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更新日:2021.03.25 / 掲載日:2021.03.25

NISSAN 新型ノート購入虎の巻

大きな進化を遂げた新型ノートがこのクラスをリードする存在であることは間違いない。だが、どうしても割高な価格設定が気になって躊躇している人もいるのではなかろうか? ここではそんな悩めるユーザーのために参考になる情報をお教えしよう。

気になるポイントをQ&A

【Q】セットOPのプロパイロットは約42万円高。高くてもプロパイロットは 付けるべき?

【A】最新ナビとセットと考えれば選ぶ価値は大いにある

 プロパイロットが採用されたことは、新型ノートのトピックの一つ。最上級グレードのXのみに設定されるOP装備になるが、障害物検知や操舵支援制御がより巧みになった最新のプロパイロットだけに、ぜひとも装着したいと願うユーザーも多いことだろう。

 そこで問題になるのが、OP価格がかなり高価ということ。プロパイロットは純正ナビなどとセットOPになるため、約42万円高になってしまうのだ。車両本体価格は200万円強のコンパクトクラスだけに、財布の紐を緩めるには少々厳しい価格設定だが、メーカー純正OPで用意される「NissanConnectナビゲーションシステム」は、9インチワイドディスプレイにアップル・カー・プレイ機能などを備える最新システム。さらに360°周辺モニターや後側方警戒センサーなども追加されるなど、プロパイロット以外の機能も大きく向上している。

 もう少しOP価格が安ければ……、というのが多くのユーザーの偽らざる願いだろうが、プレミアムコンパクトに進化した新型ノートのキャラクターを考えれば、プロパイロット+αで魅力を高める選択は十分にアリだろう。

新型ノートのプロパイロットはナビと連携する最新高機能タイプ

最新のOP設定比率によると、プロパイロットの装着率は41%。市販品と比べると割高な純正ナビとのセットOPという理由もあってか選ばないユーザーも意外と多い。ちなみに純正ナビは58%の購入者が装着している。

  • SとXには後側方の障害物防止支援システムや車両検知警報システムがセットOPとして用意される。

  • プロパイロットはナビリンク機能が付いた最新仕様。NissanConnectナビゲーションシステムを装着することで真価を発揮する。

【Q】プレミアムキャラが魅力のノート “らしさ”を楽しめる ベストグレードは?

【A】装備充実のXが事実上のエントリーグレード

 新型ノートには、「F」/「S」/「X」という3つのグレードが設定されるが、いずれもパワートレーンにはe-POWERが搭載される。グレードの違いは装備差によるものだが、Fは最小限の機能装備に絞り込んだ実質ビジネス用途向けの仕様。SはXで標準装備されたアイテム&機能の一部をOPにして価格を抑えたグレードだが、目玉のプロパイロットは選べないというのが残念だ。新型で強化されたプレミアムキャラを考えるなら、事実上Xの1グレード決め打ちと考えるのがベターだろう。

 ちなみに従来型のノートe-POWERでは、スポーティさを強めた“NISMO”モデルの人気が高かったが、新型にも特別な“AUTECH”モデルが用意されている。専用16インチアルミやエアロパーツ、ブルー/ブラックのコンビレザレット(合皮)シートと、内外装の雰囲気をも大きく変えられており、Xとは違った雰囲気が楽しめる。新型でもかなり人気を集めそうだ。

  • 【F】205万4800円

    必要最低限の装備に絞り込んだエントリーグレードで、4WD車の設定もなし。発売1か月のグレード比率は0.2%というのも納得だ。

  • 【S/S FOUR】202万9500円(FF車)/228万8000円(4WD車)

    Fよりも装備の装着設定は多くなるが、目玉のプロパイロットは装着不可。発売1か月のグレード比率は15.6%になる。

  • 【X/X FOUR】218万6800円(FF車)/244万5300円(4WD車)

    プロパイロットを筆頭とした新型ノートの目玉装備がOPで選べる、事実上のエントリーグレード。発売1か月のグレード比率は84.2%になる。

  • 【ノート AUTECH】250万4700円(FF車)/276万3200円(4WD車)

外装と内装をオーテックが仕上げた1台。Xに本革シートをOP装着するケースとあまり価格差がないので、こちらを選ぶのもアリだ。

【Q】新型は本格電動4WDシステムを搭載。雪国じゃなくても4WD車を選ぶ価値はあるのか?

