輸入車
更新日:2020.02.04 / 掲載日:2020.02.04

ジャガー・ランドローバー SVO

文●ユニット・コンパス
※中古車参考価格はすべてグーネット2020年1月調べ。
※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2020年3月号の内容です)


高級、高性能を極めるハイパフォーマンス・ブランドに注目。歴史、ラインアップ、おすすめ中古車まで多角的な内容で紹介します。

ジャガー・ランドローバーのビスポーク部門「SVO」

顧客からの要望を叶える特別注文部門

 ジャガーとランドローバーは、いずれも英国を代表する高級乗用車ブランドであり、裕福な顧客たちをたくさん抱えている。そんな人々が望むのが、人とは違う自分だけのクルマ。それはルックスだけではなく、パフォーマンスにおいてもそう。そこで設立されたのが、「SVO(スペシャル・ビークル・オペレーションズ)」と呼ばれるビスポーク(特別注文)部門だ。
 2014年にはSVOのためのテクニカルセンターを完成させ、さらなる顧客からの要望に応えられるよう規模を拡大。カスタマイズやパーソナライゼーションに対応するほか、オリジナルのハイパフォーマンスモデルの開発に従事。さらに魅力的な限定モデルの企画も行なっている。
 SVOが手がけた高性能版市販車には「SVR」という名称が与えられ、ジャガー車、ランドローバー車それぞれのにおけるモデルラインアップの頂点として君臨している。
 現在、日本仕様のジャガーには3モデル、ランドローバーには2モデルにSVRの設定がある。いずれも搭載するエンジンはパワフルなV8で500馬力以上を発揮。特徴としては、定評ある内外装の仕立てがさらにアップグレードされることで、その品格の高さは、単なるスポーツ仕様とは一線を画する。
 SVOの作品のなかでもコレクターアイテムとなっているのが世界限定で販売されるモデル。2017年にはXEをベースにしたジャガー4ドア歴代最速モデル「XE SV プロジェクト8」を発売。価格は2000万円以上であったが、当然ながら完売している。

HISTORY

ジャガーとランドローバー

 ジャガーとランドローバーは同一の会社がブランドを管理しており、SVOについても両ブランドに設定されている。

ワンオフやレストアにも対応

 SVOは特別な顧客からレストアを引き受けることもあった。現在では専門のクラシック部門が設立された。

映画に登場する車両を製作

 映画「007スペクター」に登場したレンジローバー スポーツ SVRは、SVOが映画用として製作。このような仕事もSVOは請け負っている。

最高の空間でSVOは生まれる

 まるで美術館のような美しいスペース。これは2014年に設立されたテクニカルセンターで、ここから数々のスペシャルモデルが誕生した。

スタイル、センス、品質、そして性能。すべてが特別。

 SVOとは、単なるハイパフォーマンス仕様ではなく、英国伝統のクラフトマンシップを存分に発揮してユーザー個々の特別注文をかなえる工房的な役割も担っている。よって、通常モデルにおいてもSVOが用意する特別なボディカラーを注文することが可能。角度により色味が変化する色やデュオトーン(ツートーン)、光沢を抑えたサテンマット、高耐久のウルトラメタリックグロスペイントなど、その種類も豊富だ。

パフォーマンスを引き上げつつ、内外装の上質感をさらに高めるというのがSVOの得意とするところ。特別なボディカラーや手作業のカスタムを受注する。

SVOの現行ラインアップ

ジャガーSVOモデル
スポーティイメージの強いジャガーブランド向けには、Fペイス、Fタイプ、FタイプコンバーチブルにSVOモデルをラインアップ。また、標準モデル向けには特別塗装を提供している。

ランドローバーSVOモデル
ラグジュアリーSUVブランドであるランドローバー向けとしては、レンジローバーとレンジローバースポーツにSVOモデルを用意。また、内外装の特別仕様も受け付けている。

いまオススメの中古SVOモデル

レンジローバー SVオートバイオグラフィ

 レンジローバーの上級かつ高性能なモデルと言えば「SVオートバイオグラフィ」。エンジンは複数設定されるが、もっとも高性能なのは565馬力の5LV8スーパーチャージャーを搭載。
中古車参考価格帯:1370万円~2520万円(16年~20年 レンジローバー SVオートバイオグラフィのみ)

レンジローバー スポーツ SVR

 レンジローバーブランドのなかでもとくにスポーツ性が高いのが「SVR」の称号が与えられたこのモデル。5.0LV8スーパーチャージャーを搭載し、最高出力は550馬力を発揮している。
中古車参考価格帯:970万円~1100万円(16年~20年 レンジローバー スポーツ SVRのみ)

レンジローバー ヴェラール

 日本仕様のヴェラールにはSVRの設定はまだないが、日本導入記念に設定された「ファーストエディション」は、SVOが手がける特別カラーが選択可能だった。装備も豪華で特別感がある。
中古車参考価格帯:490万円~1180万円(17年~20年 全グレード)

Fタイプ SVR クーペ

 ジャガーのピュアスポーツカー「Fタイプ」の頂点に位置する「SVR」は、ルックスや足まわりなどが標準車と異なる。5LV8スーパーチャージャーを搭載し、最高出力は575馬力に達する。
中古車参考価格帯:960万円~1210万円(16年~20年 Fタイプ SVRクーペのみ)

XFR(先代)

 E 63 AMGやM5のライバルに当たるジャガーXFRは、魅力的なハイパフォーマンスセダン。5LV8スーパーチャージャーを搭載し、足まわりも専用チューン。価格が手頃なのも魅力のポイント。
中古車参考価格帯:320万円~410万円(09年~15年 XFRのみ)

XKR

 高性能なGTクーペと言えばXKRを忘れてはならない。2007年に登場した2代目は、先代よりも走りを磨いた。とくに写真のXKR-Sは、550馬力の5LV8スーパーチャージャーを積む。
中古車参考価格帯:340万円~650万円(07年~14年 XKRのみ)

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グーネットマガジン編集部

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