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更新日:2018.11.28 / 掲載日:2018.11.28

待望のハイブリッド車が登場! HONDA CR-V完全攻略

先に発売されていたガソリンターボ車に遅れること2か月、CR-Vに待望のハイブリッド車が追加された。久々のホンダ謹製ミドルSUVということもあり注目度は高いだけに、どちらがベストの選択肢なのか? が気になる人も多いのではなかろうか。両車を乗り比べることで、その疑問を解決してみたい。
●文:川島 茂夫/山本シンヤ/編集部 ●写真:奥隅 圭之

icon HONDA CR-V

●発売日:2018年8月31日(ガソリンモデル)
●発売日:2018年11月1日(ハイブリッドモデル)
●価格帯:323万280~436万1040円
●販売店:ホンダ全店
●問合せ:0120-112010

CR-Vハイブリッド試乗インプレッション【川島茂夫】

「上質さに満ちた走り味は1ランク上を強く実感させる」

 ホンダのハイブリッド車戦略で興味深く感じるのは、システムの使い分けだ。高性能車向けのSH-AWD、コンパクトカー向けのi-DCD、そしCR-Vハイブリッドが採用するi-MMDの3タイプがある。i-MMDはシリーズ式をベースとするシステムであり、高速巡航以外の駆動力はすべて電動モーターが担う。

 発進や加速時に反応がよく、ペダルの踏み込み量に対する駆動力の変化も正確。ペダルの踏み込み量や踏み込み速度に応じたスムーズな加減速は、扱いやすさや余力感に影響し、CR-Vの車格感の高さを実感させてくれる。

 この特性は電動だからできたものだが、一番感心させられるのは滑らかさの演出だ。タイムラグなくアクセルの踏み込みに正確に反応しすぎれば、扱いは神経質になってしまう。適度な幅がなければ運転操作のリズムが取りにくく、ちょっとした操作ミスがどうしても目立ってしまう。電動走行制御の要点は、精度や切れ味では「鈍し」こそが重要だ。CR-Vのi-MMDは、この辺の按配がとても上手い。たとえ力に余裕があっても、神経質に反応されれば余力感を覚えるわけもない。

 発電が主目的となるエンジン稼働時の回転数は高め。1.7t超えの車重に2Lクラスは少々重荷かと思ってしまうが、エンジンの静粛性が良いこともあって、ガソリン車の感覚なら1段低いギヤで走行しているような感じだ。

 そしてi-MMDの特徴の一つとなるエンジンによる直接駆動は、およそ70km/h以上、実質有効速度は80km/h以上で作動する。ガソリン車のトップギヤ巡航と同様にエンジン回転数は低く抑えられ、高速巡航の余力感は車格に見合ったものだ。加速や登坂で負荷が大きくなると直動機構は解除され、電動走行の出番となる。この電動/直動の切替は極めて滑らか。目立ったドライバビリティの変化も感じられない。

 重質な乗り味と据わりのいいハンドリングもあって、走りの質感は同クラスのSUVの中でも高く評価できる。プレミアム性をこれ見よがしに露わにするモデルではないが、走りの印象は良い意味で「大人味」。他のモデルにはない大きな魅力になっている。

CR-Vハイブリッド試乗インプレッション【山本シンヤ】

「重厚かつ精密な走り味は好印象ガソリン車との違いは明確だ」

 ホンダのハイブリッド戦略は1モーターのi-DCD、2モーターのi-MMD、3モーターのSH-AWDの3つのシステムを適材適所で用いているが、その中でも近年存在感が増しているのがi-MMDだ。このシステムはアコードに搭載以降、オデッセイ、ステップワゴンに採用されてきたが、CR-Vにも搭載。ちなみにAWDとの組み合わせは初となる。

 145PS/17.8kg・mを発揮する2Lエンジンは発電機も兼ねており、普段はそこで作られた電力を用いてモーターを駆動させるが、高速巡航時などエンジンで走ったほうが効率のいい状況では直接駆動を行なう。つまり、アウトランダーのPHEVと同様のシステムなのだ。

 モーター出力は135kW/315N・mとガソリンエンジンなら3Lクラス並みの力強さを発揮する。さらにガソリン車と違いアクセルを踏んだ時の反応の良さやコントロールのしやすさは、電動化ならではの旨みだ。もちろんアクセルをより強く踏み込むと発電のためにエンジンが始動するが、静粛性の高さに加えてエンジン回転の制御の巧みさも相まって、エンジン音が唸って興ざめ……と言う感じはない。また、回生協調ブレーキのフィーリングやコントロール性はピカイチで、下手な油圧ブレーキよりも良い。

