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更新日:2019.03.05 / 掲載日:2019.03.05
【注目最新セダンを比べてみよう2】HONDAインサイト試乗レポート

●価格:326万1600~362万8800円 ●問い合わせ先:電話:0120-112010
■主要諸元 (EX)
●全長×全幅×全高(mm):4675×1820×1410 ●ホイールベース(mm):2700 ●車両重量(kg):1390 ●パワーユニット:1496cc直4DOHC+モーター(エンジン:109PS/13.7kg・m+モーター:96kW/267N・m) ●JC08モード燃費:31.4km/L ●燃料タンク容量(L):40[レギュラー] ●最小回転半径(m):5.3 ●最低地上高(mm):130 ●サスペンション:マクファーソン式(F)マルチリンク式(R) ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)ディスク(R) ●タイヤサイズ:215/50R17 ●価格:349万9200円
最新仕様のi-MMDはインサイトにベストマッチ
4年ぶりに復活を遂げたインサイト。世代によってコンセプトは異なるものの、変わらないのはホンダのハイブッド戦略をけん引する存在であることだ。
そんな3代目の開発コンセプトは「クルマとしての本質的な魅力の追及」。当たり前と言えば当たり前だが、ハイブリッドが当たり前になった現在、「クルマとしてどうか?」が重要と言うわけだ。
エクステリアはプロポーションから分かるようにシビックセダンがベースだが、専用デザインのエアロとホイールを採用。スポーティだが北米を意識した”味濃いめ“なシビックセダンに対して、薄味だがエレガントさと質の良さを備えており、好感を持てるデザインと感じる。
インテリアもリアルステッチのソフトパッドやハイブリッド車の特徴でもあるエレクトリックギアセレクターを採用した専用センターコンソール、7インチ高精細フルカラー液晶とアナログメーターを組み合わせた大径2眼メーターなどで、先進性とプレステージ性を大きく引き上げているが、質感がイマイチの樹脂パネルとのマッチングが……。細かい所になるが、目にしやすい部分なのでもう少し丁寧に処理してもらえればと思ってしまう。
パワートレーンは1.5L直4+2モーターの「スポーツハイブリッドi-MMD」を採用するが、力強さもフィーリングもクラス最良の仕上がり。従来のi-MMDはアクセルをグッと踏み込んだ際に、エンジン回転と車速の伸びのギャップに興ざめしたが、インサイトはアクセル操作にリンクして回転が上昇する、自然な制御だ。
静粛性はエンジン音は抑えられているものの、その一方でロードノイズや風切り音が気になってしまった。電動車はこの辺りのバランスが非常に難しい。
フットワークはグローバルプラットフォームの素性の良さを実感。あくまでも普通のセダンであることを重要視したセットアップは、シッカリしているが心地よいダルさがある絶妙な按配で、走りと快適性のバランスはシビックセダンよりも一枚上手である。動的質感は一クラス上のアコードを超えるレベルを持つ。
正直、乗る前は顔違いのシビックハイブリッドと思っていたが、いい意味で裏切られた。インサイトは新時代のセダンに仕上がっており、ホンダのセダンラインアップ中で最良のモデルだと感じた。

走りは穏やかさを優先したセッティングだが、時としてピリリと締まったアシも楽しませてくれる。高速のみならず街中でも、上級セダンを志向する、素性の良さを実感できる。
パワートレーンは1.5L直4DOHCに2モーター式のSPORT HYBRID i-MMDを組み合わせた、ホンダの上級ハイブリッドシステムを採用。
メカニズム面も奢った設定だ。
基本パッケージはシビックセダンがベースだがフロント/リヤまわり、ホイールの意匠を専用設定とすることで差別化。
1ランク上であることをスタイリングでも主張してくる。
リアルステッチが刻まれた専用シートやソフトパッドなど用いることで上質感も巧みに演出。8型専用ナビゲーションを備えるなど、仕様&装備の面も上級車設定だ。
インサイトの 真っ向ライバルは?
TOYOTA カローラ ※写真は北米仕様車の カローラセダンハイブリッド。
MAZDA MAZDA 3 ※写真は北米仕様車
「クルマとしての本質を追求」と言う意味ではプリウスも同じ考え方なのだが、キャラクターは全く異なるため、直接的なライバルにはならない。むしろパワートレーンを気にしなければ、プレミアムセグメントに足を踏み入れてくる「マツダ3(セダン)」や、「次期カローラ(セダン)」などのほうがガチなライバルかもしれない。