ N-BOXプラス → ホンダeと乗り継いでいて、初めてのEVにどハマりしたという。

Sさん「3年前にカーグラフィック誌でひと目惚れしたのが購入のキッカケです。なんせEVは初めてだったので、いちいちおもしろく、そのテンションのまま今に至っています。グーネットマガジンでこのような企画があることは知りませんでした。今後要望があればいつでもお声がけください(笑)」

 取材がいつの間にやらオフ会のような流れとなり、カフェではランチタイム終了まで長居をしてしまった当日。皆がオーナーだからだろうか。話はかなり盛り上がったのだが、記事にできない裏話ばかり!? でも、せっかくの連載なので、そんな話もできちゃうような企画として今後も盛り上げていければと思います!

モータージャーナリスト 片岡英明氏

業界歴⚫︎年のモータージャーナリスト。クラシックカーから最新モデルまで、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛けている。2024-2025 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。EV歴も長く、ホンダeと同時所有するBMW i3は10年目に突入した。

今回のまとめ

・ホンダeのいいところと不具合について
・走り方によって電費がかなり異なる!?
・オーナートークはやっぱり楽しい

次回予告

 ひび割れたタイヤを交換する!

編集部O プロフィール

自他共に認めるクルマ好き、キャンプ好き、ウインタースポーツ好きにして、気になることは徹底的に調べるのがモットー。今回は企画を成立させるために、ローンを駆使して自らEVを購入。これからEVにまつわる諸問題に体当たりしていきます!

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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