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更新日:2022.03.25 / 掲載日:2021.11.01
新型ロッキーの魅力[ニューモデル先取り情報]
この秋から冬にかけて登場が予定されているニューモデルたちは実力派がひしめきあっている。ここではその中でもとくに注目すべきモデルをピックアップ。いち早くその魅力をお届けしよう。
待望のハイブリッド車を投入
DAIHATSU 新型ロッキー e-smart HYBRID

ダイハツ初のハイブリッド その実力は如何に? 登録車のSUVでは最小クラスに位置するロッキーが、ラインナップを大幅拡充すると共にダイハツ初となるハイブリッド車をデビューさせることが決定した。しかも、ハイブリッドはトヨタが用いるスプリット式(THS Ⅱ)ではなくシリーズ式を採用。将来的には軽自動車クラスへの展開も見据えたパッケージサイズとコスト管理も考慮された新システムとされる。 シリーズ式はエンジンを発電機として用い、その電力によってモーターを駆動するハイブリッドシステム。構造面では電気自動車に発電機を載せたようなもので、実際にレンジエクステンダーと呼ばれる航続距離延伸用発電機(エンジン)を搭載する電気自動車との違いは、外部充電機構と駆動用バッテリーの容量くらいだ。 e-smart HYBRIDと命名されたシステムは、現在のところ公表されている内容は、シリーズ式ハイブリッド、新開発エンジン、エンブレ回生強化のスマートペダルの採用くらいで、モーター出力もバッテリータイプも詳細は不明だ。ブレーキシステムはスマートペダルの採用やコストダウンを前提にしていることを考えると、日産のe-POWERと同様に回生協調の電子制御型ではなく、一般的な油圧式を用いている可能性もある。 新開発エンジンは先にインドネシア向けのロッキーで発表された1・2ℓの3気筒を採用。このエンジンはロングストローク設計や強タンブル吸気など熱効率の向上を狙い開発されていることが特徴だ。タントに採用された最新KF型やトヨタダイナミックフォースエンジン群と同様に、大容量クールドEGR下での急速燃焼を用いて省燃費性能を強化していると思われる。 また、この新開発エンジンはガソリン車にも展開されるのは確実。その場合はエンジンのコンセプトやダイハツの技術潮流から考えると、ミッションは動力分割機構を備えたD-CVTと予想できる。 駆動用モーターの出力はガソリン1.5ℓ級相応、駆動用バッテリーは小型かつ低価格のタイプとされる。バッテリー容量を抑えて駆動回生効率を上げるには充放電レートを高めるのが効果的。現時点でバッテリーに関しては定かではないが、先にアクアで用いられた積層型ニッケル水素電池を採用していると面白そうだ。 ロッキーハイブリッド車の導入によりコンパクトSUVハイブリッドが激戦市場になるのは必至。車格的にはヤリスクロスやキックス、ヴェゼルの下に位置するが、優秀なキャビンユーティリティもあり、強力なライバルとなり得る。価格設定しだいになるが、この先のコンパクトSUV選びに大きな影響を与えるのは間違いないだろう。




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新型ロッキーのライバルはこの2つのモデルになりそう
TOYOTA ヤリスクロス

ハイブリッド車も競合関係へ これまではガソリン車は競合しても、ハイブリッド車はライバルにはなりにくい状況だったが、ロッキー/ライズにハイブリッド車が投入されれば、激しく争う関係になるのは間違いない。ヤリスクロスのハイブリッドはロッキー/ライズのe-smart HYBRIDよりも上位設定になるTHS Ⅱになるため、性能面ではヤリスクロスが優位だろうが、ロッキー/ライズの価格次第では攻守逆転も十分あり得る。
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NISSAN キックス

極めて近いハイブリッドを採用 キックスに搭載されるe-POWERは、電動駆動が主体となるシリーズハイブリッド。ロッキー/ライズのe-smart HYBRIDとは極めて近いシステム構成を持っている。キックスのボディサイズはロッキー/ライズよりも一回り大きくなり、価格帯も少し上になるが、電動走行の楽しさを味わえるという強みは同じ。手頃な価格で狙える電動SUVという面でも、大きな注目が集まるのは必至だろう。
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ライタープロフィール
内外出版/月刊自家用車
オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。
オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。