新型車比較・ライバル車対決
更新日:2018.10.05 / 掲載日:2017.12.26
C-HR【価格帯別】人気SUVベストバイ/100万~300万円

TOYOTA C-HR (ハイブリッド車) 価格帯:264万6000~290万5200円
PROFILE
2016年末に鮮烈デビューを果たしたトヨタ自慢のコンパクトSUV。トヨタ「TNGA」の技術がふんだんに盛り込まれており、パワートレーンやシャシー&足回り、先進安全装備に至るまで、最新が惜しみなく注がれている。パワートレーンは1.2L直噴ターボと、1.8L・NA+THS IIのハイブリッドを設定。なお駆動方式はターボは4WD車のみ、ハイブリッドはFF車のみになる。グレード体系もシンプルで、ベーシックなS系と上級装備が備わるG系の2つのみの設定だ。

インテリアは未来感溢れる洗練されたデザイン。構成素材の使い方も巧みで、特に上級グレードのGは上質感にも富む仕立てぶり。車格以上の満足感も魅力だ。
小さな上級SUVは 走りも燃費も優等生
だからオススメ! by 川島
経済性とスポーツ性を求めるならば最良の選択肢のひとつ
SUVパッケージングを活かしたエキセントリックな外観が最大の特徴。特にハイブリッド車は、プリウスのスペシャリティカー仕様ともいえるキャラを持つ。その分、後席の設計はさほど重視しておらず、居住性や積載性はレジャーワゴンと考えても不足気味。ただし、秀逸な足回りが生み出す軽快なフットワークは、その弱点を我慢できるほどの魅力的だ。経済性と走りの楽しみ。この2つを狙うユーザーにはぴったりのモデルだ。だからオススメ! by 山本
ニュル仕込みの走りは本物。運転するのが本当に楽しい
RAV4でクロスオーバーSUVの世界を広げたトヨタの最新作。これまでのトヨタ車とは一線を画する個性的なエクステリアは、居住性や乗降性を犠牲にしてでもカッコよさにこだわっている。走りはニュルをはじめとする世界の道で徹底的に鍛え、SUVと言うよりもアイポイントの高いスポーティハッチバックと言った印象だ。パワートレーンはガソリンターボ/ハイブリッドを用意、一長一短があるがトータル性能ではハイブリッドが秀でる。
シャシー&足回りは抜群だが、もう少しパワーがあれば……が本音

乗った印象は目線の高いスポーティハッチ。抜群のシャシー性能と秀逸な足が生み出す走りは、SUVの次元を超えた印象すら覚えるほどだ。ただ、パワートレーンは非力感が否めない。登坂路や高速追い抜きなどで、もう少しパワフルさがあればと感じてしまうことも多い。

プリウス譲りのTHS IIシステムは、98PS(エンジン)+163Nm(モーター)でJC08モード燃費は30.2km/L。ゼロ発進の力強さやEV走行の静粛性など、スペックに表れない強みも見所だ。
スペシャリティらしく装備関連も充実の内容

シートやインパネまわりも車格以上の仕立てだが、Gになるとさらにパワーアップ。内装パネルが金属調+ソフト塗装になり、シート表皮も上級ファブリックに変更。さらには本革シートをOPで選択できるようになる。

ツートーンカラーを追加するなど、エクステリア関連のアップデートも積極的。流れるようにウインカーが点滅するBi-Beam LEDヘッドランプを筆頭に魅せる装備の充実ぶりも見逃せない。
スタイリング最優先の反動はユーティリティの弱さに表れる
クーペさながらのスタイリングの代償は、ユーティリティに多大な影響を与える。後席やラゲッジは、お世辞にも使いやすいと言えないレベル。C-HRを検討する際は、この問題をどう考えるかが重要だ。
トヨタセーフティセンスPは全グレードに標準装備。安全にも抜かりなし

ミリ波レーダー&カメラで障害物を検知。エマージェンシーブレーキは、車両に加えて歩行者にも対応。便利なACCも備わっている
先進安全&運転支援装備の充実も見逃せない。ミリ波レーダー+カメラ式のセーフティセンスPは全グレードに標準装備されるので、Sでもクラス平均以上の機能を持つ。ちなみに上級グレードのGは、後側方検知機能を持つブラインドスポットモニターなども標準。安全に妥協をしたくないならばGを選ぶのが鉄則だ。
単眼カメラからの情報を用いて対向車との衝突回避を図るLKA。C-HRには警報機能に加えて修正操舵支援機能も備わる。
Gには後側方からの車両接近を伝えてくれるブラインドスポットモニター(BSM)が標準。より高いレベルの安全を求めるなら欲しい装備だ。
C-HRはガソリン車もオススメ!

TOYOTA C-HR(ガソリンターボ車) 価格帯:251万6400~277万5600円
直噴ターボ車は、ハイブリッド車よりも抑揚が効いたエンジン特性。アクセル開度にしっかりと追従するので、一体感のある走りを楽しめる。またしっかりと路面に張り付く低重心感もあり、カーブや高速道路での安定感やしなやかさを感じられる。ニュルブルクリンクで鍛えた実力ぶりはガソリン車の方が明確に分かる。
ハイブリッド車と同様にグレードはS-TとG-Tの2本立て。ハイブリッド車よりも価格は安めに設定されているが、実はエコカー減税まで考慮すると、その価格差はわずかになってしまう。購入時には注意が必要だ。
だからオススメ! by まるも
鋭いパワーレスポンスは
ハイブリッド車には無い魅力
コンセプトモデルの頃から欧州でも「クール!」と称賛されていたデザインは、数あるクロスオーバーSUVの中でもダイナミックさとスポーティさが際立ち、豊富に揃うアフターパーツで自分好みのカスタムも楽しめる。1.2L直噴ターボは発進から軽やかで、鋭いレスポンスによるメリハリある走りが爽快。乗り心地もフラットで快適だ。先進安全装備には万一の時だけでなく、疲労感を軽減する装備も含まれていることも評価に値する。