新車値引き情報
更新日:2024.09.26 / 掲載日:2024.09.26

X氏の値引き大作戦 ハリアーから43.8万円引き!

掟破り! “掛け持ち”商談。本日限り!! 本部長に直談判。獲ったで!!! 値引き44万円

【プロローグ】 現在の愛車は今年で11年目、走行10万キロ目前のフィットです。これまで故障もなく走ってくれていますが“寄る年波”には勝てません。さすがにいろいろ不満が出てきました。とくに“パワー不足”が気になります。
 日々「フィット、走れへん……」と文句ばっかりいっていたら、ある日、主人が「乗り換えたらいいんちゃうん?」。
 この言葉、待ってました(笑)。
主人「おれは『買うならハリアーとかSUVがいいねん』って思ってんねんけど……でもな、ママの行動範囲を考えたら軽自動車でも十分かもしれへんな。娘たちもたまには運転するやろから、軽のほうがいいんちゃうん?」
「え~軽? 走れへんやん」
主人「いや、ターボ車やったら、十分走るよ」
「荷物、乗らへんやん。コストコでたくさん買うても、すんなり乗せられへんかったら、こまるわ」
主人「ハイトワゴンなら荷物も乗るやん。ひとりで買い物行ってんねんから、後ろ倒してたらいいやん! 十分乗るで」
「軽やったら、私好みのN-BOX一択にしてやー」
 というわけで、候補車は主人好みのSUVと、軽はN-BOXのみということになりました。

【交渉1日目(土)】「そろそろクルマ、見に行こか」ってことで夫婦で出かける。予約も入れずにホンダへ。主人の実家でクルマを購入したときの担当セールスさんを指名。N-BOXカスタムに試乗させてもらう。
主人「どう? ターボ車やから、走るやろ?」
「う~ん……でもなー、カーブ曲がるときとかの感じが好きちゃうねんな~」
主人「軽やし、車高の高いハイトワゴンやからしゃーない」
 ショールームに戻って商談をスタート。以前、実家でN-BOXを購入したときは一発で18万円なんて凄い値引きを出してくれたので、期待して見積もりを見ると……。
 同じN-BOXなのに値引きはなんとたったの3万円……。
主人/X(声を揃えて)「えーっ、これだけ!?」
「もうしわけありません。以前は値引きを出しやすかったんですが、今は方針が変わってしまったんです」
 軽っていっても、N-BOXは200万円を大きく超える値段やし、ナビとかオプションをまあまあ付けているのに……。
 主人もすっかり戦意を喪失した様子。早々に退散。
 ホンダを出て、
「走りもいまひとつピンとこないし、値引きが3万円じゃ、話にならへん」
主人「そやな、軽自動車はやめやな。すぐ近くにトヨタA店があるから寄ってみよ」
 しかし、この店にはハリアーの試乗車も展示車もなし。応対してくれたセールスさんも忙しそうだったので、突っ込んだ話はしないで引き上げる。
 向かいのトヨタB店のC営業所へ。セールスさんは日焼けしたスポーツマンタイプ。ハリアーの試乗を申し出ると、
「すみません、試乗車がよその店舗(D営業所)にあるんです。ご希望の日にちをいってもらえれば取り寄せますよ」
主人「後日、連絡します」
 本日はここまで。

【2日目(日)】 出かけた帰りにトヨタB店の「試乗車があるD営業所」の近くを通りかかったので寄ってみることにした。今日は長女も一緒だ。
主人「昨日、別の店舗でハリアーの試乗をお願いしたら、この店舗にあるって聞いたんやけど、今から試乗、いける?」
「すぐにご用意します!」
 運転席に主人、助手席にセールスさん、後部座席に私と長女で、試乗開始。セールスさんはムーミンにちょっと似た感じで、とても明るい。
長女「乗り心地いいなー」
「サンルーフ、開けますね」
長女「え~、すご~い」
 長女はすっかりサンルーフを気に入った感じ……でもなー夏は絶対暑いやん(笑)。
「せっかくなんで奥さんも運転してください」
「じゃあ、ちょっとだけ~」
 途中で運転を交代。
「やっぱ、フィットよか背高いし、運転しやすいやん」
「Xさん、うちでも見積もり、出させてください」
主人「え? すでに同じトヨタB店のC営業所で話してるんやけど……」
「大丈夫です。Xさんは『買うなら近所のほうがいい』ってなると思うんですけど、せっかくここまで来てくれたんで頑張りますよ」
主人「じゃ、出してもらおうか」
 まずはフィットを査定。11年落ちなので「値段、付くんやろか?」と思っていたが、
「Xさん、23万円です! 正直、思ったより高くなったんで、私もびっくりしてます」
主人「だいじに乗ってたから、まあ、そんなもんやろ」
「以前は納期が半年くらいかかったのですが、いまなら3か月で納車できますよ」
主人「それならフィットの車検切れにまでに十分間に合うな」
「お嬢さん、ハリアー、めちゃ気に入ってくれてましたよね。次来るまでに、お父さんにお願いしといてくださいね」(笑)
 お店を出て、帰り道の会話。
長女「ハリアー、かっこいいな。あれ、運転してたら“いい女”って感じやん」(笑)
「今のうちにフィットで運転しっかり練習しときよ」(笑)


