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新車試乗レポート
掲載日:2023.01.23 / 更新日:2023.01.24

【ボルボ 2023年モデル】新パワートレインやグレード体系の変化を解説

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス

 北欧発の高級車ブランド・ボルボが、2023年モデル試乗会を実施した。

ボルボ2023年モデルの主な改良ポイントを解説

 まずは2023年モデルの主な改良点を紹介したい。やはり最大のトピックスは、Google搭載のインフォメーションシステムの全車搭載だ。これにより多くの人が日常的に活用している地図アプリである「Googleマップ」などを車載インフォテイメントシステムで活用できるというわけだ。先行搭載車に加え、23年モデルより、XC40、S60、V60、V60CC、XC90の5車種が追加された。

 またモデルイヤー変更では珍しいグレードの刷新も図られた。

 新たな仕様では、エントリーから「Plus(プラス)」、「Plus Pro(プラス プロ)」、「Ultimate(アルティメット)」という順番に。従来の呼び方でいえば、「プラス」が「ベース」に、「プラス プロ」が「モーメント」に、「アルティメット」が「インスクリプション」に相当するという。さらにエクステリアの仕様も、「Dark(ダーク)」、「Bright(ブライト)」、「Base(ベース)」の3タイプに変更。これも従来仕様からの呼び名の変更であり、「ダーク」が「Rデザイン」、「ブライト」が「インスクリプション」、「ベース」が「モーメンタム」のそれぞれエクステリアを纏うという。

 基本的には、これまでのテイストが引き継がれているのだが、なんとグレードではなく、パワーソースでエクステリアが決定されることになり、人気の「Rデザイン」のエクステリアとなる「ダーク」は、プラグインハイブリッド「Recharge(リチャージ)」専用に。このため、マイルドハイブリッドでは、「ブライト」と「ベース」しか選べなくなった。この改良を、ちょっと残念に思う人も多いだろう。

新パワートレイン「B4」の特徴は性能と経済性の両立

V60 アルティメット B4

 今回の試乗車は、ミッドサイズステーションワゴン「V60」、ミッドサイズSUV「XC60」、フラッグシップラージセダン「S90」の3台だ。

 3台の違いは、23年モデルで改良を受けたパワートレインの違いにある。「V60 アルティメット B4」の、目玉は新開発パワートレインだ。

 B4は、XC40、S60にも搭載される前輪駆動車用の48Vマイルドハイブリッドで、ミラーサイクル化などエンジンの改良を行うことで効率を高めたもの。トランスミッションには、湿式の7速DCTを採用している。197ps(145kW)/300Nmの2.0L直列4気筒DOHCターボに、10kW/40Nmのアシストモーターを組み合わせている。

 ポイントは、従来エンジンと同等性能を有しながら、燃費が+1.7km/Lの15.4km/Lに向上し、経済性を高めていることだ。

 V60の場合、前輪駆動車のマイルドハイブリッド「B4」と4WDのプラグインハイブリッド「T6」の2択となるが、同グレードの価格差が200万円あるので、ボルボのステーションワゴンファンには、539万円からの「B4」をおススメしたくなる。もちろん、上級車向けプラットフォームの「SPA」ベースだし、装備内容も先進安全機能を含め、エントリーの「B4 プラス」から充実している。走りの質感も、8速ATから7速DCTでの印象も変わりなく、エンジンスペックも十分なので、加速性など不足を感じるシーンもない。ボルボらしさはしっかりと堪能できる内容だ。

プラグインHVモデルはEV領域をさらに改良

S90 リチャージ アルティメット T8 AWD プラグインハイブリッド

 続くミッドサイズSUV「XC60」とラージセダン「V90」は共に4WDとなるプラグインハイブリッド「リチャージ」だ。上記にあるように、共にスポーティな「ダーク」エクステリアを標準採用したスポーティなエクステリアが大きな魅力となる。

