中古車購入ガイド
更新日:2021.10.16 / 掲載日:2021.10.09
【九島辰也がグーネットでクルマ探し】高級セダン編【中古車】
グーネットマガジン編集部に寄せられたクルマ相談に、自動車ジャーナリストの九島辰也氏がズバリ回答。グーネットの豊富な物件情報から、九島的目線でチョイスされたリアルな中古車をおススメします。今回のテーマは、「スタイリッシュな高級セダン」。果たして、九島さんはどのようなモデル、グレード、物件をチョイスするのでしょうか。
文●九島辰也 写真●ジャガー、BMW
今回もまた買い替え相談をお届けします。お題は「スタイリッシュな高級セダン」、ゆったりした気分で乗れて、それでいてカッコいいセダンを探している、そうです。いまセダンに乗るなんて素敵ですね。センスの良さを感じます。
というのも、見渡すとカッコいいセダンがたくさんあるから。昔ながらの箱型モデルは少数派になり、4ドアクーペ的なスタイリッシュなものが増えています。デザインのトレンドですかね。それとメーカーの生産技術が高まりデザイナーの描く自由なラインを具現化できるようになったのも関係していることでしょう。我々カスタマーにとってはとてもいいことです。
いま高級セダンの中古車がお買い得
では、具体的にどんなモデルがあるかとチェックすると、メルセデスはCLSシリーズ、BMWではグランクーペと呼ばれるもの、アウディではスポーツバックあたりになります。それとVWではアルテオンがあります。アルテオン以外はモデルとして息が長いので、年式と走行距離さえ条件を絞らなければ予算300万円でも射程距離に入ります。一つ前、もしくはふたつ前のモデルになるので、5年から10年経ってしまいますが、それほど痛んでいない物件も見つけられるかもしれません。とにかく台数がありますから。
個人的には6シリーズグランクーペは相当かっこいいと思いますが、いかがでしょう。場合によっては購入後にお金がかかってしまうかもしれませんが、セレブ気分は味わえるはずです。憧れですね。
アルテオンに関しては先日マイナーチェンジしましたが、まだデビューしてからそれほど経っていないので、300万円の予算だと走行距離が多いものになってしまいます。ただ、それでも6シリーズグランクーペに負けないカッコよさなので、少し追い金してでも頑張っていいかもしれません。バリューフォーマネーなクルマです。
以上が王道的ドイツ車勢ですが、目線を変えてそれ以外の国籍を鑑みると、穴となるのはジャガー。ラインナップの末っ子に当たるジャガーXEがピカリと光ります。クルマ好きの方はもちろんチェックしているでしょうが、そうでない方はご覧いただきたいと思います。スタイリングはジャガーらしくスポーティで、インテリアは彼ららしい高級感に包まれますから申し分ありません。得した気になります。
それでいて、2018年式くらいの走行距離2、3万キロの物件が予算内で見つけられます。魅力的ですね。ただ、ドイツ車勢と違って絶対的な新車の販売台数が少ないので、中古車市場で自分が望む全ての条件が合致する可能性は低くなります。ボディカラーが好みと違うとか。問題はその折り合いでしょう。それでも、まだジャガーを一度も所有したことがないのであれば、XEはいい機会かもしれません。ジャガー特有のスポーティな走りにハマるかも。それと高貴なジャガーワールドを感じ取れます。
ジャガーに続く穴をもう一つあげると、キャデラックATSがあります。キャデラックのセダンシリーズでこちらもXE同様末っ子になります。が、見た目の先進性あるデザインはエントリーモデルとは思えない存在感。唯我独尊的な雰囲気はドイツ勢とは別物ですね。
インテリアの仕上がりも期待以上です。なんたってGMの最高峰ブランドですから裏切りません。2018年あたりで距離の少ないタマを見つけられたら即買いかもしれません。こちらもジャガー同様中古車は多くありませんから、条件はあまり絞れないかもしれませんが。
といったのが輸入車ですが、国産セダンもイマドキはかっこいいのがあります。ホンダ・アコードとマツダ6は輸入車に負けないスタイリッシュさを感じます。ただ個人的におすすめしたい現行型アコードはまだ値段が下がっておらず、300万円の予算だと少々厳しい。そこはもう少し時間が必要になります。
それに比べるとマツダ6はもう少し探しやすそうです。2020年モデルで300万円を少しだけ超える物件を見つけました。いい感じです。あえてディーゼルエンジンを選ぶのも賢い選択と言えるでしょう。マツダのクリーンディーゼルはスポーティなテイストを感じられます。 なんて感じで、イマドキセダンをいろいろ見ると、その選択肢の多さには驚きます。憧れのモデルが比較的手軽な金額で購入できるのですから、今セダンに手を出すのはいい考えかもしれません。SUVの人気モデルのような高騰は見かけませんね。ぜひこの機会にお得なセダンライフをお送りください。
執筆者プロフィール:九島辰也(くしま たつや)
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。