輸入車
更新日:2026.03.05 / 掲載日:2026.03.05
次のMINI、買うなら電気かガソリンか?乗り比べて分かった似て非なる魅力

新世代MINIの特徴は、ラインアップに電気自動車が加わったこと。新しいパワーソースはMINIにどのような魅力と特徴を与えることになったのか。
基準となる3ドアで乗り比べて考えた

現在、MINIのラインアップは多岐にわたる。ボディタイプは5種類で、パワーソースはガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、BEVの3種類だ。もちろん、これよりもボディタイプが多かった時期はある。クラブマンやペースマン、クーペやロードスターなんてのを並べていた。そうそう、クラブバンも。今考えるとどれも個性的な容姿をしていたが、クラブマンに関しては復活を願いたい。右ドアが観音開きという機能的?なモデル(R55)を所有していたが、その姿は今も思い出深い。
そんなMINIの悩めるポイントはガソリンエンジンとBEVの選択ではなかろうか。はたして正解はどちらなのか。答えを探す目的を含め改めて現行モデルを試乗した。
3ドアハッチバックのガソリンエンジンには2種類ある。1.5L直3と2L直4だ。前者は156馬力、後者は204馬力とJCWの231馬力が存在する。どちらも汎用性の高いユニットで、BMWグループとして他のモデルにも搭載される。その意味で信頼性の高さは折り紙つきだ。
とはいえ、走らせるとしっかりMINI用に味付けされている。アクセルレスポンスのよさとそれに追従する吹け上がりはMINIの性格を強くアピールする。最高出力を5000回転で発揮する高回転型なのがいい感じだ。塊感の強い高剛性ボディと引き締め上げられたサスペンションでキビキビした走りを体感させてくれる。特に“エクスペリエンス”と名付けられたドライブモードをゴーカートにすれば顕著にそれが現れる。路面のよいところはサーキットマシンのごとく、路面の悪いところではラリーカーのごとく走る。鼻先をクンクン前へ突き出すフィーリングはまさにMINI。パワーユニットからの振動やエキゾーストノートと共にそんな走りを楽しめる。

それではリチウムイオンバッテリーをパワーソースとするBEVはどうなのか。パワーは184馬力、218馬力、それとJCWの258馬力となる。数値的にはこちらの方が若干上だ。当然フィーリングは異なる。アクセルを踏み込むと音もなくヒューンとダッシュする動きはまさにBEV的。ガソリン車のような動き出しの余韻はない。
それでもアクセルがデジタル的でないのはさすが。アクセル開度による出力コントロールは自在にできる。コーナリング中のパーシャルなアクセルワークは悪くない。センシティブな部分を必要とするレーシーな走りが可能だ。それにバッテリーで300kg重くなったことも感じさせない。通常多くのBEVはスタートダッシュはパワーでごまかせてもコーナリングで重さがネガティブに働いてしまう傾向がある。が、MINIはそこも見事にクリアしている。
そんなことができるのはこのプラットフォームを専用設計でゼロから開発したから。一見してスタイリングからはわからないが、中身は別物なのだ。それはドライバーズシートに座ればわかる。ボンネットの高さなど微妙な違いに気づくはずだ。
ということでふたつのモデルを乗り比べたが、どちらもMINIらしい。となると後は好みとインフラの環境だろう。いずれにせよ楽しいMINIライフであることは間違いない。
ガソリン/VISUAL MODEL【MINI COOPER C】

試乗したのは3ドアハッチバックのエントリーモデル“C”。1.5L直3ターボ搭載車だ。小さいエンジンであるのはたしかだが、ラインアップのなかで最軽量なのはポイントだろう。MINIらしいフットワークを見せてくれる。小排気量ユニットを高回転まで回して走るフィーリングを含めMINIの醍醐味を存分に楽しめる。

EV/VISUAL MODEL【MINI JOHN COOPER WORKS E】

BEVを代表して試乗したのはJCWということもあり、パワーが際立った。スタートダッシュから尋常じゃない加速を見せつける。身体がシートに押し付けられるから御用心。なので、コーナリングでは繊細なアクセルコントロールが必要になるが、それができるのもMINIの特徴。BOOST機能などいろんな楽しみ方ができる。

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス、MINI ※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2026年4月号「見ても乗ってもワクワクするから【いつだってMINI!】」記事の内容です)