新車試乗レポート
更新日:2022.09.21 / 掲載日:2022.09.21
ダイハツ新型ムーヴ キャンバス 待望のターボ搭載車を試乗チェック
可愛さはそのままに、最新ハードウェアをまとって登場した新型ムーヴ キャンバス。
ダウンサイザー向けに大人っぽさを打ち出した新グレードに加え、
ターボモデルもラインナップされるなど、その魅力をさらにアップ。
気になる走りをさっそくチェックしてみた!
●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之
機能&装備が大きく進化! 可愛い&シック、2つの魅力

DAIHATSU 新型ムーヴ キャンバス
●発表日:’22年7月13日
●価格:149万6000~191万9500円
●販売店:ダイハツ店
●問い合わせ先:0800-500-0182(ダイハツお客様コールセンター)
■主要諸元 ストライプス G(FF)
●全長×全幅×全高(㎜):3395×1475×1655 ●ホイールベース(㎜):2460 ●車両重量(㎏):880 ●パワートレーン:658㏄直3DOHC(最高出力52PS/6900rpm、最大トルク6.1㎏・m/3600rpm) ●トランスミッション:CVT ●WLTCモード燃費(㎞/ℓ):22.9 ●燃料タンク(ℓ):30(レギュラー) ●サスペンション前/後:マクファーソン・ストラット式/トーションビーム式 ●ブレーキ前/後:ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング ●最小回転半径(m):4.4 ●タイヤサイズ:155/65R14
DAIHATSU 新型ムーヴ キャンバス試乗リポート
ダウンサイザー要注目!
可愛さが機能を高めた
待望の6年振りのフルモデルチェンジだ。先代はモデルライフ末期まで安定した販売実績を上げ続けていたという。その話を聞けばマイチェンかと見紛うほど先代のイメージを残した内外装なのも納得できる。もっとも、対象ユーザー年齢層は幅広く、予想以上に年配のユーザーが多いため、その嗜好を汲み取って新型は内外装のカラー設定を2系統としている。
従来のキャンバスのキャラをそのままに引き継いだのがストライプス系。これに対して内装を渋めの配色として可愛さを稀釈して年配ユーザー好みにしたのがセオリー系である。個人的にはストライプス系のほうが好みだが、嗜好的な間口の拡大は悪くない。
今回のフルモデルチェンジの最大の見所は一新されたハードウェア。パワートレーンもプラットフォームも新しくなり、安全&運転支援機能も最新仕様になった。
だが、走りが見違えるほど変わったわけではない。NA仕様は先代同様に60㎞/hくらいまで力強いドライバビリティを示すが、速度域が高まるほど加速時の回転上昇が大きくなり、100㎞/hに近くなればちょっとした加速でもダウンシフトにより5000回転以上を使う。余力感は多少改善されているが、進化の度合いは大同小異だ。ただ、先代と大きく異なるのはターボ車のラインナップ。タウンユースでは加速時のダウンシフトの回転上昇が少ない程度だが、速度域が高まるほどダウンシフト量も加速の乗りも差が開いていく。高速走行での加速性能とドライバビリティは段違いだ。
加えて全車速型A㏄とLKAの設定だ。ターボ車は全車速型A㏄標準装着。LKAはOP設定だが、外乱を受けやすい穏やか乗り心地のフットワークとの相性がよく、高速道路を利用した遠出にはかなり効果的。ツーリング主体の用途には不向きだが、短中距離レジャーくらいなら十分な高速適性を備えている。
基本キャビン機能は従来車を踏襲。後席格納は単純なシングルフォールディングだが、左右独立のロングスライド&リクライニング機構を採用し、後席座面下ボックスなどの多彩な収納も用意。乗員それぞれの身周り品の整理や買い物等の日常用途の使い勝手に役立つ設計である。もちろん、スマホの充電や連携など最新ITにも対応した機能が用意されている。
特定用途に特化したタイプではなく、キャラ先行型ではあるが、実用面でもウェルバランス型。ターボや運転支援機能で走りの汎用性も高まり、ダウンサイジング狙いなら要チェックだ。
セオリー Gターボ(FF)

試乗インプレッション
先代のフットワークは少々ルーズな印象だったが前輪の車軸周りがしっかりした。逆に先代の味を好むなら少し神経質な印象がするかもしれない。ただし基本的には乗り心地重視の設定。動力性能は実用域での余力感を高めているが、NA車では高速で力不足。ターボ車なら100㎞/h巡航も無理がなく、距離を延ばすユーザーにはオススメ。
ストライプス G






セオリー Gターボ