【A】最新の駆動力制御は オンロードでも恩恵あり

新型ノートの4WD車にはリヤ側にも大出力モーター(50kW/100Nm)が追加される。アリア譲りの先進の電動4WD技術が先んじて採用されている。

 従来型ノートe-POWERの4WD車でもリヤモーターは採用されていたが、新型ノートはそのリヤモーターの出力が大幅に向上。駆動アシスト的に用いられていた先代とは異なり、新型は後輪側でも全域駆動がこなせる本格電動4WDシステムが搭載されている。

 コンパクトクラスの4WD車は生活四駆として使われるモデルが多いが、新型ノートの4WD車には、ニッサン独自の電動4WD技術「e-4ORCE」の開発過程で得たノウハウも注がれており、前後駆動力の配分も可能。雪路や雨天路などの滑りやすい道路状況でも安定して走れるメリットを持つ。簡単に言えば、オンロードでも違いが明確になる4WDということ。2WD車と4WD車で価格差は25万円強になるが、寒冷地のユーザーはもちろん、オンロード主体というユーザーでも選ぶ価値は大いにありそうだ。

前後輪の駆動力配分を巧みに行うことで、滑りやすい路面でも安定した走りを実現。コーナリング性能も格段に高まったという。

【Q】メーカー純正から社外製品まで装着可能、ナビゲーションはどれがベストチョイス?

【A】NissanConnect 対応ナビを選びたい

 新型ノートの車載IT機能は、オーディオレス仕様が標準。メーカーOPとしてNissanConnect対応タイプのナビが選べるほか、取付パッケージを追加すればディーラーOPの純正ナビや社外ナビを装着することもできる。キャビンデザインにジャストフィットするNissanConnect対応ナビはセットOPで提供されるため約35万~42万円と高価だが、ディーラーOPナビと比べると機能面はもちろん、見た目の良さもワンランク上。また数年先にノートを売却する際の査定額にも影響する可能性が高いので、できることならばNissanConnect対応ナビを装着するようにしたい。

  • ディーラーOPナビも装着可能だが、見た目が一番スマートに納まるのは9型ワイドモニター仕様のNissanConnect対応ナビゲーションシステムだ。

【Q】実用コンパクトが欲しいならば、従来型のガソリン車という選択はあり?

【A】性能の違いは価格差以上、従来型は……

 すでに生産はストップしたが、従来型ノートのガソリン車はまだ在庫車が残っているようだ。新型はe-POWER車のみになったことで中心価格帯は50万円以上も上昇。ニッサンとしてはコンパクトクラスのガソリン車はマーチに任せる意向のようだが、広々キャビンのコンパクトモデルが欲しいユーザーにとってはマーチは明らかに力不足。手頃な価格の従来型が少し気になるというユーザーもいるのではなかろうか?

 だが率直にいって、新型ノートの大進化ぶりは50万円の価格差以上。できることならば従来型ではなく、全面刷新された新型ノートの中間グレードのSか、プロパイロット無しのXを選んだ方がいい。どうしても「ガソリン車のコンパクトクラス」という縛りがあるならば、ホンダ・フィットやスズキ・スイフトなどのライバル勢を選んだ方がいいだろう。

  • 従来型のオーナーには申し訳ないが、新型との性能差は明らかに価格以上。大幅値引きがあったとしても従来型を選ぶ理由は見つからない。

●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅 圭之

提供元:月刊自家用車

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