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          更新日:2025.09.05  /  掲載日:2025.09.05      
ホンダの新作BEV『N-ONE e:』登場
ホンダの軽EV戦略を担うN-ONE e:が、今秋登場する。日常使いに最適な航続距離に加え、V2Hに対応するなど、充実した機能を持つことも見どころのひとつ。手ごろなEVとしてはもちろん、新しい「ガジェットカー」としても、大きな注目を集めるのは間違いなさそうだ。
●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之
Simple is Best ! 毎日にちょうどいい、気軽なBEV登場 !

日常使いに特化した性能設計をあえて選択
昨年7月に生産を終えたホンダeの満充電航続距離は259㎞。その前月に発表されたN‐VAN e:の航続距離は245㎞になる。航続距離は決して誇れるような数値とはいえないが、これは現在のBEV性能や充電環境に最適化を図った結果でもある。頻度の高い短距離用途、近距離の都市間移動や都市内移動を前提としたシティコミューターとしては、納得できる性能といえるだろう。
この秋に正式発売されるN‐ONE e:の満充電航続距離は270㎞を超える見込みだ。用途としては、通勤や送迎、買い物などがメインで、1日の走行距離は10~30㎞を想定している。週あたりの走行距離は140㎞で、バッテリー容量の62%を消費すると試算している。生活に密着した移動手段として普及している軽乗用車とBEVの相性を考えれば、この開発数値は十分に納得できるものだ。
親しみを感じさせるガジェット感覚が魅力
エクステリアは、N‐ONEのボディ骨格をベースとしつつ、ルーフやドアパネル以外は新設されている。フロントまわりは充電機構を収めるためにフロントエンドは厚くなっており、このあたりにはホンダeの流れが感じられる。
リヤまわりは、曲率の強いウィンドウを採用し丸みを持たせることで、パーソナル志向の強いモデルであることを印象付けている。
これらの結果、N‐ONEがモチーフとしたN360の雰囲気は薄れ、「サイバーかわいい」とでも表現すべきガジェットのような雰囲気が強まっている。
インパネは、グラスコックピットのような近未来ガジェット感とは逆の印象。スマートフォンなどの小物を置きやすいワイドトレイを助手席前面からステアリング直近まで配置し、ロングコンソールやドアロングポケットなどと合わせて、日常用途での身の回りの品を収納しやすいデザイン。スマートに使いこなせる実用的な設計が施されている。
軽ベースでも装備充実気取らず使えるBEV
グレード展開は2タイプ。ベーシックな「e:G」は、オーディオの操作パネルも機械式スイッチを用いてコンパクトにまとめられたシンプルオーディオを採用するが、上級設定の「e:L」は、9インチディスプレイのホンダコネクトナビを標準装備する。なお「e:G」には、ディーラーOPで8インチのディスプレイオーディオが選択可能とのこと。
ほかにも純正アクセサリーとして、内外装のドレスアップアイテムのほか、AC外部給電器や車外から確認可能な蓄電量インジケーターなど、BEVを便利に使いこなすためのアイテムも用意される。
駆動系やバッテリーを含め、パワートレーンの基本構成は、N‐VAN e:と共通だが、N‐ONE e:はパワフルな47kW仕様のみとなる。ワンペダルドライブなど、街中での運転しやすさを意識した機能も備わっている。
BEVは、性能重視の最先端モデルというイメージが強いが、N‐ONE e:は、そんなイメージは希薄。むしろ「気負わず、気取らず」といった、生活をともに楽しむパートナーという印象を強く受ける。ホンダのBEVの入門モデルとして面白い存在になりそうだ。









 
		 
				 
			
			 
						
 
						 
						 
						 
						 
                                                 
						 
						 
						 
						 
						 
						 
						

 
               
                                 
          