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更新日:2024.11.04 / 掲載日:2024.11.04
マツダ CX-80《試乗&深掘りガイド》(前編)
《2025年の主役たちが勢揃い》期待の新型モデル先取り&深掘りガイド
2024年も残すところあと2か月となったが、すでに新車界隈は来年2025年に活躍しそうな新型モデルが注目されている。ぶっちゃけてしまうと、今年よりも来年の方が当たり年! ここではこの先に注目して欲しいクルマたちを紹介しよう。
MAZDA CX-80・試乗インプレ&詳報
マツダのSUVは走りを売りにするモデルが多いが、国内フラッグシップを担う新型CX-80も良質な走りが楽しめることが特徴。ならばマツダファンならずともこのモデルの実力は気になるはずだ。今回は販売の主力となりそうなディーゼルターボ車&マイルドハイブリッド車の2モデルを“徳島〜淡路島〜神戸”往復の四国ドライブでチェックしてみた!
●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之
MAZDA CX-80


SUVのトップを狙う意欲作、四国を駆ける!

走りもキャビンも1ランク上にアップデート
セダンの衰退の影響もあって、もはやSUVは悪路向けの特別なクルマでなく、ファミリーユースから&ショーファードリブンまで幅広く対応範囲を拡大している。
近年、マツダが進めているFR(縦置)プラットフォームを用いたラージ商品群の展開も、そんな最新トレンドに沿ったもの。今回導入されるCX-80は、そんな動きを象徴するモデルになっている。
ラージ商品群の第一弾となるモデルはCX-60で、CX-80は第二弾となる。車名が示すとおりCX-60の上級モデルとなるが、前世代のCX-5とCX-8と同様に、キャビン&ホイールベースを延長することで3列シート仕様にも対応している。
ただ、一般的な3列シートを備えるモデルと違うのが、ファミリー&レジャー用途での実用性を最重要視していないこと。具体的には、悠々とした余力感を意識した走行特性やキャビン質感を向上させることで、クラス上のプレミアムツアラーに仕立てられている。
CX-60がドライバーの寄りのモデルであったに対して、CX-80は”同乗者も快適に“というコンセプトに重きをおいている。走りの楽しみ方も含めて、マツダの新世代を予感させるモデルであるのだ。
重量ハンデを感じない力強い走りが魅力
CX-60に対して全長とホイールベースは250㎜長く、一回り大きくなった車体に応じて車重も200㎏近く重くなっている。おおよそ1割の車両重量増になるが、試乗した印象では目立った動力性能の悪化はなかった。
試乗したのは、直6のディーゼルターボ車と、これにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド車の2モデル。どちらも4WD車になる。内燃機のみのディーゼルターボ車の最大トルクは51㎏・mとガソリン車なら5ℓ級に相当する。それだけの分厚いトルクがあれば2t超の車重も苦にならないのも当然だろう。低速域はもちろん、高速域でも悠々とした余裕ある動力性能を示してくれる。
さらにコントロール性の良さも際立つ強みで、高回転域でも加速の優れた伸びを実感できる。このあたりはディーゼルターボとはいえ直6採用ならではのメリット。滑らかなエンジンフィールと相まって高速登坂の急加速でも、低中速の市街地走行でもストレスなくクルマを操れる。トルコンレスの8速ATの制御も、CX-60と比べると低速域でのクラッチ制御や変速のスムーズさが増しており、全体的に洗練されている印象だ。
マイルドハイブリッド車の出力傾向もほぼ同様。駆動モーターのアシスト出力は16.3PS(12kW)と限定的な上に、ディーゼルターボ車の出来がいいこともあって、著しい性能差を感じさせるほどの上乗せは感じられなかった。エンジン自身に低回転域からあり余るほどのトルクがあるため、電動アシストの効果があまり現れないといってもいい。
MAZDA CX-80 XD-HYBRID プレミアム スポーツ 6人乗り









発売は2025年春か? 人気を集めるのは確実
このクラウンエステートはいつ登場するのか。販売店に尋ねると以下のように返答された。
「クラウンエステートは、本来なら2023年末には登場しているはずでした。それが認証不正問題などの影響もあって延期されています。(2024年)10月上旬時点では、発売日などが明らかにされていないため、年内に発売されることはないでしょう。2025年の前半だと思います」。
販売店では「クラウンエステートを待っているお客様は多い」と言う。クラウンクロスオーバーは、SUVを謳いながら、実質的にはボディの後部に独立したトランクスペースを備えたセダンだ。ほかのSUVに比べて荷室の使い勝手が異なっている。クラウンスポーツは、荷室にリヤゲートを備えた一般的なSUVだが、販売店では「ゴルフバッグなどを積みにくく、ハリアーを購入するお客様もいます」と述べている。荷室の長さをしっかりと確保しているクラウンエステートは、このあたりのニーズをカバーする役割もあって、期待されているわけだ。
その分、クラウンエステートは、クラウンのクロスオーバーやスポーツよりも上級で、ボディも大きく装備も充実しているから価格も高いことが予想される。おそらく直列4気筒2.5ℓハイブリッド搭載車が630万円前後になるだろう。理由としては、同じパワーユニットを搭載するクラウンスポーツZが590万円、クロスオーバーZが595万円になるからだ。
ちなみに設計が比較的新しいライバル車としては、LサイズSUVのCX‐80がある。直列6気筒3.3ℓクリーンディーゼルターボにマイルドハイブリッドと4WDを組み合わせたXDハイブリッドプレミアムスポーツ/モダンは価格が632万5000円と、国産SUVとしても相当な高価格車になる。それでも先述のパワーユニットを少しコンパクトなボディに搭載するレクサスNX350hバージョンLの664万6000円に比べると購入しやすい。クラウンエステートは、価格の面でも十分に戦っていけるだろう。







