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更新日:2019.12.23 / 掲載日:2019.12.23

DAIHATSU ロッキー&TOYOTA ライズ 新時代SUVスペック比較

icon DAIHATSU ロッキー

前後シートの感覚や天井までの高さも配慮した快適性重視のキャビンレイアウトを採用。基調色はブラックだが、シートやトリム類には赤色の内装加飾を施すことで、スポーティさとアクティブ感を巧みに表現している。

  • L以外のグレードのメーターはフル液晶カラーメーターを採用。多くの車両情報が分かりやすく表示されるほか、表示画面も4つの仕様から選択することができる。

  • マニュアル感覚のシフトチェンジも可能なシーケンシャルシフト。小柄な人でも手が届きやすいよう、アンダーコンソールのやや高めな位置に配置される。

最上位グレードのプレミアムのキャビンは、シルバーステッチが刻まれるファブリック×ソフトレザー調シートに加え、ステアリングやシフトノブがレザータイプに変更されて、豪華さが高まる。

9インチ大型ディスプレイのDA(ディスプレイオーディオ)をメーカーOPで用意。スマートフォンと接続することで、ナビやアプリが画面に表示され、それらをタッチ操作することが可能。

ラゲッジの床面はデッキボードを採用。通常時でも奥行きは755mm確保され、開口部の段差もない。シート格納時こそ僅かな傾斜ができるが、十分な広さと使い勝手も併せ持つ。

デッキボードは上下2段で高さ位置を変えられる。その下にはアンダーラゲッジボックスを備えており、駆動方式で深さは変わる(FF車:215mm、4WD車:135mm)が小物収納に便利だ。

icon TOYOTA ライズ

装着可能なナビのタイプは異なるが、ライズのキャビンはロッキーとほぼ共通の仕様。ただ、ロッキーに設定されているプレミアムの内装仕様はOPでも再現できない。

限られたスペースを有効活用 実用的な設計も見所のひとつ

 インパネは、吹き出し口やメータークラスターに六角形のラジエターグリルをモチーフにした加飾を用いるなど、エクステリアから連続したデザインを採用。この手法もRAV4と共通したテイストであり、アウトドア志向のファミリー&レジャー用途向けのモデルであることを実感させてくれる。

 4m弱の全長の割には室内長は1955mmと大きく取られているが、ハイト系乗用車のように居住性優先ではなく、ラゲッジとのバランスを取った設計も見所だ。通常時のラゲッジ奥行きは755mm、横幅も1000mmと、このクラスとしては十分な容量が確保されている。さらにラゲッジ床面ボードは上下2段の設定が可能で、上段セットでは後席格納時やリヤゲート開口との段差が解消しフラットフロアが実現する。下段セット時や床面ボードを取り外せばラゲッジ高の調整が効くなど、柔軟な使い分けも可能だ。

 前後席の幅は900mmと後席のゆとりも相応に確保。ヘッドルームもニースペースも余裕がある。さらにリヤサイドウインドウの上下開口幅も広く下端ラインも低め。視角的閉鎖感も少なく、車外の風景も楽しみやすい。4名乗車ならば快適に過ごせるキャビン設計だ。

ダイナミックトルク4WD

通常走行時は前輪駆動が主体になるが、必要に応じて後輪のトルク制御をコントロール。幅広い道路状況で最適な前後駆動力配分(最大50:50)を行う。リアルタイムの作動状況はメーターディスプレイで確認することが可能だ。

D-CVT

現行タントから採用が始まった最新CVT。伝達効率の向上を目的としたギヤ駆動機構を追加することで、幅広い速度域で優れたレスポンス&コントロール性を実現。CVTが苦手としていた高速走行時の燃費特性の向上も期待できる。ロッキー&ライズでは機構メカニズムの最適化が図られており、より柔軟な速度制御も可能になっている。

1Lターボエンジン

トール四兄弟にも採用されている1Lターボエンジンは98PS/14.3kg・mを発揮。低中速域で1.5Lクラス相当のトルクを発生するなど、経済性と実用性能を両立していることも特徴だ。

ボディパッケージ

5ナンバーサイズのボディ寸法ながら、前後席のカップルディスタンスは900mmと十分な余裕が確保される。自由度の高いパッケージ設計もロッキー&ライズの大きな武器の一つ。

  • 前席の座面高は665mmとヒップポイントを高めに設定。ドライバー視線も上下31度(俯角+仰角)の広々とした視界を確保するなど、見晴らしの良さも大きな武器になっている。

ラゲッジスペースに配慮した設計も見所。ラゲッジ容量は十分な広さ(FF車通常時:奥行き745mm 横幅1000mm)が確保されるほか、ラゲッジボード下には大型アンダーラゲッジ(深さ215mm ※4WD車は135mm)も設けられており、ボードを取り外せば鉢植えのような高さがある荷物も立てたまま積載することができる。

