新型車比較・ライバル車対決
更新日:2025.02.02 / 掲載日:2025.01.30
5ドアの「ジムニーノマド」が正式発表!ライバルはどんなクルマ?

2018年の発売以来、好調な売れ行きをみせている現行型のスズキ ジムニー。そんなジムニーの5ドアモデル「ジムニーノマド」が正式発表となった。今までジムニーは3ドアのみだったから、興味があっても実用面で不安に感じていたひとも多かったはず。しかし実用性の高い5ドアが出たことで、愛車候補のひとつになったひともいるはず。そこで今回は、ライバルモデルと比較しつつ、ジムニーノマドの魅力に迫りたい。
3ドアのジムニーシエラとどこが違う?

ジムニーは、これまで軽自動車のジムニー、小型車のジムニーシエラの2モデルで展開されてきた。今回追加されたジムニーノマドは3番目のモデルとなり、5ドアを備えているのが大きな特徴だ。エクステリアは一見するとジムニーシエラと変わらないデザインだが、ホイールベースを340mm延長したことで、横からみるとかなり異なっている。ちなみに全長はジムニーシエラの3550mmに対してジムニーノマドは3890mmとなり、340mmも長い。

そのほか、伝統の5スロットグリルを採用するが、グリルのカラーリングはガンメタリックとなるほか、メッキ仕様のスロットリングを採用して上質感をアップ。ボディカラーには2トーンの「シズリングレッドメタリック/ブラックルーフ」をはじめ全6色で展開される。

インテリアは、基本的にはジムニーシエラをベースとしている。ブラックを基調とした飾らないデザインは飽きのこないものとなっている。異なる点は、前述のとおりホイールベースを延長したことで、積載性や快適性は大幅に向上した。具体的には、ジムニーシエラでは鉄板がむき出しになっていたリアウインドウまわりにトリムが追加されたこと。リアシートの座面も厚みが増しており、座り心地がよくなっている。そのほか、乗降性を高めるためにシート形状の見直し&リクライニング調整機能の追加、後席パワーウインドウスイッチの追加など、一般的なSUVにも遜色のない快適性を実現している。

一方、メカニズムやパワートレインはジムニーシエラと共通部分が多い。ただしラダーフレームは延長され、剛性を高めるためセンタークロスメンバーが追加されている。また、放熱性の高いベンチレーテッドディスクのフロントブレーキ、直径が拡大されたプロペラシャフト、強化された足まわりなど、5ドア化のための改良が行われている。最低地上高はジムニーシエラと同じ210mmで、アプローチアングル36°、ディパーチャーアングル47°も変わらない。5ドアになったとはいえ、屈指のオフロード性能を持つのはジムニーシリーズならではといえよう。なお、価格は5速MT車が265万1000円、4速AT車が275万円。
ライバル①:優秀なオフロード性能が自慢のダイハツ ロッキー

ジムニーノマドに最も競合するモデルといえば、ダイハツ ロッキー。全長3995mmのボディサイズはジムニーノマドよりやや大きいが、コンパクトな5ドアSUVという立ち位置は非常に近い。パワートレインは1.0Lターボ(4WD)と1.2L(2WD)がから選択可能となる。全車4WDのジムニーノマドに対し、こちらはカジュアルな2WDが選べるのが特徴。また、1.2L車にはハイブリッドも設定され、WLTCモードで28.0km/Lという低燃費も自慢だ。アプローチアングル20°、最低地上高185mmと、ジムニーノマドほどではないが優秀なオフロード性能を持っている。新車価格帯は176万1100円~248万1600円。
ライバル②:街乗りからレジャーまで広く使えるホンダ WR-V

ホンダの最もコンパクトなSUVがWR-V。小さいとはいえ、全長4325mmなのでジムニーノマドよりもひとまわり大きい。SUVらしい高いアイポイントは運転しやすく、初心者でも取り回しが楽。また、最低地上高は195mmも確保されているから、悪路走破性もそれなりに高い。しかし4WDが設定されないため、本格的なオフロード性能はジムニーノマドと比べるのは厳しいかもしれない。パワートレインは1.5L 直4のみが搭載され、ジムニーノマドよりも排気量は大きい。ホンダセンシングなどの安全装備も充実し、広い室内と相まってファーストカーとして十分使えるポテンシャルを持つのが魅力だ。新車価格帯は209万8800円~248万9300円。
ライバル③:e-POWERによるスムーズな走りの日産 キックス

日産 キックスは2020年に日本で発売されたコンパクトSUV。以前は三菱パジェロミニのOEM車に付けられていたネーミングだが、現行モデルは日産のオリジナルモデルとなった。全長4290mmのボディはジムニーノマドよりもひとまわり大きい。明るいトーンのインテリアは上品さを高めてくれる。パワートレインは1.2L 直4エンジンにモーターを組み合わせたe-POWERのみが設定されている。モーターによるスムーズな走りはひとクラス上の快適さ。また、4WDが設定されているので多少の悪路なら走破できるのも嬉しい。プロパイロットなど先進の運転支援システムを装着することも可能で、より安全に走れるモデルとなっている。新車価格帯は308万3300円~343万7500円。
5ドアでもジムニーの持ち味は変わらない

今回はライバルを3モデルピックアップしてみたが、実際のところジムニーノマドとこれらのライバルは本質的に異なっており、共通点は5ドアのコンパクトSUVというジャンル程度。というのも、ジムニーノマドは初代から貫かれていた剛健なラダーフレームを採用した本格オフローダーであり、乗用車がベースの他モデルとは成り立ちが違うのだ。手頃なサイズと価格ながら、これほど本格的なオフロード性能を持つクルマは唯一無二といっていい。オフロード性と実用性を兼ね備えたジムニーノマド、もっと早く欲しかった!というファン声が聞こえてきそうな1台だ。
▼あわせて読みたい

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。