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更新日:2025.07.08 / 掲載日:2025.07.08
ポルシェ 新型「カイエン」 市販化前に優れたパフォーマンス披露【動画あり】
ポルシェAGは、新型「カイエン」プロトタイプの動画を公式Webサイトで公開した。

ポルシェは、新型カイエンのテストを世界中で本格化。市販車に近いプロトタイプで情報を収集するためのテストを実施し、フル電動化される新型ではこれまで以上にパフォーマンス、実用性、長距離走行時の快適性、オフロード性能を磨いているという。
新しいカイエンの市場導入はまだ先とのことだが、イギリスでの動画制作の一環として、ポルシェはこのモデルの走りを公開した。

舞台となったのは、1905年から続く世界屈指の伝統あるモータースポーツイベント、シェルズリー・ウォルシュ・ヒルクライム。ほぼ市販車に近いこのプロトタイプは、撮影プロジェクトに参加すると同時に、このイギリスのヒルクライム選手権に出場する車に混じって姿を見せた。

カモフラージュされたフル電動カイエンを運転したのは、タグ・ホイヤーポルシェフォーミュラEチームのシミュレーター兼開発ドライバー、ガブリエラ・ジルコヴァ氏。幅3.5メートル、勾配最大16.7パーセント、全長1,000ヤード(914メートル)のアスファルトの丘を登り、1回目の挑戦でそれまでのSUVによる記録を4秒以上も更新したという。

さらに、スタートラインよりも60ヤード(18.3メートル)先にある最初の計測地点を1.94秒後に通過。このイベントでこれほどの記録を達成したのは、この目的のために特別に製造されたスリックタイヤを装着したシングルシーターのレーシングカーだけだった。この結果は、従来型のサマータイヤを装着したポルシェの新しいフル電動SUVの優れた加速性能を示すものとなった。

また、撮影の一環として、イギリスのテレビ司会者リチャード・ハモンド氏が、このカモフラージュされたプロトタイプを使用して、ヘレフォードにある自分の工房からガレージまで、重量2トンを超える100年以上前のクラシックカーを運んだ。トレーラーを合わせた合計重量は約3トンに達したが、ハモンド氏によると、新しいカイエンは難なくこの仕事をこなしたという。

フル電動カイエンには、将来のポルシェSUV向けに開発されたポルシェアクティブライドが装備され、ブレーキング、ステアリング操作、加速時でもボディを水平に維持。ホイール荷重をバランスよく配分することで、路面との完璧なつながりを実現しているとした。

現在、新型カイエンはまだ市場導入前の最終調整段階にあるが、カイエンの開発責任者、ミヒャエル・シェッツレ氏は、「この記録破りの車の駆動力と装備は、すでに生産レベルに達しています」と述べた。
新型カイエンは、2025年7月10日~13日にイギリスで開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、カモフラージュを施したプロトタイプが展示される。
リチャード・ハモンド、電気自動車カイエンに初搭乗(英語)
ポルシェ 公式HP:
https://www.porsche.com/japan/jp/
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