 ボルボのプラグインハイブリッドは、「T6」と「T8」の2タイプが用意されるが、大きな違いはエンジンチューニングの違い。端的に言えば、数字が大きい方がよりエンジンが高性能なのだ。

 最新PHEVシステム共通のポイントは、電動車としての機能を強化したこと。従来型よりも搭載バッテリーの容量が拡大され、EV走行距離も拡大。ただし、搭載位置の拡大はなく、居住空間への影響はなし。環境性能を高めるべく、後輪モーターの出力も大幅に向上された。

 最新仕様では、ミッドサイズモデルが「T6」、ラージサイズモデルが「T8」という住み分けが図られているが、下位の「T6」だからと侮ることなかれ、共通仕様となるリヤモーターは、単体で147ps/309Nmを発揮。時速140km/hを上限速度とするなど、EVモードでの性能差はないのだ。

 ボディ形状と車重も異なるためが、等価EV走行レンジは、XC60 T6で81km。S90 T8で75kmとなっており、日常走行のほとんどを後輪駆動のEVとして使えることになる。もちろん、アクセルを強く踏み込むと前エンジンと後輪モーターの合わせ技の4WDハイブリッドとなり、力強い加速も提供してくれる。

 またEV走行モードには、新たなギミックとして、ワンペダル機構も盛り込まれた。シフトを「B」ポジションにすると、アクセルオフ時に、リヤモーターによる回生ブレーキが強く働き、アクセルの強弱だけで加減速の調整が可能となる。減速のみなので、停車時や強い減速を望む際は、ブレーキを踏むことが必要だが、アクセルからブレーキの踏みかえまでの僅かな時間も減速に使えるため、ワンテンポ早い減速が得られるので、安全性はより高まる。

 試乗時のS90とXC60は、電池残量もたっぷりあったため、街中の走行では、ほぼ電動の後輪駆動走行のみ。静かで滑らかな走りが提供される。メカニズムとチューニングの進化もあって、発進時のスムーズさも増している。PHEVの進化とEVの投入で、より電動化技術も磨かれているなと感じさせる瞬間だ。エンジンによる違いは、街中では感じるシーンはなく、エンジン差によるスペックの差は、気にする必要はないだろう。

 因みに、フラッグシップセダンとなる「S90」は、現在は、プラグインハイブリッド「T8」の一択となるため、このモデルを選ぶと自動的にPHEVとなる。

XC60 リチャージ アルティメット T6 AWD プラグインハイブリッド

 一方、サイズと使い勝手の良さからファミリーカーにも最適なXC60は、マイルドハイブリッド「B5」の設定があり、こちらは4WDも選べる。最上級トリムとなる「アルティメット B5 AWD」とPHEVのエントリートリムとなる「リチャージ プラス T6 AWD」の価格差は、55万円差だ。断然、装備内容は、「アルティメット」に分があるが、PHEVの「リチャージ」には、昨年度同様の措置となれば、CEV補助金の対象となるため、価格差も一気に圧縮される。基本装備がしっかりしているだけに、経済性を考量して、PHEV「リチャージ」を選ぶ方がクレバーかもしれない。ビジュアルも、スポーティな「ダーク」となる点も魅力だ。

 お洒落で上品なスカンジナビアンテイスト、充実の装備、電動化技術など、最新ボルボに惹かれる点は多いが、より上級化シフトが進み、手の出しにくい存在となってきた。その魅力を凝縮したコンパクトSUV「XC40」が最も人気なのも納得だ。そういう意味で、ボルボの上級モデルでありながら、定番のステーションワゴンスタイルを持ち、500万円台のプライスを掲げるマイルドハイブリッド仕様のエントリー「V60 Plus B4」は、コスパの良さを感じた。これぞ往年のボルボファンの現在の救世主といえる存在かも知れない。

大音安弘(おおと やすひろ)

ライタープロフィール

大音安弘(おおと やすひろ)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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