 ハンドリングはガソリン車と同じく基本性能は非常に高い上に、安定性を重視した奇をてらわず良い意味で”普通“の乗り味。ただ乗り比べるとキャラクターが若干異なる。相対的には大柄ながら軽快に動こうとするガソリン車に対し、重さを活かしシットリかつ重厚、そして精緻に動くため、イメージ的には車格が0.5クラスアップしたような動的質感を備えている。

ただ、走りの動的質感の高さに対して内外装の質感とのバランスが少々気になった。先代から比べると質感は大幅にレベルアップしているのは間違いないものの、総合的なバランスと言う意味では、もう少し頑張って欲しいと感じる。 ハイブリッド車の価格は378万4320円から。プレミアムセグメントに一歩足を踏み入れているのだから、内装の仕立てや装備面などガソリン車との違いを明確にしてもいいのでは? と思う。

CR-V ハイブリッド車

電動駆動とエンジン駆動の切り替えは、いつ切り替わったのかが分からないほどスムーズ。アクセル踏み込みに対しての即応性も絶妙。重厚なハンドリング性能など、ガソリンターボ車に勝る部分も多い。

■主要諸元(HYBRID EX・Masterpiece FF)

●全長×全幅×全高(mm):4605×1855×1680
●ホイールベース(mm):2660
●車両重量(kg):1650
●パワーユニット:1993cc直4DOH(145PS/17.8kg・m)+モーター(135kW/315N・m)
●JC08モード燃費:25.8km/L
●燃料タンク容量(L):57[レギュラー]
●最小回転半径(m):5.5
●最低地上高(mm):190

  • 1.5Lターボを積むガソリン車に対して、ハイブリッド車は2LNAエンジンを搭載。エンジンは主に発電を担当するが、高速走行時は直動機構により直接駆動に切り替わる。

  • i-MMDはミドルレンジモデルを中心に採用が進むホンダの主力ハイブリッドシステム。最新の制御技術が注入されたこともあり、より洗練された電動/エンジンの出力特性を手に入れた。

CR-V ガソリンターボ車

市街路などでCVTの変速頻度が多くなる点は少々気になるが、ライントレース性やハンドリング性能はクラストップレベルであることは疑いない。

■主要諸元(EX・Masterpiece 7人乗りFF)

●全長×全幅×全高(mm):4605×1855×1680
●ホイールベース(mm):2660
●車両重量(kg):1630
●エンジン:1496cc直4DOHCターボ(190PS/24.5kg・m)
●JC08モード燃費:15.4km/L
●燃料タンク容量(L):57[レギュラー]
●最小回転半径(m):5.5
●最低地上高(mm):200

CR-Vハイブリッド試乗インプレッション【川島茂夫】

「スペック以上に力強い走りツーリング性能は極めて優秀」

 ハイブリッド車よりも100kgほど軽いとは言え、車重は1.6t前後。そこに1.5Lターボで平気なのかと思うかもしれないが、まったく問題ない。低回転から太いトルクを発生するダウンサイジングターボは、2.5L級に近い最大トルクを2000~5000回転の幅広い領域で発揮する。

 試乗して感じるトルク感はスペック以上である。浅い踏み込み量でのトルクが太く、巡航ギヤ比の維持能力が高い。ハイブリッド車と比べればアクセルレスポンスは劣るが、過給タイムラグもほとんど意識しない。余裕のトルクも利いているのだが、一般的なNAエンジンと比べても、狙った速度に制御しやすい特性だ。

 ハンドリングの特性も、切れ味より狙ったラインの維持しやすさを重視した特性。操舵回頭と旋回力の発生のタイムラグが少なく、コーナリングラインを押さえ込むような感覚が強い。操舵回頭反応は穏やかであり、軽快感には欠くのだが、挙動も運転感覚も安心感が高く、普段の運転の延長で山岳路もこなせる。

 高速安定重視のせいか、乗り心地は硬め。しかし、質感は良好だ。荒れた路面では相応の上下動を感じるが、揺れ返しや車軸を揺するような振動は少なく、硬いながらもすっきりした味わいである。

