車種別・最新情報
更新日:2021.09.18 / 掲載日:2021.09.18
【九島辰也がグーネットでクルマ探し】フィアット 500編【中古車】

グーネットマガジン編集部に寄せられたクルマ相談に、自動車ジャーナリストの九島辰也氏がズバリ回答。グーネットの豊富な物件情報から、九島的目線でチョイスされたリアルな中古車をおススメします。今回のテーマは、「100万円台で買えるおしゃれなコンパクトカー」。果たして、九島さんはどのようなモデル、グレード、物件をチョイスするのでしょうか。
文●九島辰也
クルマ相談をいただきました。「100万円台で買えるおしゃれなコンパクトカー」、だそうです。相談者は女性で、初代MINIからの乗り換えを考えているとか。MINIからというのは手強いですね。オシャレで可愛らしいだけでなく、走りも極めていますから。しかも、よくよく考えると初代ですから長く乗られていたのかもしれません。中古車だとしても……長そうです。
具体的にMINIのどのモデルか書いていないので、勝手に3ドアハッチバックだと想定することにします。3ドア以外であればそこを強調したくなるものですよね。MINIコンバーチブルとかMINIクラブマンとか。
なので、MINIからMINIへ乗り換えるのもあり。200万円未満と仮定すれば、3代目のハッチバックに乗れます。MINIらしさを継承しつつインターフェイスを含め各所がアップデートされているので、初代と比べると感動するのではないでしょうか。特に乗り心地の良さには気づくはずです。それとパワーとかも。
もしくはコンバーチブルにする手もあります。荷物スペースは減ってしまいますが、新たな魅力を感じるのは間違いなし。カジュアルにオープンエアを楽しめる数少ないモデルです。2011年や2012年あたりの2代目後期はもちろん、探せば3代目も見つけられます。パリやミラノの街中で女性の運転するMINIコンバーチブルをたくさん見ました。かなり似合っています。
お題「100万円台で買えるおしゃれなコンパクトカー」を教えてください
回答「僕も乗っているフィアット 500は、新しいコンパクトカーの魅力を味わわせてくれるはずです」
MINIに代わる究極のおしゃれコンパクトカーがフィアット 500

「チンクエチェント」ことフィアット 500は、数ある輸入コンパクトカーのなかでも屈指の個性派
では、車種を変えるとしたらどうか。おすすめはフィアット500、別名チンクエチェントです。500のイタリア語読みです。理由はとにかくおしゃれ。それに尽きます。個人的にもそんな理由で購入し、いまも乗っています。待ち合わせ場所に乗って行くと、かなりの確率で「かわいいー!」と言ってもらえます。男女問わず。しかも、こちらはMINIと違って新車価格が安いので、高年式が狙えます。エンジンを選ばなければ2019年も射程範囲。個性的なツインエアエンジンを選ぶと年式はもう少し前になりますが、それもオススメ。私のがソレで、走りが楽しい。スピードとか関係なく、走らせている感覚が身体で得られます。「トコトコ、トコトコ」って具合に。この“味”はここでしか味わえません。
それとフィアット500の中古車選びのいいところは、カラーバリエーションがたくさんあって、そこから選べること。黄色、オレンジ、ライムグリーン、水色といったポップなものから、ボルドーのメタリックなんて渋いものまで揃っています。と同時に、限定車も多く見かけます。ファッションブランドとコラボした“バイ グッチ”なんかはある意味究極かもしれません。誇らしげに街を闊歩できます。
その流れでいくと、シトロエンC3もリストに入ってくると思います。イタリアのお隣フランスのおしゃれクルマです。こちらも2017年、2018年あたりの高年式現行モデルを手に入れられます。初代&二代目と路線変更した現行型は好き嫌いがあると思いますが、モダンであることは確か。お目々パチパチの可愛い系とは別路線ですが、おしゃれ度は満点です。ボディサイドのエアバンプが個性をアピール。同クラスのライバルとは一線を画しています。それと5ドアであることも優位点のひとつ。このパッケージングでリアドアがあるのは素晴らしい。ただ、MINI3ドアハッチバックで不自由を感じていなかったのであれば、そこは軽視していいのかもしれませんが。
この他では、VWポロやそのプラットフォームを使ったアウディA1スポーツバックなんてのもありますが、アウディはそもそもの価格が高いので、高年式は難しくなります。また、これまでMINIを乗られていたことを鑑みると、同じドイツ車には慣れや親しみがあるかもしれませんが、そこにこだわるのももったいない気がします。ドイツ車的テイストを欲するなら、冒頭に挙げた3代目MINIで十分。というか、満足するはずです。
以上を総括みると、一番のオススメはフィアット500です。理由は前述したようにタマ数が多くて選び甲斐があることと、ドイツ車は異なる味わいを楽しめるからですね。きっと同じコンパクトカーでも「こんなに違うんだー!」となることでしょう。ドイツ車とは違うハンドリングの楽しさに、イタリア車の虜になってしまうかもしれません。新たな体験という意味では今回はフィアット500をオススメしたいと思います。Forza Italia !!
【九島氏チョイス】究極のコラボモデル「バイ グッチ」

300台限定で販売された「バイ グッチ」。年式から考えると強気の価格ですが、それだけ人気があるということ。そのなかで12ヶ月の保証アリというところに惹かれました
【九島氏チョイス】まるで生き物のようなエンジンに癒される「ツインエア」

おススメの「ツインエアエンジン」搭載で、価格と年式とコンディションのバランスが取れている物件
執筆者プロフィール:九島辰也(くしま たつや)

自動車ジャーナリストの九島辰也氏
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。