新型車比較・ライバル車対決
更新日:2023.03.17 / 掲載日:2023.03.15
新型ZR-VをライバルSUVと徹底比較!走りの実力差はいかに!?
ライバルとの関係は如何に? 新型ZR-V vs ライバルSUV 実力チェック
ミドルSUVは実力モデルが揃う激戦カテゴリーだが、ZR-Vが登場したことで勢力図が大きく変わるのは間違いなさそう。特に走りを重視するユーザーには最有力候補になりうるだけに、ライバルとの関係はしっかり確認しておきたい。ここでは4台の有力モデルとの関係をお教えしよう。
●文:川島 茂夫
HONDA ZR-V

HONDA ヴェゼル

車格や動力性能は劣るが
実用性重視ならいい勝負
フィット系プラットフォームから開発されたコンパクトSUVであり、車体サイズはZR-Vより一回り小さい。e:HEV車の排気量は1.5ℓであり、ガソリン車はNA仕様のみ。e:HEV車なら高速長距離にも不足はないが、走りの余力や質感は車格相応でZR-Vよりも明らかに1クラス下になる。ただ、街乗りで扱いやすい車体寸法はメリットのひとつ。それでいて居住性やキャビンの開放感、積載性にも優れている。タウン&レジャーの両立という面ではSUV全体の中でもトップクラス。もちろん、価格もZR-Vより手頃であり、実用重視のSUVとしてはZR-V以上の面を持っている。
動力性能やフットワークの車格差が出やすい高速長距離用途ではZR-Vが有利だが、街乗りが多いユーザーならば、ヴェゼルのウェルバランスぶりは大きな魅力に映るはずだ。


TOYOTA RAV4

価格設定は近いモデルだが
キャラは完全にオフロード寄り
パワートレーンは2.5ℓHEVと2.5ℓPHEV、2ℓダイナミックフォースエンジンを搭載するガソリン車を設定。スタイリングも性能設定も、アウトドア趣味を強く意識したモデルで、ラフ&オフロード用途を意識したグレード(ガソリン車・アドベンチャー)には悪路踏破性を向上させた4WDシステムを採用するなど、乗用車型プラットフォームを採用するミドルSUVの中ではトップクラスの踏破性を売りとしている。
価格的には、ハイブリッド車もガソリン車もZR-Vに近い設定だが、キャラ的にはオンロード志向のZR-V、ラフ&オフロード志向のRAV4になり、走りの志向も同様の違いがある。


NISSAN エクストレイル

走りの実力はトップクラス
ZR-Vとキャラが似ている好敵手
ニッサン電動化技術の看板と評するに値する走りを持つことが、最大のセールスポイント。なかでもe-4ORCEと名付けられたツインモーター4WD搭載車の走りは大きな見所で、揺れ返しの無駄な動きが少ない車体挙動や扱いやすい操縦特性は秀逸。走りの質感はミドルSUVのトップクラスといっていい。
走りの特性を比較すると考え方はZR-Vと似ている。特にハンドリングについては同系統といっていい。逆に似ているからこそエクストレイルの質感や快適性のアドバンテージが分かりやすい。ZR-Vはカジュアル寄りで、エクストレイルの方が高速ツーリングに重きを置いたタイプだ。


SUBARU フォレスター

動力性能に余裕があるターボ車なら
ZR-Vとも互角に戦える
キャビン実用性や悪路踏破性などアウトドアレジャー向けのSUVとして高い資質を備えたモデル。SUVらしい用途を求めるならばZR-V以上だが、ハイブリッド車同士で比べるとフォレスターのe-BOXERはマイルドハイブリッドのため動力性能は少し見劣りしてしまう。
それを補完してくれるのが1.8ℓターボ車で、177PSの動力性能に加えてサスチューンもオンロードを意識した硬めの味付け。高速走行にも高い適性を示してくれる。
スポーティな性能を売りものにするSUVとしては価格も手頃で、引き締まったフットワークをSUVに求める向きにとっては、フォレスターのターボ車はZR-Vの好ライバルになるうるだろう。

