新車試乗レポート
更新日:2018.11.10 / 掲載日:2014.07.17
ボルボ V40 クロスカントリー T4 ノルディック 試乗レポート

文●森野恭行 写真●内藤敬仁 問い合わせ ボルボお客様相談室 TEL:0120-922-662
欧州ブランドを中心に、ますます盛り上がっているのがクロスオーバーSUVのジャンル。人気のボルボV40シリーズにも「クロスカントリー」が存在する。だが、既存のモデルは2L直5ターボの心臓に4駆を組み合わせた「T5 AWD」と、パフォーマンス指向の色合いが強かった。
そこで、心臓が異なる「T4 ノルディック」を、200台限定で導入したというわけ。価格はほぼ横並びだが、HDDナビと助手席パワーシートを加えて、バリュー度を高めた点に注目したい。エコもウリの項目で、「T5 AWD」の12.4km/Lに対して16.2km/Lと、JC08モード燃費値で大きな差をつける。なら、気になる走りの変化は?

たしかに213馬力/30.6kgmの高性能を誇る「T5AWD」ほどの刺激的な速さや、賢い電制AWDがもたらす高度な走破性は持ち合わせてはいない。でも、「T4 ノルディック」には独自の魅力がある。その一例は、140kg軽い車重が生む軽快感ある動きで、日常の場面でもキビキビしたハンドリングを楽しませてくれる。加えて、1.6L直噴ターボ+パワーシフトのコンビの実力は、すでにベースのV40で実証済み。高速や峠道のスポーティ走行までをカバーする高い能力を備える。
また、足を高速寄りのハードめに仕立てた「T5AWD」は、低速域でタイヤがドタバタする印象があるが、素直に足が上下動する「T4 ノルディック」は、同じ17インチタイヤを履いていても日常の領域でより快適な乗り心地を提供してくれる。さりげなくクロスオーバーSUVという人に、ジャストな性格を与えたのが「T4 ノルディック」というわけだ。そしてフツーのV40に対しては…存在感を高めたルックスだけでなく、30mm高い目線が生む開放感や、10mm拡大した地上高がもたらす機動性でも差をつけることができる。
Detail Check
コックピット
コックピット
シンプル&ハイセンスなインテリアは、伝統のスカンジナビアンデザインをスポーティ方向に発展させたもの。メーターは先進の液晶式で「エレガンス」、「エコ」、「パフォーマンス」の3種のテーマの切り替えができる。
エンジン
エンジン
「T4」モデルでおなじみの1.6L直噴ターボとパワーシフト(6速DCT)のコンビ。スタート/ストップ機能やエネルギー回生も採用するエコな心臓だ。
インテリア
インテリア
運転席に加えて助手席パワーシートも標準化。シートの掛け心地もよく、リラックスしたドライブを約束する。後席は、足元空間は十分なものの、頭上高の余裕は大きくない。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
335~1030Lの荷室容量は6対4分割可倒式のリヤシートを採用し、ワゴンに迫る実用性を実現している。「V」は多機能を意味するバーサティリティの略だ。
主要諸元:ボルボ V40クロスカントリー T4 ノルディック(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4370×1800×1470mm |
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ホイールベース | 2645mm |
トレッド前/後 | 1550/1540mm |
車両重量 | 1440kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1595cc |
最高出力 | 180ps/5700rpm |
最大トルク | 24.5kg m/1600‐5000rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/マルチリンク |
ブレーキ前/後 | ディスク |
タイヤサイズ前後 | 215/50R17 |
全国メーカー希望小売価格(発売・発表 2014年4月)
V40クロスカントリー T4ノルディック(6速AT) | 380万円 |
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