 走り全体の印象はSUVというより良質なツーリングカー。ケレン味のない運転感覚と乗り味は、長距離用途の多いユーザーほど魅力的に感じるはずだ。

CR-Vハイブリッド試乗インプレッション【山本シンヤ】

「大排気量NA的な素直な走り優等生キャラが少々気になる」

 新型CR-Vのパワートレーンはガソリン/ハイブリッドが選択可能だが、歴代モデルの正常進化版となるのがガソリン車である。

 新型は1.5L直噴VTECターボ「L15B」に一本化。このエンジンはホンダの次世代ダウンサイジングコンセプトで開発されたユニットで、すでにシビックやアコード(北米仕様)を始め、多くのモデルに搭載されている。

 CR-Vに搭載されるターボは、1.5t越えのボディを感じさせない動力性能を備える。CVTは最新のモデルにしては若干ルーズな制御だが、それがターボラグを上手くカバーしており、結果としてターボと言うより大排気量NA車のような自然なフィーリングになっている。

 プラットフォームはシビックから採用のグローバルプラットフォームをベースにCR-V用に最適化。北米仕様に対して日本仕様は走りも専用スペックだ。剛性の高いボディに忠実かつ自然なハンドリング、しなやかな足の動き、AWDの制御など、基本性能は非常に高いが、もう少しパンチが欲しい。ホンダのグローバル販売のエースと言うこともあり、クロスオーバーSUVのど真ん中を目指したのだろう。

 総合性能は優れているものの、高めのプライスに対する内外装の仕立ての質など気になる部分がないわけではない。また、数多くのライバルたちに対して、「CR-Vでなければ!」と言う個性が欠けるのは気になる部分だ。

CR-V【エクステリア】

スペース効率を考慮した実用的なパッケージ

 国内仕様はプレミアムを意識したキャラが与えられているが、パッケージ面に絞れば、その本質は生真面目な実用車だ。雄大なボディサイズが世界戦略車であることを物語る。

 デザイン面ではクーペ的な要素も取り組んでいた先代に対して、ワゴンティストを高めてきた。サイドパネルのショルダーやフェンダーの張り出しが強調されているため、左右の見切りが少々不自由になるが、車格感の演出には効果的。新型のアイコンになっている。

 さらにルーフまわりやサイドウインドウグラフィックなどのデザインも後席居住性に影響するが、その点でも新型CR-Vは要点を押さえている。ルーフはキャビン後半部の絞り込みが少なく、後席ヘッドルームや荷室高を配慮した設計。リヤサイドウインドウやクオーターウインドウの上端を高くしたウインドウグラフィックも、後席への配慮の結果である。先代よりレジャーワゴン感が強まった印象を受けるが、売れセンのスペシャリティに媚びない感じもいい。

 ただし、全幅は北米が主力のモデルらしく1855mmでハリアーよりも20mm広い寸法。幅広のボディは、駐車場や狭い市街地では、相応の注意が必要だ。

ハイブリッド車

リヤピラーの高さを保ったままデザインされたのは、後席の居住&積載性を考慮した結果だろう。全長や全高はミドルクラスとしては平均的なサイズだが、全幅は1855mmと幅広さが際立つ。

  • 切削加工とブラックカラーが印象的なアルミホイールは、動きのあるデザインが印象的。全グレード18インチが標準装備される。

ガソリンターボ車

デザインはガソリン車も同様。ボディ下回りとホイールアーチにはブラックカラーのガーニッシュを配置するなど、歴代モデルに踏襲された手法は、新型にも継承されている。

  • ルーフパネルいっぱいに開口部が広がる電動パノラミックサンスーフは、上級グレードとなるMasterpieceの専用装備。

  • LEDヘッドライトは光源をリフレクターで反射させることでユニット全体から力強い光を放つ。進行方向の内側を自動的に照射するアクティブコーナリングライトも備わる。

CR-V【キャビン&ラゲッジ】

さりげない上質感の演出、実用優先の設計はお見事

 最も注目されるのはCR-Vとしては初採用となった3列シートである。残念ながらガソリン車限定になってしまうが、2列(5名)と3列(7名)の選択が可能である。サードシートは大人が長時間過ごすには座り心地もスペースも不足気味だが、填め込まれるような窮屈さはなく、SUVとしてはまずまず高いレベル。下手なミニバンよりも実用的だ。

 インパネまわりはオーソドックスなレイアウトを採用し、曲面を活かした立体的な造形と木目調加飾で落ち着いた雰囲気で纏められる。ハイブリッド車はシフトセレクターがスイッチ操作となるが、先進感の演出はその程度。ガソリン車との基本的な違いはない。プレミアムSUVとしてはちょっと地味にも思えるが、落ち着きある設えに居心地への配慮が窺える。

