車の最新技術
更新日:2022.06.03 / 掲載日:2022.06.03
ボルボ 「フォートナイト」のエピック・ゲームズと車載機能でコラボ

ボルボ・カーズは6月1日、ソフトウェア開発等を手掛けるエピック・ゲームズと提携し、フォトリアリスティック・ビジュアライゼーション技術を導入したヒューマン・マシン・インターフェイス (HMI)を、2022年後半に公開予定の次世代電気自動車に搭載する予定であることを明らかにした。
次世代インフォテインメントシステムは従来比2倍以上の高速化を実現?


エピック・ゲームズは世界最大級のゲーム「フォートナイト」などで知られる、インタラクティブ・エンターテイメントとソフトウェア開発の大手で、最先端のリアルタイム3D制作ツール「Unreal Engine」の開発がゲーム以外の業界でも広く知られている。今回の提携で、ボルボ・カーズは車内のデジタルインターフェースの開発や車内のリアルタイムグラフィックスのレンダリングにUnreal Engineを使用。同社によれば、HMIの開発にUnreal Engineを導入するのは欧州の自動車メーカーで初めてだという。
Unreal Engineはドライバーに関連情報やインフォテインメント機能を提供する車内ディスプレイのひとつであるドライバー・インフォメーション・モジュール (DIM)に導入され、よりシャープなレンダリング、豊かな色彩、全く新しい3Dアニメーションにより、グラフィックの限界を押し広げる第一歩になるとしている。
ボルボ・カーズの最高製品責任者であるヘンリック・グリーン氏は、「お客様に最高のユーザー体験を提供し、安全でパーソナルなドライブに貢献するためには、車内に豊かで没入感のある、反応の良いビジュアライゼーションが必要です。Unreal Engineを車に搭載することでこれを実現し、ボルボの車内で過ごす時間をより楽しいものにすることができます」と期待を寄せる。
Unreal Engineは、先に導入を発表したクアルコム社のSnapdragonコックピットプラットフォームと組み合わされ、これらが導入された次世代インフォテインメントシステムは、先代に比べて2倍以上高速化し、車内のグラフィックス生成と処理は最大で10倍高速化される見込みであるとしている。
次世代インフォテインメントシステムが初めて搭載される新型EVは、新たなフラッグシップモデルであるという。また、将来的にはUnreal Engineが新型ボルボ車の他の技術分野を発展させる機会もあるとしている。

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