N-BOX 話にならへん。ハリアー 一発回答37万円

【3日目(金)】 マツダを訪問。CX-5とCX-60の試乗をさせてもらう。最初は主人が運転して、途中で交代する。
「思ってたよか、いいやん。でも、CX-5はないな~。CX-60のほうがいいな」
主人「CX-60は、ちょっと高いけどな」
 店舗に戻って商談スタート。
「下取り額は20万円です」
主人「で、値引きは?」
「30万円はやります」
「CX-60のほうが気に入ったんやけど、高くなるな~」
主人「今日、試乗したのはPHEVやったけど、ディーゼルも試乗したいんやけど?」
「日にち、いっていただけたら用意しときます」
 試乗を予約して引き上げる。

【4日目(金)】 候補にはあげていなかったけれど、レヴォーグも気になるクルマ。スバルに出向いてみた。展示車をチェックしたけれど、私も長女も「後席がちょっと狭い」って感じ。試乗では主人だけが運転した。
 店舗に戻ってフィットの査定と見積もりを作成してもらう。
 待っている間の会話。
主人「二人とも『レヴォーグには興味ない』って感じ、もろでてんで」
「かたち、好きちゃうねんな~。それに、なんか乗り心地がな~、なんかな~」
主人「あ~、ひと昔前のって感じか?」
「そう、それや!」
主人「最新のアイサイト付きや、安全性能は一番やで」
長女「え~、ハリアーのほうがぜんぜんいい~」
 セールスさんが戻ってきた。
「お待たせしました。査定価格、びっくりしますよ」
「えっ、いくらですか?」
「13万円です! でも、今履いてるホイールとかそのままの状態ってのが条件です」
「……」(心の声=ぜんぜんびっくりせえへん)
「ほかはどんなクルマをお考えですか?」
主人「ハリアーとCX-60、それにエクストレイルかな~」
「正直、燃費とかはトヨタさんとかには勝てません。でも、安全性は自信をもってお勧めできます。いいクルマですよ」
「で、値引きは?」
「私の持ち分で15万円はできます。それに今キャンペーンしてて、上にいいやすいので、さらに頑張れますよ」
 スバルを後にして、遅めのお昼ご飯を食べてからトヨタB店へ。先日、試乗させてもらったD営業所ではなく、わが家に近いほうのC営業所だ。
主人「こないだね、こちらの会社の別の店舗で、ハリアー、試乗しました」
「運転もしやすかったし、よかったです」
主人「試乗だけで帰るつもりやったんですけど『うちでも見積出させてください』っていわれたんで出してもらいました。同じ会社やのに、こちらにも寄らせてもらったんですけど、かまいませんか?」
「大丈夫です。ところで他車もお考えですか?」
主人「マツダのCX-60も気になってます」
「でも、ホントにハリアー、いいクルマですよ。リセールも強いですしね。ところで、うちの別の店舗で下取りの査定とかってしてもらいました?」
「23万円でした」
「同じ会社なんで査定額は同じになるんですが……24万円にしときますね」
「ハリアーの値引きはどれくらいですか?」
「ご近所ということで、37万円引きにします」
 付属品からの値引きも含んでいるとはいっても一発回答37万円はなかなかだ。かけ引きなしで、最初から限界に近い数字を出してくれたようだ。

【5日目(金)】 最初に出向いたトヨタA店へ。提示してきたフィットの下取り額は21万円。
セ「ハリアーの値引きですが、今いえるのは30万円です。たぶんどこの販売店でも同じくらいの金額だとは思いますが、うちで購入していただけるなら、もうちょっと頑張らせてもらうんで、ぜひ検討してください」
 トヨタB店に比べて、下取り額も値引き額も下回っている。なんか、ちょっとモヤっとした気持ちのまま退店する。
 帰り道の夫婦の会話。
「なんか、セールスさんがちょっと……」
主人「ノリが悪くて、やる気を感じへんな……今のところ、トヨタB店の近所の店舗(C営業所)が一歩リードやな」
「そうやでな。距離的にはA店もB店(C営業所)も一緒やけどノリのいいB店がいいな」
 そのまま日産へ。エクストレイルを試乗させてもらってから商談に入る。
「実は、エクストレイルは一部改良して新型になります。旧型の在庫車なら値引きは25万円にさせていただきます。明日と明後日はフェアをするんでもう少しいけると思います。ただし、ボディカラーや仕様が限定されてしまいます」
主人「旧型はHDMIの入力端子、付いていませんよね? オプションで付けれんの?」
「それがダメなんです。一部改良後の新型は入力端子が付いていますよ」
主人「新型だと、どれくらい値引きできますか?」
「すみません、新型は値引き、ほとんどできないです」
 正直、私はエクストレイルのかたちが好みではない。主人は「HDMI入力端子は必要不可欠」とのことで旧型は消える。新型は「値引きなし」とのことなので、候補から外れる。
 マツダCX-5とレヴォーグもかたちが好みではないので脱落。主人と長女は「ハリアー一択!」。私はハリアーとCX-60の二択となった。

