新型車比較・ライバル車対決
更新日:2026.02.02 / 掲載日:2026.02.02
日産リーフ、B5とB7の違いを解説【石井昌道の自動車テクノロジー最前線】

文●石井昌道 写真●日産
以前にも当コラムで取り上げた新型リーフに、価格を抑えた「B5」が加わった。
78kWhのバッテリーを搭載した「B7」は、標準グレードの「B7 X」が518万8700円、上級グレードの「B7 G」が599万4900円だったのに対して、55kWhバッテリーのB5は「B5 X」が473万8800円、「B5 G」が564万8500円。

「X」同士と「G」同士で価格差に違いがある点は興味深いが、詳細な装備内容が明らかになれば納得できる部分も見えてくるだろう。それでも「B5」でもプロパイロット2.0がオプションで選択できるなど、「B7」と「B5」で扱いが違うということはないようだ。一充電走行距離は「B7 X」が702km、「B7 G」が685km、「B5 X」と「B5 G」はともに469km。「B7」ほどの距離は必要ないので「B5」を本命として待っていた人にとって扱いに違いはないのは朗報だろう。
ちなみに「B5 S」という車両価格438万9000円という廉価版も用意されており、個人ユース向けとは言いにくいが、条件があえばコストパフォーマンが高い仕様ではある。さらに装備を省いて車両重量が抑えられているからか一充電走行距離が521kmと長いので魅力は増す。ちなみに「B5 X」との車両重量は20kgに過ぎず、モーターのパワーやタイヤサイズは同じ。それで約1割の差がつくのはやや不思議にも感じられる。
とはいえ、以前にお伝えした通り新型リーフは電費性能が大きく向上したので「B5 X」や「B5 G」でも一充電走行距離は満足いくレベルだろう。WLTCモードで469kmならば、自宅ガレージで充電できるユーザーは外出先で充電の必要に迫られる場面は多くないはずだからだ。頻繁にロングドライブに行く人など以外は「B5」で十分だろう。
「X」と「G」の差は、走りの機能としてあげられるのが回生ブレーキコントロールパドルが「G」に標準装備で「X」ではオプション設定もないこと。4段階から回生強度を選べるので走りを楽しみたい人には向いているはずだ。

タイヤ&ホイールは「X」が18インチ、「G」が19インチとなる。小さいほうが乗り心地が良く、大きいほうが硬めなもののハンドリングにキレがある、という傾向があるのは確かだが、その差はほんのわずか。19インチでも乗り心地は十分にいい。その他、機能装備としてはアダプティブLEDヘッドライトシステムが「G」に標準装備で「X」では選べない(オートレベライザー付LEDヘッドライトとなる)、ヘッドアップディスプレイが「G」ではセットオプションに含まれ、「X」では選べない、リモコンオートバックドア(ハンズフリー機能付)が「G」に標準装備で「X」では選べないことなどだ。
外観では左右ヘッドライト間のセンターLEDアクセントランプと3Dホログラム・リアコンビネーションランプが「G」に標準で「X」で選べない。その他、シート表皮など違いはあるものの快適性や高級感を高めるもので、「X」でも困るようなことはない。

目新しい装備は全車オプション設定された調光パノラミックガラスルーフだ。透明度が変化する液晶フィルムをガラスに内蔵することで通電時には透明度が高くて多くの光が通るとともに外が視認でき、非通電時には白濁色となって通る光の量を減らしてシェードの役割を果たす。
ボタン一つでシェードON、シェードOFF、前席のみON、後席のみONなどが可能。ガラスには赤外線反射コーティングとふく射熱低減コーティングが施されているので、シェードOFFの状態でも車室内温度の上昇を抑制する。メーカーによる夏場のテストでは一般的なガラスルーフでシェードOFFだと車室内温度が50℃まで上昇したところ、調光パノラミックガラスルーフは32℃だったという。

新型リーフは給電機能も進化した。普通充電ポートに、全車標準となったAC外部給電コネクターを繋げば1500Wの電気を利用できる。さらに、車内のセンターコンソールの後席側とラゲッジサイドの2カ所にACコンセントが付くオプションを選べば同じく1500W。外部と室内は独立しているので合計3000Wまで利用できるようになったのだ。
プロパイロット2.0も含め、次世代型BEVらしい装備が多い新型リーフ。タイプやグレード、オプションなど選びがいがあるモデルだ。
