新型車比較・ライバル車対決
更新日:2021.07.01 / 掲載日:2021.06.24

2021注目SUVバトル【3】スバルXV vs フォレスター「スバル同門対決」

SUV市場は、未だかってないほどの実力モデルが集う超激戦区。それゆえどれを選んでもハズレはないが、できれば大当たりを引きたいのは人情だろう。ここでは気になる対決の行方に迫ってみる。

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icon SUBARU スバルXV

価格帯:220万~292万6000円

icon SUBARU フォレスター

価格帯:291万5000~328万9000円

SGPを筆頭に、メカニズムは極めて近い関係性だ

 スバル新世代プラットフォームのSGPはインプレッサから採用され、インプレッサをSUVに仕立て直したのがスバルXV。そしてSGP第三弾としてフォレスターが誕生している。この3車のホイールベースは共通であり、大雑把な捉え方ならボディ周りはインプレッサ=スバルXV、サス周りはXV=フォレスターという関係になる。つまりスバルXVとフォレスターは、主にボディ周りが最大の相違点になる。

 同サイズのホイールベースだが、車体サイズはフォレスターの方が一回り大きい。その差は主にキャビンの実用性と重量差による燃費と動力性能に現れる。パワートレーンはともに2Lエンジン+モーターのe-BOXERが主力のパワートレーンになるが、車体サイズの違いによる、走行性能の差も評価するべきポイントといえるだろう。

チェックポイント1/オンロード性能

車両重量が軽いスバルXVにアドバンテージあり

 e-BOXER車同士で車両重量を比べると、約160kgほどスバルXVのほうが軽い。e-BOXERの出力特性は同じだが、スバルXVの方が高回転域の使用頻度やダウンシフトが控えめになるため、相対的な余力感はスバルXVの方が1ランク上に感じる。ただし、フォレスターには余力感も含めた動力性能が底上げされるターボ車が設定されており、e-BOXER車を上回る余力と加速性能を得ることも可能だ。フットワークは着座位置が低いスバルXVのほうが軽快かつ安定感があるが、高速安定と落ち着きある乗り心地という点ではフォレスターが若干秀でている。

icon スバルXV

スバルSUVの末っ子は走りの実力もトップレベル

  • スバルが徹底してこだわる応答性の良さは健在。幅広い速度域で軽快かつキビキビとしたハンドリングを楽しむことができる。このクラスの中ではトップレベルの走りだ。

  • 1.6L車も選べるが、主力となるのはe-BOXER車。フォレスター搭載のe-BOXERと同スペックだが、スバルXVの方が車両重量が軽いため、高速走行時の余力感はこちらの方が上。

icon フォレスター

2020年秋にオンロード性能を強化したターボ車を追加

  • 昨年秋に導入されたスポーツは、ターボ搭載に加えて、引き締まったサスチューンが与えられたことでオンロード性能がさらに強化されている。

  • CB18ターボは最新ダウンサイジングターボ。燃費性能に加えて、比較的エンジン回転数が低い領域から豊かな最大トルクを発揮する。大柄なSUVとの相性も良好だ。

チェックポイント2/オフロード性能

スバルXVは、見た目以上に悪路走破性が優秀

 最低地上高こそスバルXVは20mm低くなるが、それでもクラス最大級の200mmが確保される。アプローチアングルとランプブレークオーバーアングルは劣るが、リヤオーバーハングが短いため、デパーチャアングルはフォレスターよりも大きい。さらに共にX-MODE付き4WDが採用されており、泥濘やモーグルでの走破性も高い。つまり悪路走破性は大きく違わないのだ。ただ、フォレスターは裾汚れを防止してくれるサイドシルカバー型ドアを採用するなど、気配りの面は利いている。

icon スバルXV

都会的な外観だが本格的な走破メカニズムが宿る

  • 常時四輪駆動のシンメトリカルAWDは、オンロードでも一定の恩恵はあるが、その本領を発揮するのは濡れた路面やオフロード。ライバル勢の4WDモデルに対して、1ランク上の走破性能を持つ。

  • 本格的な悪路走破機能が与えられているが、専用ボディのライバルたちに比べてしまうと、スバルXVはインプレッサスポーツのハイリフト仕様といった印象も。見た目で少し損をしている感じだ。

icon フォレスター

悪路走破性能も間違いなく一級品

  • 車両重量が嵩むこともあって、凹凸などでのアクセルワークは少し難しくなるが、悪路走破性能はスバルXVと同等以上。レジャービークルとして高い資質を持つ。

  • 車重の重みとソフト志向のサスチューンのおかげもあって、XVよりも重厚かつ穏やかなステアフィールが強まる印象。路面μが低い雪路での安定感も優れている。

チェックポイント3/キャビン&ユーティリティ

一回り上の余裕を持つフォレスターが明らかに上

 室内の有効長はさほど変わらないが、乗ってみるとフォレスターの方が一回り大きく感じられる。長めのリヤオーバーハングによる広い荷室など、キャビン実用性はフォレスターの方が確実に1ランク上だ。スバルXVもコンパクトSUVとしては十分な広さがあるが、レジャー用品のようなかさのある荷物を積むには、スバルXVの荷室は余裕がない。レジャーワゴンとしての実用性ならフォレスターの方が優れている。

icon キャビン

  • スバルXV

  • フォレスター

キャビン全体の余裕はフォレスターが上だが、フロント周りはほぼ同サイズ。多少の意匠違いやシートなどの装備設定が異なるものの、機能面で大きな違いはない。

icon ユーティリティ

  • スバルXV

  • フォレスター

シートアレンジは似たような機構だが、ショートワゴンのスバルXVの荷室はサイズ相応。ミドルSUVのフォレスターの方が、高さも横幅も圧倒的に広く使える。

【最終ジャッジメント】ズバリ、ベストバイは?

SUBARU スバルXV

普通に使うならスバルXVで十分
荷室の違いが選び分けのポイント


 e-BOXERを搭載するアドバンス同士で価格を比べるとその差は約23万円。e-BOXERの走りと悪路走破性を重視するならば、スバルXVで十分。林道を通って秘湯巡りとかドライブの延長として悪路性能を求めるには適している。しかし、レジャーワゴンとしての荷室の使い勝手まで求めると、インプレッサ スポーツと同型ボディのスバルXVは辛い。そういった用途のスペシャリストとして誕生したフォレスターが勝るのは当然だろう。荷室の実用性の必要度が選択の分かれ目になる。

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●文:川島茂夫/月刊自家用車編集部

提供元:月刊自家用車

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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