新型308発表　プジョー初の超薄型マトリックスLED技術採用

　ステランティス・ジャパンは4月13日、プジョーの新型Cセグメントコンパクトカー「308 / 308 SW」を発表、同日より全国のプジョー正規ディーラーにて受注を開始した。価格帯は3,053,000円～5,306,000円（消費税込）。

9年ぶりのフルモデルチェンジ　多様なラインアップ揃える

　先代308は2013年にワールドプレミアされると、翌2014年には欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、コンパクトサルーンセグメントでの地位を確立。グローバル市場で累計700万台以上を販売し、同ブランドの中核を担うモデルとなっている。今回、9年ぶりのフルモデルチェンジとなった。
　フロントグリルにはプジョーの新エンブレムを装着し、最新世代モデルであることを主張。大幅に進化したi-Cockpitの導入を始め、新たな機能を多数採用した。また、ユーザーがライフスタイルや利用状況、環境意識など多様な価値観に合わせてパワートレインを選択できる“パワー・オブ・チョイス”コンセプトに基づき、1.2Lガソリン、1.5Lクリーンディーゼル、1.6LガソリンをベースとしたPHEV（2WD）の3種類を用意。ボディタイプは従来通りハッチバックとステーションワゴンの2バリエーションを備え、多様なニーズに応える構成となった。

先代より一回り大きくなったボディサイズ　ロングノーズ／ワイド＆ローでエレガントなプロポーション

　新型308のプラットフォームは、マルチエナジー対応のEMP2（Efficient Modular Platform 2）を採用。ボディサイズは以下に挙げる通り、先代より一回り大きなサイズ感となった。

【ハッチバック】
全長：4,420mm（＋145mm） 全幅：1,850mm（＋45mm） 全高：1,475mm（＋5mm） ホイールベース：2,680mm（＋60mm）
【ステーションワゴン】
全長：4,655mm（＋55mm） 全幅：1,850mm（＋45mm） 全高：1,485mm（＋10mm） ホイールベース：2,730mm（±0mm）
※カッコ内は先代との差異

　ハッチバックについてはホイールベースが60mm延長され、伸びやかなシルエットを創出するとともに、広い後席スペースを確保している。一方のステーションワゴンは、ハッチバック比で全長＋235mm、ホイールベース＋50mm延長され、より伸びやかなフォルムを強調するとともに後席および積載スペースの拡大を実現した。
　また、両バリエーション共通の低く滑らかなラインを描くノーズは、ボンネットを視覚的に長く見せる。そしてシンプルで滑らかな側面に、大きく張り出したフロント＆リアフェンダーが、躍動的で力強いキャラクターを表現している。

LEDテクノロジーがもたらす大胆でモダンなニューフェイス

　デザインは大幅な変更が加えられ、大胆でモダンなニューフェイスに。大型のフロントグリルは、奥行きのある空間を感じさせるような独創的なデザインで、その中心に新しいプジョーエンブレムを配置。ADAS用のレーダーをエンブレムの背後に配置することで、エンブレムはグリルデザインのセンターピースとなっている。また、ナンバープレートはフロントエンドの下部に配置して、フロントデザインを整える。ヘッドランプには、プジョー初の超薄型（約7cm）マトリックスLEDテクノロジーを採用し、洗練性を強調。フロントガラス上部のカメラが検出した周囲のデータから、マトリックスLEDを自動的に最適な明るさに調整し、他のドライバーを幻惑させることなく、ハイビームをオンの状態に保持し、夜間の追い越しや対向車などが車両に接近した場合にはハイビームの一部がオフになるなど、機能面でも高い効果を実現する。
　リアデザインでは、リアを横切る特徴的なライン、ルーフ上部のロングスポイラーが印象的で、同モデルのスタイルと空力性能を特徴づける。リアライトにも3DフルLEDテクノロジーを採用し（GTグレードのみ）、3本のライオンのかぎ爪をイメージした、モダンなプジョーブランドならではのライトシグネチャーを表現している。

プジョー最新のインフォテイメントシステム搭載

　新型308には、新世代の Peugeot i-Cockpit と Peugeot i- Connectと呼ばれる最新のインフォテイメントシステムを採用。
　コックピットは、水平基調でシンプルながらドライバーオリエンテッドにレイアウトされた空間に。”high-vent”と呼ばれるアーキテクチャーに基づいたダッシュボード構造で、最適なエアコンフォートを実現。ダッシュボード中央には、デジタルメーターよりやや低めに10インチタッチスクリーンが組み込まれる。また、新世代のオートマチックセレクターを採用し、スムーズな操作感とセンターコンソール周りのスペースを広く見せる効果をもたらす。そのほか、多様なスイッチを最適配置したコンパクトステアリング、ドライバーの目線の高さに配置された10インチのデジタルパネルなどを装備する。

　プジョー初のインフォテイメントシステムとなる「i-Connect Advanced（GT）」では、高性能で効率的なコネクテッド機能により、プロ−ブ交通情報を活用した広域リアルタイムトラフィック情報を取得可能。高い日本語認識精度を備えたボイスコントロール機能も搭載している。

　シートは高密度クッションのダイナミックシートを採用。GTはアルカンタラ&TEPレザー（合成皮革）で、フロントシートヒーター、運転席10ウェイ電動（2ポジションメモリー）&マルチアクティブランバーサポート付。Allureはファブリック&TEP素材のシートとなっている。

最新世代の先進運転支援システムへ大幅にグレードアップ

　同モデルは運転支援システムについても、大幅なグレードアップを実施した。マルチファンクションカメラ（夜間、二輪車、歩行者検知機能）を改良し、さらにフロントカメラ（GT）/両サイドカメラ（GT）/後左右コーナーのレーダーを備えたことで、ADASにプジョー初採用となる機能を追加。
　前後バンパー4か所に内蔵されたレーダーにより、最大約70m後方からの接近車両を検知し、ドアミラーの警告灯が点灯するブラインドスポットモニターシステム・ロングレンジ、リアバンパー内蔵のレーダーを使用して後退時に接近してくる車両や自転車、歩行者などを検知し、警告を発するリアトラフィックアラートなどが利用可能となった。

価格一覧

※HYBRIDのシステム総合出力は225ps/360Nm（本国公表値）