SUBARU フォレスターの魅力大解剖

スポーティな走りのオンロード4WDのイメージが強いスバル車だが、SUV系は悪路踏破性に振ったシャシー設定としている。フロントオーバーハングが長いのが多少のハンデではあるが、最低地上高は同クラスでも最大級の220mmを確保し、電子制御4WDシステムは雪路＆未舗装、深雪＆泥濘の路面状況に応じてトルク配分を行うXモードを採用している。

　キャビンは同クラスでは標準的なまとまり。つまり居住性や積載性の勘所を押さえた手堅い設計であり、オフ＆ラフロードの性能と合わせてアウトドア趣味用途に適したまとまりである。

　また、MCでは2Lハイブリッドのe-ボクサーを標準設定とし、レヴォーグから採用された新型1.8Lターボを追加。ターボ搭載のスポーツはファントゥドライブとツーリング性能の向上を図ったモデルだが、最低地上高やギャップ跨ぎの各寸法諸元は標準系と共通。低回転から太いトルクを発生するエンジンと相まって悪路適性も良好。オンロードでのスポーティな走りとラフロードの両面からスバル車らしさを味わえるのだ。

Dynamic × Solid思想に基づき、力強いデザインとなった５代目。高い踏破性やアイサイトセイフティプラスの安全性もあり、高速長距離からのアウトドアユースにも◎。

他のスバル車とも共通性のある、やや「乗用車的」なデザインだが、四隅に広くアウトドアでも使いやすい室内を持つ。

STi系のグレードを用意するなど、スバル車らしいスポーティさも強かったフォレスター。現行型はより、アウトドア向きのSUVらしい造りとなっている。デザインは先代とキープコンセプトだが、スバルグローバルプラットフォームを採用して走りのレベルは大幅に向上。舗装路はもちろん、悪路や雪道での安心感も高まった。

スバルSUV系の大きな特徴である、Xモードを搭載。雪道や砂利道など、滑りやすい道を走行する時の「SNOW・DIRT」モード、深雪やぬかるみといった、タイヤが埋まってしまう道の「DEEP SNOW・MUD」モードの２モードタイプを採用。なお全車が水平対向エンジンで、駆動は4WDだ。

最新モデルではハイブリッドのe-ボクサーが標準的なパワーユニットとなり、最上位のスポーツに、新型レヴォーグと同じターボを積む。

●文：川島茂夫