DNGAプラットフォーム

小型車クラスへの対応も考慮して設計された新プラットフォーム。車体安定性と乗り心地、走行時のコントロール性も大きく向上しているほか、軽量&高剛性化も実現している。

  • ボディ設計にはD-モノコック構造を採用。サイドアウターパネル全面に厚板のハイテン材を使用するなど、軽量化を図りつつも高剛性も実現している。

  • リヤサスペンションはトーションビーム式だが、トーションビーム部の取り付け位置やブッシュ&サスを最適化することで、走行時のスタビリティ性を高める工夫がなされている。

メカニズムも最新設計 安全運転支援はトップレベル

 シャシーはすでにタントから導入されたDNGAプラットフォームを採用している。このDNGAはA/Bセグ車格までカバーするプラットフォームとして開発されたもので、ロッキーはその上限モデルと考えられる。ちなみに新型ヤリスに採用されたGA-Bプラットフォームと被る存在であるが、走行性能重視のGA-Bとは異なり、DNGAは実用性とコスパを優先して開発されている。

 足回りは2WD車も4WD車もフロントはストラット、リヤはトーションビームが組み合わされる。ただし4WD車のリヤサスには駆動系も備わるため、デフが車体側にマウントされるドディオンアクスルになる。リジッドアクスルと独立懸架の中間に位置するこの構造は、最近のFF系小型車の4WD車に多く採用されている仕様だ。ハードなクロカン走行時では、ストロークの伸び量がウイークポイントになってしまうが、一般的なアウトドアレジャーで使う分には十分な性能を持っている。

 パワートレーンはトール系の上級仕様に搭載されている1L直3ターボを全車に採用する。ただし、トール系は標準的なCVTが組み合わされるが、ロッキー&ライズではタントから採用されたD-CVTが用いられる。このD-CVTは遊星ギヤを組み込むスプリットギヤにより、ワイドレンジと効率向上を図っているのが特徴だ。変速比幅もトールから約18%拡大するなど、動力性能は明らかに優位だ。4WDは電子制御カップリングを介して後輪を駆動するダイナミックトルクコントロール4WDを採用。通常時は前輪駆動で走るが、路面状況に応じて最適なトルク力を後輪に配分する、トヨタSUVの定番を搭載している。

 安全&運転支援機能は、タントから採用されている衝突回避の歩行者対応やオートハイビームを備えた次世代スマートアシストを装着する。拡張機能のスマアシプラスには、新たに側後方車両検知のBSMと、後退時に後方を横切る車両を検知するRCTAも加わった。全車速型ACCと走行ライン制御型LKAはG以上に標準装備、BSMとRCTはプレミアムに標準装備される。また、操舵を自動化した駐車支援システムもOP設定されている。

 そしてインフォテイメント系の充実も見所のひとつ。メーターはL以外のグレードに多彩な表示機能を持つフルカラー液晶タイプを採用。ナビ&オーディオはオーディオレスが基本となるが、OPで9インチモニターのDA(ディスプレイオーディオ)か、一般的なナビを選ぶことが可能だ。

次世代スマートアシスト

  • ロッキー&ライズには合計17種類の予防安全・運転支援機能が備わる、次世代スマートアシストが装着される。一部機能はOP設定になるが、いずれも最新にふさわしい実用的な機能でドライバーの運転時の負担やリスクを大幅に低減させてくれる。

  • 走行中に先行者の様子を検知しながら設定速度内で追従する全車速追機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)は、ロングドライブ時に重宝する目玉機能のひとつ。プレミアムとGに標準装備される。

  • ドライバーの死角になりやすい左右後方からの車両の接近を検知し警告するBSM(ブラインドスポットモニター)は、上級モデルを中心に採用が進んでいる最新機能のひとつ。プレミアムに標準装備される。

  • 駐車時に後方を横切る車両を検知しブザーやインジケーターの点灯で警告するRCTA(リヤクロストラフィックアラート)も、今回の次世代スマートアシストで採用された新機能。プレミアムに標準装備される。

  • 駐車時にカメラで駐車枠の白線を検知し、車庫入れのステアリング操作をアシストしてくれるスマートパノラマパーキングアシスト。ロッキー&ライズでは上位グレードのパッケージOPで設定される機能となる。

  • 暗い夜道で対向車のヘッドランプを検知し、自動的にハイビームとロービームを切り替えるオートハイビーム機能は全グレードに標準装着されるが、プレミアムとGにはハイビームの照射を部分的に遮光する高機能仕様のADB(アダプティブドライビングビーム)にアップデートされている。

ロッキー&ライズには合計17種類の予防安全・運転支援機能が備わる、次世代スマートアシストが装着される。一部機能はOP設定になるが、いずれも最新にふさわしい実用的な機能でドライバーの運転時の負担やリスクを大幅に低減させてくれる。

ヘッドライトは全グレードに3連のフルLEDライトが装着されるが、プレミアムとGは内側から外側にウインカーライトが流れていくLEDシーケンシャルターンランプにアップデートされている。

