輸入車
更新日:2021.11.04 / 掲載日:2021.11.04
Japan EV Club【グーワールド コラム/イベント】

文●岡本幸一郎 写真●澤田和久
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年12月号の内容です)
EVの魅力を存分に味わえたスケートリンクでのカート競技
「本当に、楽しい!」それが走ってみた率直な気持ち。主催した日本EVクラブのスタッフの方々にとっても、とにかく参加者のみなさんに楽しく走ってもらえるのがなによりうれしいという。
初開催の昨年はコロナ禍の影響によりメディアチームのみでの開催となったが、今回は一般参加を募ったところ、希望が殺到して早い時期に枠が埋まってしまったそうだ。
主催の日本EVクラブでは、EVのよさを広く伝え、その普及を推進すべく、これまでもさまざまなイベントを実施してきた。氷上電気カート競技会はその一環であり、“電気”のカートで“氷上”を走るところにもメッセージが込められている。
電気レーシングカートであれば音や排気ガスを出すこともない。ゆえにこうした屋内のスケートリンクで開催することもできる。それに滑りやすい氷上なら低い車速で簡単に挙動が出るので、短いコースでもビギナーからベテランまで、それぞれのレベルに応じて、クルマの原点である操る楽しさを享受できるところに醍醐味がある。だからこそ参加者からの「楽しい!」という感想こそ、主催者にとって最高の褒め言葉となるわけだ。
競技は参加者の運転テクニックのレベルに応じて3つに分かれていて、「ビギナークラス」と「エキスパートクラス」では先導走行後に全開競争して順位を決めるが、我々の「マスタークラス」はパシュート形式のトーナメント戦となる。
筆者はグーチームで石井昌道氏のお供で参加。それなりに自信はあったつもりだが、ぜんぜん乗りこなすことができず、あえなく初戦で敗退となってしまった。石井さんゴメンなさい……。
それでも本当に楽しかった! モーター駆動なので一般的なエンジンのレーシングカートよりも自らダイレクトに操れる感覚があり、滑りやすい路面でコントロールするのは本当に楽しい! そのままずっと走っていたかったほどだ。
この氷上を走るゼロエミッションのモータースポーツがより幅広く定着し、ひいては多くの人が地球温暖化や気候変動など環境問題を考えるきっかけとなるよう大いに期待したい。
Profile
[自動車ジャーナリスト]岡本幸一郎
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。雪国生まれで滑る路面にも慣れており、カートの走行経験もあるので自信を持って臨んだものの……(苦笑)。


