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更新日:2023.11.02 / 掲載日:2023.11.02

ハイエースの未来が見えた! トヨタ「KAYOIBAKO」

Japan Mobility Show 2023 注目出展モデルガイド

新しい名称になって初開催となるジャパンモビリティショー2023。例年通り、各メーカーの最新モデルや技術がお披露目されるが、その中でも特に躍進が目立つのが電動車たちだ。各メーカーからBEVやPHEVが多数展示される。ここでは注目すべきモデルの情報を、いち早くお届けしよう。

●文:横田 晃/月刊自家用車編集部

TOYOTA KAYOIBAKO 《World Premiere》

主要諸元 全長:3990㎜ 全幅:1790㎜ 全高:1855㎜ 室内長:3127㎜ 室内幅:1485㎜ 室内高:1437㎜ ホイールベース:2800㎜

未来のハイエースはコンパクトになるのかも?

 KAYOIBAKO=通い箱とは、工場などの生産現場に当たり前に積まれている、カラフルなプラスチック製の箱。工場と取引先の間などを行き来して、部品や製品を運ぶための専用の容器だ。
 何の変哲もない箱に見えるが、じつは製品の形状や質量に応じたサイズでムダがなく、箱の中敷きを変えることで多様なシーンで使い分けられる、合理的な物流システムの一部をなしている。
 超高効率なトヨタ生産システムの代名詞である「カンバン方式」では、この通い箱で運ばれてきた部品を生産ラインが使い切ると、空いた箱に必要な部品数を書いた板切れを入れて前工程を担う部品メーカーなどに戻し、受け取った相手はその板切れを発注書代わりに、記された数の部品を納入する。その板切れが現場で「カンバン」と呼ばれていたのだ。
 KAYOIBAKOはその通い箱の思想をコンセプトに織り込み、ユーザーの多様な使い方に合わせて無駄なく柔軟に使うことができる、トヨタが「超拡張型」と呼ぶ万能モビリティを目指したコンセプトカー。現行モデルで言えば、ハイエースに当たるだろう。
 全長は4mを切るものの、全幅は1790㎜の普通車サイズ。商用車なら、1ナンバーの規格だ。メカニズムのレイアウト自由度が高いEVのメリットを生かして、とことん容積を追求した四角四面のデザインながら、塊感のあるフォルムは迫力も感じさせる。
 開発者はこのクルマをあくまでも「素性のいい原単位」と位置づけ、目的に応じて役割を変える、ベース車としてのパッケージを追求している。
 配送業務はもちろん、移動販売車や、バスへの発展も想定。プライベートカーとして、大人の秘密基地的な使い方も提案。大容量のバッテリーを活かした、給電車としての可能性も秘める。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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