  • ナビ&オーディオはオーディオレスが基本(グレードによって標準スピーカー数は異なる)になるが、スマートフォンとの連携を前提としたDA(ディスプレイオーディオ ※写真)、ダイハツネット(Tコネクト)との通信連携機能を持つ高機能ナビ、通信機能を持たないベーシックナビがOPで用意される。

全グレードともメーター部にはインフォメーションディスプレイが備わるが、プレミアムとGとXには車両情報の表示が4タイプ用意されるフルディスプレイ仕様のアクティブマルチインフォメションメーターが装着される。

ロッキー/ボディカラー

モノトーン

  • コンパーノレッド (ロッキー専用) ※OP色

  • レーザーブルー クリスタルシャイン ※OP色

  • マスタードイエロー マイカメタリック

  • ファイアークォーツ レッドメタリック

  • ナチュラルベージュ マイカメタリック

  • シャイニング ホワイトパール ※OP色

  • ブライトシルバー メタリック

  • ブラックマイカ メタリック

ツートーン

  • ブラックマイカメタリック×コンパーノレッド (ロッキー専用) ※OP色

  • ブラックマイカメタリック×コンパーノレッド (ロッキー専用) ※OP色

  • ブラックマイカメタリック×コンパーノレッド (ロッキー専用) ※OP色

新型ロッキー/ ライズ

icon DAIHATSU ロッキー

●新型ロッキー グレードバリエーション&価格

icon TOYOTA ライズ

●新型ライズ グレードバリエーション&価格

ロッキー&ライズ ベストグレードは?

ロッキー ライズ
G(4WD)  Z(4WD)
レジャー用途を考慮するならACCとLKAは装備したい。両装備を基準にするとロッキーではG以上。ライズはグレード構成が多少異なるが、最上級のZが相応の仕様だ。駆動方式は街中主体ならばFFでまったく問題ないが、SUVらしく使いたいならば4WDを選びたい。

ロッキー&ライズはここが違う

 エクステリアで大きく違うのはグリルデザイン。ロッキーはボンネット下にヘキサコングリルが配置されるに対して、ライズはアンダーバンパー開口部までグリルが広がるイメージ。いずれもRAV4からの流れを汲んだフロントマスクだが、見た目の印象はかなり違っている。またボディカラー設定も一部異なり、ロッキーにはコンパーノレッド、ライズにはターコイズブルーマイカメタリックが専用色として用意されている。

 インテリア&装備は基本的には共通だが、ロッキーにはシリーズ全体の最上級グレードとしてプレミアムが設定されている。ライズでもGにOP装備を追加すればプレミアムに近い仕様に仕上げることができるが、シルバーステッチが刻まれたファブリック×ソフトレザー調シートは装着することができない。またコネクティッドサービスにも微妙な差が生じている。

  • メーカーOPのDA(ディスプレイオーディオ)は共通ユニットだが、対応するコネクティッドサービスが異なる。またディーラーOPで装着できる従来型ナビも、ロッキーとライズでは製品が異なる。

  • ロッキー スポーティスタイル

  • ライズ アグレッシブスタイル

ロッキーにもライズにも、専用エアロ&アルミを装着したスタイルパッケージ車が用意されているが、いずれもイメージは大きく違う。購入後にカスタムも考えているならば、この違いも注意しておきたい。

バランスの良さはピカイチ SUV人気をさらに広げる可能性大

 SUVの本質はアウトドアレジャー用途での機能性。だからといってメカニズム機構や積載性を強化してしまうと、経済性や走りの質は落ちてしまう。もはやSUVといえども日常性があることは不可欠であり、最適なバランスを見極めることが重要だ。

 そんな最近のSUVの流れがある中、ロッキー&ライズはスモール&コンパクトの最大の利点となる、日常用途の扱い易さや経済性を巧みに取り込んでいる。走りもタウン&ツーリングで物足りなさを感じない性能が盛り込まれている。その上、ある程度のラフロードにも対応することも可能だ。純粋なレジャー適性は上級SUVに及ばないが、多くのユーザーにとって、普通に使う分には十分というウェルバランスがある。

 上級クラスからのダウンサイジングにも耐えうるキャラクターは、これまでSUVを意識していなかったユーザーに対しても説得力がある。レジャー用途向けSUVの入門車としても、クルマがある便利さと楽しみをさらに求めるユーザーにとっても、見逃せないモデルになりそうだ。

●新型ライズ 主要諸元&装備

ライズ/ボディカラー

モノトーン

  • ターコイズブルー マイカメタリック( ライズ専用)

  • シャイニング ホワイトパール ※OP色

  • ブラックマイカ メタリック

  • ブライトシルバー メタリック

  • ファイアークォーツ レッドメタリック

  • ナチュラルベージュ マイカメタリック

  • マスタードイエロー マイカメタリック

  • レーザーブルー クリスタルシャイン ※OP色

ツートーン

  • ブラックマイカメタリック/ ターコイズブルーマイカメタリック(ライズ専用) ※OP色

  • ブラックマイカメタリック/ ブライトシルバーメタリック ※OP色

  • ブラックマイカ メタリック/シャイニングホワイトパール ※OP色

提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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