ムーミンなのに圧が強い(笑) 奥さん、むちゃいうわ~(爆)

【交渉6日目(日)】 主人と二人でトヨタB店へ。近所のC営業所ではなく、遠いほうのD営業所だ。もういちどハリアーを試乗させてもらう。
 ハリアーだったら、近所のトヨタB店のC営業所が有力候補だったが、別店舗・D営業所の担当“ムーミン”さんは売る気満々なので、ひそかに逆転を期待している。
 ショールームに戻って商談開始。最終段階にきているので、今回は必要なオプションや付属品をすべて計上して見積もりを出してもらった。
「高っか! 500万円超えてるやん……」
主人「ん~、ボディコーティングいらんわ。外して」
「わかりました、外します。で、値引きなんですが、現時点で30万円引きはOKです。『もっと上乗せを!』とおっしゃるなら、今日は本部長が来てるんで、話を持っていきやすいんですよ」
主人「なるほどな、直でいえるんやな」
「はい、ふつうは電話とかで相談するんですが、やはり直接顔を見て頼めば、かなり頑張れると思います」
「つまり、今日はチャンスなんやね」
「はい、そうなんです。ご希望額が絶対に通るとはいえないんですけど、本部長に『この場で契約していただける』っていえば、ちょっと強気で頼めるんですよね。Xさん、いくらなら決めてもらえますか?」
主人「…………」(思案中)
「Xさん、ご希望額をおしえてください」
主人「…………」(思案中)
「頑張りますよ!」
 前回の商談で“ガンガン攻めてくる”セールスさんと思っていたが、なんか、今日は気合が違う。圧が強い(笑)。
主人「う~ん……415万円になるなら……」
「415でOKが取れたら、今日契約してもらえますか?」
「この後、マツダ行くやん」
「奥さんはマツダがいいんですか?」
「ハリアーが本命やけど、CX-60のディーゼル車に試乗してから、はっきり決めようと思うねんけどなあ……」
「本部長、来てるんで、いまならむちゃいいやすいんですよ。じゃ、ご希望の415万円が通らなかったら、マツダで試乗して来てください」
「え~415万円じゃ決められへん。400万円なら……」
「え~奥さん、むちゃいうわ~(PCの画面を見せながら)いや、この金額から400万円はさすがに無理です。下取りを23万円とすると値引きが60万円近くになってしまいます」
主人(苦笑しながら)「まあ、400は無理やろ」
「じゃあ、410万円!」
「旦那さん、410万円が通ったら今日この場で契約してくれますか?」
主人「410、いけるんならOKや!」
「じゃ、絶対に通るとはいい切れませんが、とにかく頑張ってきます! 何か飲み物飲んで待っといてください」
 セールスさん、奥に引っ込む。
「マツダ、どうすん?」
主人「410でいけたら、断りの電話、入れらなしゃーない」
「そりゃそうか」(笑)
 しばらくして戻ってきた。
「いけました! 410万円、通りました!」
主人「そうなん、じゃあ契約せなしゃーないな」(笑)
「ありがとうございます!」
「あっ、そうや! なんかさ、ドアの取っ手のところに貼るやつ、あるやん、黒いやつ」
「ドアハンドルプロテクターですね」
「それ、サービスで付けて!」
「う~ん……わかりました。じゃあ、それは僕からのサービスとして付けます」
「納車の時、満タンなん?」
「満タンではないです~」
「満タンは無理なん?」
「満タンはちょっと……気持ち、多めで入れときます」
「ありがとう!」
 これにて、めでたく契約。
 注文書には車両本体とメーカーオプション12万6500円/付属品43万4390円から合計43万7550円引き、下取り額27万9880円(リサイクル預託金9880円を含む)となっていた。なお、長女がお気に入りのサンルーフは「夏は絶対暑い」ので却下(笑)。そのかわり、ボディカラーは長女が「かっこいい!」といっていたブラックを選んだ。
 懐は寂しくなったけど(笑)いい買い物ができました!

購入データ
TOYOTA ハリアー
ハイブリッドG
From 大阪府
トータル値引き 43.8万円
値引き採点 5
車両本体とメーカーオプション12万6500円/付属品43万4390円から43万7550円引き。値引き率は約9.3%。下取り額は当初23万円だったが、最終的に27万9880円までアップした。


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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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