 上級仕様となるマスターピースには、ハンズフリーテールゲートや電動サンルーフなどの機能装備の付加に加えて本革シートが採用されているが、フロント/セカンドシートの座面/バックレストの中央部のみ本革で、それ以外の部分は合成皮革を用いる。そのせいか本革をうたうが質感が今ひとつなのだが、擦れ等による汚れや耐久性では有利な設計だ。

ハイブリッド車

パネル類の加飾などは物足りなさはあるものの、継ぎ目などは上手に処理されていて、細部まで美しく仕上げられている。上級仕様のマスターピースは、本革シートが標準装備。写真はブラウン。

  • 中央部にTFT液晶のマルチインフォメーションディスプレイを配置。ハイブリッド車は上部にパワー/チャージメーター、下部にメインディスプレイが配置される。

  • ハイブリッド車のシフト操作は、スイッチ式のエレクトリックギアセレクーターを採用。車両の前後操作は、斜め前方へのプッシュ式/後方へプル式と直感的な操作となる。

  • ボディ拡大の恩恵は荷室空間にも恩恵がある。

  • リヤシート格納時の荷室長は、先代比250mm拡大となる1830mmを実現。高いユーティリティ性も見所の一つだ。

ガソリンターボ車

こちらもマスターピース車だが、本革はブラック。内装意匠はハイブリッド車と共通だが、ガソリン車は手狭ながらも3列シート仕様を選択することが可能。

  • 通信機能を持つインターナビには、通信費無料の情報サービス「リンクアップフリー」と、ナビ連動のETC2・0車載器も組み合わされる。全グレードに標準装備。

  • ガソリン車はシフトレバー式を採用。ダウンサイジングターボの強力なトルクを受け止めるCVTは7スピードモード付き。ステアリングにはパドルシフトも備わる。

  • 荷室床面は開口部の高さに合わせたレイアウト。

  • ガソリン車の強みであるサードシートもコンパクトに格納され、2列シート仕様に近いスペースを実現する。

CR-V【メカニズム&装備】

パワーユニットは共にホンダの最新型を搭載

 ハイブリッド車に採用されたiーMMDはエンジンにより発電した電力で走行するシリーズ式をベースにしている。シリーズ式はニッサンがe-POWERとして電気自動車に分類するように、駆動系だけ見れば電気自動車に準じている。シリーズ式は高速巡航での効率が低下するのが短所だが、i-MMDでは高速巡航のみエンジンパワーを駆動輪に直接伝える機構を採用。この直動機構が作動している状況ではパラレル式同様に電動/エンジン/エンジン+電動/エンジン+充電の制御を行う。なお、計算値では直動時の100km/h巡航時エンジン回転数は約2400回転となり、最近のガソリン車と比較すると回り気味だが、ATのトップギヤ相当である。

 発電に用いるエンジンは2L4気筒。バルブ遅閉じにより有効吸気行程を短縮し、相対的に膨張行程を長くしたアトキンソンサイクルを採用。クラリティPHEVほどではないが、柔軟なドライバビリティを必要としない効率優先設計が特徴である。

 ターボ車のエンジンはステップワゴンと同型式の1.5Lターボ。超ロングストローク型の高効率設計を特徴とする。さらにCR-V専用に設計変更が加えられ、ステップワゴン対比で最高出力は40PS、最大トルクは3.8kgmも向上。車重はステップワゴンが重いのだが、車格と適応用途の違いが大きく、CR-Vはクラス上のパワースペックが与えられている。なお、ミッションはCVTを採用し、パドルシフトによる7速マニュアル変速モードを備える。

 4WD機構は、ターボ車もハイブリッド車もFFをベースに油圧クラッチにより後輪への駆動力伝達をコントロールする電子制御型を採用する。ハードな悪路走行向けではないが、舗装路や雪路での駆動性と燃費のよさが見所。なお、4WDのターボ車の最低地上高は210mmであり、クロスオーバー系では高い跨ぎ性も確保している。

 安全&運転支援装備類は全車速型ACC、半自動操舵LKA、歩行者対応AEBS、標識認識、自動ハイビーム。他のホンダ上級モデルが採用しているホンダセンシングと同等の設定。同車格では標準的と言っていいだろう。

 一般装備はベーシックとなるEXでもナビや運転席パワーシートまで標準装着。一般的な最上級グレード相当の装備内容だ。上級設定となるEXマスターピースには専用装備として革張りシートや助手席パワーシート、ハンズフリーパワーテールゲートなどを装着。ライン装着OPの設定がないので装備は実質二択である。

