車の最新技術
更新日:2026.04.14 / 掲載日:2026.04.14

日産がロボットタクシーに挑戦!AIで実現する未来の移動サービス

クルマに関する気になる話題を掘り下げたり、ニューモデルの試乗記事を紹介するコーナー。最新トレンドをわかりやすく、詳しく解説します。

AI技術で実現する高度な自動運転タクシー

 最近フィジカルAI(AIが現実世界を認識・理解し、自律的に行動する技術)という言葉が話題となっているが、自動運転システムこそまさに、フィジカルAIの具体例だろう。労働人口の減少などに起因するドライバー不足は、差し迫った社会課題だが、自動運転にはこうした問題の解決も期待される。

 自動運転は米国テスラの取り組みが知られているが、日産も早くからこの分野にチャレンジしている企業のひとつだ。たとえば2025年からはレベル2の自動運転を搭載するセレナを使ったモビリティサービスの実証実験を横浜で実施。運転席にセーフティドライバーが乗車するものの、基本的には自動運転で決められたコースを走る取り組みだ。

 また、AIスタートアップのWayveと協業して、エンド・ツー・エンド(認識から操作まで)の自動運転システムを開発中。その技術を活用した次世代プロパイロットは2027年に市販予定となっている。

 そして日産がこの度発表したのは、前出のWayveにUberを加えた3社によるロボタクシーへの取り組み。2026年後半から新型リーフをベースにした試験車両を使って、東京の街中でロボタクシーの試験運行を目指すという。

 決まった路線を走行するバスに対して、ロボタクシーは利用者が指定する場所から場所まで毎回異なるルートを走ることになる。車両は従来どおり日産とWayveが製作し、Uberのプラットフォームを用いて運行される。また、車両の運行管理は日本のタクシー会社と連携するとのことで、かなり社会実装に近い形でのトライアルとなりそうだ。

 自動運転の社会実装には、社会全体の受容が肝要で、それには安全な運転・運行が不可欠だ。一方で、人間の運転に比べてあまりにも時間がかかるようでは、利便性や経済性の観点からいって受け入れられ難い。将来的にロボタクシーは、遠隔地のセンターでスタッフが複数台のロボタクシーをモニター越しに監視する形での運用になるだろう。

 会見で日産のイヴァン・エスピノーサ社長は、「ステップ・バイ・ステップ」という言葉を使い、慎重かつ確実に成功体験を重ねていく姿勢を強調していた。
 自動運転の未来は静かに、しかし着実に近づいていることを実感した。

[CLOSE-UP]新型リーフの性能を生かしたロボタクシーの試作車両

日産、Wayve、Uberの3社は2026年3月12日、ロボタクシーでの協業を発表し、覚書(MOU)を締結した。

 日産、Wayve、Uber3社によって締結されたロボタクシー分野での協業。これは世界10都市以上へのロボタクシー展開計画のひとつで、東京では2026年後半に試験運行を開始予定となっている。東京での試験運行に使われるのは新型リーフをベースにした試作車両。自動運転レベル4にあたるシステムが搭載されている。センサー群はカメラ、レーダーセンサー、そして次世代LiDARセンサーで構成されている。日産では、LiDAR採用の理由を、カメラよりも遠方の認識力に優れると回答している。

日産は、車体へのセンサー組み込みとWayveが開発するAIシステムと車両制御システムとの統合を担当。Uberは配車システムや車両運行に関するプラットフォームを担当し、日本のタクシー事業者と連携する。

状況把握から車両操作まで車載AIがすべてを担う

 日産は自社ですべての技術をまかなう垂直統合型ではなく、カテゴリーごとに高い技術を持つ企業とコラボする方針をとっている。自動運転はソフトバンクグループのWayveと協業、2027年に発売予定の次世代プロパイロットも同社の技術を採用。2025年には東京の銀座でデモンストレーションを実施。周囲の車両と調和して安全に走行し技術をアピールした。

次世代プロパイロットの試作車。11個のカメラ、5個のレーダー、1つのLiDARで構成される。

自動運転の実現にはまだまだ課題もある

 日産はロボタクシー事業においてはハードウェアを供給する立場になる。走行距離の多いタクシーで自動運転を運用することは、システムの成長に大きく貢献すること間違いない。試作車には多数のセンサーが搭載されるがコスト低減も課題となる。

文●ユニット・コンパス 写真●日産
(掲載されている内容はグー本誌2026年4月発売号「噂のクルマNEWS ニュースキャッチアップ/日産がロボットタクシーに挑戦!AIスタートアップ、Uberと協業[自動運転ビジネス最前線]」記事の内容です)

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