新型車比較・ライバル車対決
更新日:2022.03.28 / 掲載日:2022.03.28
SUVライバル徹底比較【4】フォレスター vs レガシィアウトバック
人気&注目モデルがガチンコ勝負! 勝つのはどっちだ!?
多くのユーザーが気になる2台のSUVを、
注目ポイントごとに徹底比較。
今、購入するならばどちらを選べばいいのか?
すべてをお教えしましょう。
●解説:川島茂夫
フォレスター VS レガシィアウトバック
熟成の定番モデルか? 最新のフラッグシップか?

SUBARU フォレスター


スバルが誇るベストセラーSUV
クロスオーバー型SUVの元祖として誕生。アウトドアに適した悪路性能&実用性にツーリング性能を持たせたキャラクターのおかげもあって、いまやスバルの屋台骨を支える主力モデルとして君臨している。現行型は歴代の中でもレジャー対応力に優れ、全車に悪路対応制御のXモード付きの電子制御4WDを採用。パワートレーンは2ℓハイブリッドを標準設定、1.8ℓターボ車を上級設定としている。




SUBARU レガシィアウトバック


専用設計が注がれたフラッグシップSUV
日本国内におけるスバルSUVとして頂点に君臨するモデル。現行型からアウトバック専用設計となり、SUVとしての魅力を強化している。パワートレーンは全モデルに1.8ℓターボを搭載。さらにXモード付きの電子制御4WDが組み合わされている。アイサイトもフラッグシップらしく、部分的な自動運転まで対応しているアイサイトXを搭載している。




ここに注目! 比較ポイント【01】走行性能
フォレスターのターボ車なら
アウトバックに肉薄できる
フォレスターの上級グレード「スポーツ」とアウトバックに搭載される1.8ℓターボのパワースペックは共通。この2モデルを比較すると加速のキレなどは車重が約100kg重いアウトバックが劣るが、巡航走行時の力感は同等レベルといっていい。
一方、フォレスターのe-BOXER車は、加速時に電動アシストが効いてくるメリットはあるが、実力的には2ℓNA車の域を出ていない。大トルクのターボ勢に比べると負荷がかかった時のゆとりがない。e-BOXER車とアウトバックを比較すると、動力性能でも車格の差を意識してしまう。
フットワーク&ハンドリングに関しては、両モデルとも穏やかな追従性と路面当たりを抑えた乗り味が好印象。わずかにアウトバックのほうが寛げる雰囲気が強い。共にロングツーリングが似合いのモデルといえる。


ここに注目! 比較ポイント【02】キャビン性能&使い勝手
多くの“最新”が注がれたアウトバック
質感も含めてプレミアムを楽しめる
共にスバル車ということもあって、キャビンユーティリティの基本的な考え方は共通している。荷室周りのアレンジ機能もかなり近いが、後発のアウトバックのほうがレジャーワゴン的な工夫が少し多めに感じられる。
キャビン周りは、スバル車を新旧比較するにはもってこいのサンプル。アウトバックは内装の質感の向上に加えてセンターコンソールに大型ディスプレイを搭載するなど、次世代を見据えた新しいアプローチが際立つ。フォレスターも実用機能に関しては大きく見劣りするわけではないが、アウトバックに注がれた多くの先進性と比べると、設計年次の違いを否が応でも感じてしまう。


ここに注目! 比較ポイント【03】装備&機能
アウトバックのアイサイトは
ハンズオフも可能な最新仕様
共にアイサイトは標準装備だが、その内容が異なる。フォレスターは運転支援のセイフティプラスを含む標準型だが、アウトバックはセイフティプラスの機能に加えて高速道路でのハンズオフや発進アシスト、半自動レーンチェンジや料金所自動減速などの自動運転技術を備えるアイサイトXまで対応している。車格だけでなく、アイサイト技術においても頂点モデルという位置付けだ。
なお、車載ITはフォレスターは専用ナビをOP装着、アウトバックはパッドタイプの大型モニターを備える純正システムが標準装備。ここでも車格の差が出ている。


【最終結論】どちらがベストバイ!
コスパに秀でるフォレスター
機能的には十分すぎる実力を持つ
アウトバックの気になるポイントのひとつは車体サイズ。フォレスターに比べると、200㎜以上長い全長と60㎜広い全幅は、狭い場所での取り回しを求めるユーザーにとっては少々扱いにくいだろう。
価格はアウトバックが上なのは当たり前だが、問題はその価格差。ベーシックなX-BREAK EXと同じエンジン搭載するフォレスターの「スポーツ」で比べると、その差は約85万円高になる。価格差に見合うだけの実用機能の差はなく、車体サイズのハンデを考えればアウトドアで便利に使えるモデルというならば、フォレスターのほうがバランスがいい。
アウトバックは高いレベルのプレミアムとアウトドア機能を両立していることが見どころ。機能的なコスパを求めるタイプではない。

