車種別・最新情報
更新日:2022.05.16 / 掲載日:2022.05.16
レクサス 新型「UX」世界初公開 都会派コンパクトクロスオーバー
レクサスは5月13日、コンパクトクロスオーバーモデルの新型「UX200 / 250h」を世界初公開した。日本での発売は2022年夏頃を予定している。
走りの味の「深化」と先進装備の「進化」
レクサス「UX」は2018年、「Creative Urban Explorer」をコンセプトとして誕生した都会派コンパクトクロスオーバー。タフな力強さを強調する厚みのあるボディと俊敏な走りを想起させる張り出したフェンダーにより、大胆かつ洗練されたエクステリアを実現。インテリアは、ドライビングの高揚感を演出するコックピットと視覚的な開放感を両立。加えて走りでは、優れた操舵応答性・操縦安定性と上質な乗り心地を特徴に持つ。
同社によると、2018年の発売以降、2022年3月末時点で80以上の国と地域で累計約24万台を販売。ハイブリッドやバッテリーEVの電動モデルを拡充し、電動車の販売比率はグローバルで約80%を達成し、同ブランドラインアップにおける電動化を牽引するモデルに位置付けされている。
今回の新型車では、上質ですっきりと奥深い走りの味の深化と、予防安全技術の機能拡充や最新のマルチメディアシステムを採用した先進装備の進化に焦点が当てられた。レクサス・インターナショナルの江本光輝主査は以下のように述べている。
「UXはこれまでAlways Onの思想で年次改良を実施してきましたが、新型UXでは特にHEVを中心とした電動車の魅力向上を目指しLEXUS車ならではの、走りの味の“深化”と先進装備の“進化”を開発テーマとしました。この2つの“深化”と“進化”により、世界中のお客様に対し、心の豊かさが感じられ、快適かつ安心・安全なドライブをご堪能頂けるよう、プロジェクトメンバー一丸となり、細かい点まで徹底的に拘って開発しました。是非、新型UXにお乗り頂き、我々LEXUSの拘りをご体感頂ければ幸いです」
クルマの体幹を鍛えた、上質ですっきりと奥深い走りの味の深化
走りの味の“深化”について、サイドドア及びバックドア周辺のボディ開口部のスポット溶接打点を計20点追加し、ボディ剛性を向上。そのうえで、EPSやアブソーバーなどを再適合し、Toyota Technical Center Shimoyama(トヨタ テクニカルセンター 下山)で走り込みを実施。様々な走行シーンで減速・操舵・加速がシームレスに繋がる気持ち良さなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな応答を追求した。
また、静粛性についても向上が図り、18インチランフラットタイヤを新規開発。トレッドパターン等を工夫することで、ロードノイズの低減化を実現している。
「Lexus Safety System +」を機能拡充
先進装備の進化の一つとして、従来型に対して予防安全技術「Lexus Safety System +」の機能を拡充。
「プリクラッシュセーフティ」は、単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上によって対応領域を拡大。交差点右折前に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能とした。加えて、ドライバーの操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする緊急時操舵支援などの機能を追加している。
同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」では、車線認識にAI技術を活用することで支援範囲を拡大し、よりスムーズで途切れにくい操舵支援を実現した。
また、自動車専用道路などにおいて設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」には、カーブの大きさに合わせてあらかじめ減速するカーブ速度抑制機能を追加し、安全性の向上を図った。
さらに、万一の事態に備える機能として、ドライバー異常時対応システムを追加。LTA制御中にドライバーの無操作状態が継続した場合、音と表示と緩減速による警告でドライバーに操作を促すほか、ハザードとホーンで車外に異常を報知しながら自車線内に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援。停車後は、ドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与する。
そのほか、車両の前後左右に搭載したカメラの映像を合成してセンターディスプレイに表示する「パノラミックビューモニター」においては、過去に撮影した路面の映像を車両直下に合成表示して、車両下方の路面状況やタイヤ位置などの把握を補助する、床下透過表示機能を追加した。
ドアロックをスマホで操作 「デジタルキー」機能導入
専用のスマートフォンアプリをインストールすることで利用できる「デジタルキー」機能も導入。同機能を有する車両に対し、スマートフォン画面からの操作によってドアのロック/アンロックが可能になることに加え、スマートフォンを携帯した状態でスタートスイッチを押すことでエンジンスタートが可能に。所有するデジタルキーに対応した車が複数ある場合でも1台のスマートフォンだけで操作可能としている。
また、スマートフォン間でデジタルキーの受け渡しが可能なため、家族や友人間で離れた場所での車両の貸し借りも容易に行える。
タッチディスプレイを大型化&高解像度化 コックピットの使い勝手向上
ダッシュボード中央の大型化/高解像度化した12.3インチ/8インチタッチディスプレイは、運転姿勢を崩さずにタッチ操作することができるよう、よりドライバー側へ搭載された。またディスプレイのタッチスクリーン化に伴い、インパネ及びコンソール周辺の形状やスイッチレイアウトを最適化。インパネセンターに搭載していたシートヒータースイッチ等をコンソール上部に配置し、それによって生まれたコンソール前方のスペースに充電用USBコネクタ(Type-C)を2個新たに設定。加えて、おくだけ充電のスペースも上下方向に拡張し、上部にLED照明も追加することで使い勝手を向上させている。
マルチメディアシステムは、直感的な使いやすさを追求した最新世代を搭載。ナビや音楽、車両設定などの各種メニューの選択スイッチを運転席側に常時アイコンで表示することで優れたアクセス性を実現するとともに、画面全体のレイアウトも情報の粒度に応じて表示エリアを分け、操作フローを統一し使いやすさに仕立てた。
ナビゲーションでは、クラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するコネクティッドナビを採用。さらに12.3インチナビでは、従来の車載ナビとコネクティッドナビを組み合わせたハイブリッド型のナビゲーションを採用したほか、DCMを活用したインターネット接続により、Webサイトを閲覧できるWebブラウザー機能も設定している。
音声認識機能も最新化し、ステアリングのトークスイッチ操作による起動のほか、ディスプレイのマイクアイコン操作や音声による起動を可能に。あらかじめ設定された起動ワードを発話することで、スイッチ操作や再生中の音楽を停止させずに音声認識機能を起動できる。また、Apple CarPlay / Android Autoは従来のUSB接続に加え、Wi-Fiによる無線接続にも対応する。
DCMによる無線通信でソフトウェアの更新が可能となる、OTAソフトウェアアップデート機能を採用。マルチメディアの表示内容や操作性の改善に加え、新機能の追加や性能向上などを行える。
「F SPORT」走りの良さを追求 専用装備を多数揃える
同モデルのスポーツモデルとして設定される「F SPORT」は、ヤマハ製パフォーマンスダンパーとAVSを標準設定。パフォーマンスダンパーは車両後方に装着され、ボディに生じるしなりや微振動を速やかに吸収してハンドリングの特性を一層シャープにするとともに、乗り心地と静粛性向上に大きく寄与。さらにAVSによって、大きなうねりと細かな凹凸が複合した路面でも、フラットな姿勢の維持とショックの遮断を両立し、優れた操舵応答性、安定感、快適な乗り心地を実現した。また、ステアリングギヤにブレースを追加し、操舵応答性をさらに向上している。
インテリアでは、F SPORT専用のスポーツシート、ステアリング、シフトノブ、メーター、アルミ製スポーツペダルに加えて、アルミ製フットレストとスカッフプレートを新たに設定。F SPORTの走りのイメージとスポーティさをさらに強化した。