ハイブリッド車

i-MMDは順次搭載が進んでいるシステムだが、CR-Vには欧州での走り込みで得た最新制御プログラムが与えれ、ドライバビリティ向上も図られている。

  • 電子式クラッチを内包するリアルタイムAWDはより緻密な後輪コントロールを実現した最新仕様。ハイブリッド車としては、CR-Vがホンダ初搭載となる。

  • 常用域でのハンドリング性能の向上と車両挙動安定を狙って、コーナー時に4輪ブレーキ制御を行うアジャイルハンドリングアシストも搭載。

ガソリンターボ車

  • 1.5L・VTECターボはダウンサイジング型。ステップワゴンと同じユニットだが、過給特性を変更し最大トルクを3.8kg・mも増加。最高出力も40PS増の190PSを発揮する最新仕様だ。

  • シリンダー内に燃料を直接噴射する直噴式を採用。優れた吸排気制御を持つデュアルVTCとの相乗効果で、アクセル負荷にも俊敏に対応可能だ。

  • 歩行者対応型の衝突軽減ブレーキや、ステアリングアシスト付きのLKAS、路外逸脱抑制機能などを備える。

  • 最新のホンダセンシングが、全グレードに標準装備される。

  • ヴェゼルではナビはOP扱いになるが、CR-Vには通信機能を備える純正ホンダインターナビを全グレードに標準装備。

  • 吸音材と遮音材をボディ各所に最適配置し、さらに風切り音を低減するボディ部品を採用した。

  • 上級車にふさわしい静粛性向上も実現。

CR-V【ハイブリッド車】vs【ガソリンターボ車】最終結論

  • 「上級志向が最優先ならばハイブリッド車がベストチョイス」

    山本シンヤ【オススメグレード】
    HYBRID EX Masterpiece


    個人的には本命はハイブリッド車。グレードはEXとEXマスターピースの2タイプだが、装備内容を考えるとEXで十分。しかし、パワートレーンの滑らかさや動的質感の高さを考えると、上級のEXマスターピースのほうがクルマとしてのバランスはいいと思う。

     パワートレーンは、CR-Vに何を求めるかによってお勧めが変わる。新型は若干上級移行したものの、ガソリン車の1.5L直噴VTECターボも十分なパフォーマンス。フットワークの基本性能も大きくレベルアップしているが、どちらかと言うとカジュアルなキャラクターで歴代モデルからの正常進化といった印象が強い。対するハイブリッドは、電動化パワートレーンのメリットに加えて動的質感もプラスされ、走りの部分ではプレミアムクロスオーバーSUVに片足を踏み込んでいる印象だ。

     コスパを考えればガソリン車だが、個人的にはハイブリッドの力強さと滑らかな走り、そして先進性は、「プラスα」を払ってもいいと思うだけの魅力を備えていると思う。ただ、内装の質感向上やナビに関しては、もう少し頑張ってほしい部分があるのも事実だ。ちなみに3列シート仕様はガソリン車のみの設定。多人数乗車がマストなら選択肢は決まってしまう。

  • 「バランスの良さを重視すればガソリン車が無難な選択」

    川島茂夫【オススメグレード】
    EX(5人乗り)


    パワートレーンも含めたベーシック仕様であり、ベストと言うより十分というべき選択。シート仕様もパワートレーンも相応の価格差があり、使い方によってコスパも変わる。普通に乗るならばこれで十分だ。

     ガソリンターボ車は、2.5L級SUVとしても、CR-Vらしさという点でも、不満はない。低中速域でも扱いやすいドライバビリティや高速域での余力感、山岳路も苦としないフットワークなど、遠出を楽しむレジャーワゴンとして完成度が高い。

     一方、ハイブリッド車は燃費の優位性を除いても、力強さと洗練された運転感覚を高水準で両立したドライバビリティや、エンジンの静粛性、重質な乗り心地などが上乗せされる。1ランクアップとは言えないまでも0.5ランクくらいは車格感も上がる。そこにエンジン停止で電動モーターのみで走る疑似電気自動車体験という先進感も加わる。

     だが、それが約55万円の価格差に見合うかは悩ましい。価格差を燃料代で回収するには、少なく見積もっても10万km以上の走行距離が必要。ロングドライブが多いユーザーでなければ、ガソリンターボ車を選ぶのが無難だ。

提供元:月刊自家用車

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