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更新日:2024.09.24 / 掲載日:2024.09.24
新型CX-80先取りチェック!〜スタイリッシュな3列SUVの魅力〜
2022年の9月に日欧に導入されたCX-60に始まる、マツダの新世代ラージSUV。国内向けとしては2番目となるCX-80の国内仕様車の概要が明らかになった。現時点では内外装のタイプやグレード構成の概要などチラ見せの段階だが、3列シートSUVはファンが多いカテゴリーだけに、この先の上級SUV選びに大きな影響を与えるのは間違いなさそうだ。
●文:横田 晃●写真:澤田和久
MAZDA新型CX-80先取りチェック
待望の3列シートSUVがお披露目
2024年秋に正式発売!

美しさと上質感を強めた個性的なスタイリング
グローバルマーケットでのマツダのSUVは、センスの良いキャビンデザインと走りの良さが高く評価されているが、このたび国内導入されるCX-80は、3列シート採用がもたらす多人数乗車に対応できる、マルチパーパスミニバンに近い役割も期待される一台になる。
事実、先に受注が始まっている欧州向けのCX-80のPR写真では、3列に収まる乗員が快適に過ごしているカットに加えて、愛馬を乗せたトレーラーを牽引して馬場に向かうような、貴族の暮らしを思わせるシーンまで訴求されている。かつては大型セダンが担ったハイソなカーライフの主役を務めることができる、新たなフラッグシップモデルというわけだ。
CX-80の国内仕様車のディメンションは、全長4990×全幅1890×全高(ルーフレールなし)1705㎜。ホイールベースは3120㎜となっている。先代に当たるCX-8と比べると、全長は65㎜、全幅は50㎜ほど拡大されている。全長と全幅は日本で大人気のLクラスミニバン、アルファードとほぼ同じだ。
CX-80のデザインコンセプトは、「Graceful Toughness」。マツダは、タフなSUVでありながら上質な落ち着きと存在感も追求した、と説明している。
エクステリアは、ひと世代前のCX-5から始まった魂動デザインを受け継ぎながら、長いノーズや伸びやかなキャビン、ボディサイドの複雑な抑揚をプラス。エモーショナルな美しさも訴求のひとつとしている。
そして見逃せないのがボディカラー設定。魂動デザインとともに生まれてマツダ車の美しさを決定づけた深みのある赤いボディカラーに、さらに進化したアーティザンレッドプレミアムメタリックが加わった。これまでにない”赤”は路上で人目を惹く大きな武器になるのは必至だろう。また通常塗装色として、溶けた銅を思わせるメルティングカッパーメタリックも追加。これも国内初採用になる注目のカラーだ。
パワートレーンは3タイプ ディーゼル内燃機車も用意
搭載されるパワートレーンは3タイプ。3・3ℓ直6ディーゼルターボ仕様と、このエンジンをモーターでアシストするMハイブリッドブーストと呼ぶマイルドハイブリッド仕様、そして2・5ℓ直4ガソリンエンジンと多板クラッチを使ったトルコンレスATの間に強力なモーターを仕込み、フル電動走行も可能としたPHEV仕様が選べる。CX-60はガソリン車も選ぶことができるが、CX-80には用意されない。
いずれも新世代ラージ商品群と呼ばれる一連のシリーズに共通した、縦置きエンジンのFRベース。マイルドハイブリッドとPHEVは4WDのみ、ディーゼルターボには2WD(後輪駆動)と4WDが用意されている。
今回発表された仕様では、パワートレーンの詳細なスペックは明らかにされていない。ただ、ガソリン車が選べない以外は、すでに発売されているCX-60と同等ユニットと見ていいだろう。
仮にCX-60とスペックは近似するならば、ディーゼルターボは231PS/51・0kg・m。マイルドハイブリッドは、同じディーゼルターボの254PS/56・1kg・mのハイチューン仕様に、48Ⅴで駆動する12kW/153Nmのモーターの組み合わせ。PHEVは188PS/25・5kg・mの2・5ℓ直4ガソリンエンジンと129kW/270Nmのモーターを走行状況に応じて切り替え、または併用するシステムだ。
最新マツダ車らしい豪華内装の魅力も健在
先にCX-80はCX-8の後継と述べたが、新世代ラージモデル群は、従来よりも内外装の仕立てがさらにワンランクアップしている。CX-80も最上級のナッパレザーをふくむ本革シートが用意されており、精緻なインパネやコンソールの仕立ても高級車感覚が強まっている。
インテリアの質感の高さは、近年のマツダ車の大きな特徴。素材や色、デザインのセンスの良さはもちろん、緻密な作りこみは日本人好みの匠の技を思わせ、海外でも高く評価されている。CX-80では、このマツダの新たなアイデンティティはさらに究められており、中でも上級グレードのプレミアムモダン/スポーツとエクスクルーシブモダン/スポーツ、エクスクルーシブモードでは、海外のプレミアムモデルを思わせるしなやかなナッパレザーのシートを装備している。色味もタンとホワイト、ブラックをキャラクターに応じて使い分けられることも妙味のひとつ。これにより自分好みの上質空間を選ぶ楽しみも味わうことができる。
2列目のキャプテンシートもさらに進化。上級グレードにはVIPカーとしても使える電動センターコンソールも設置されている。
ニーズに合わせて選べるセカンドシート設定を採用
もうひとつの売りとなるキャビンの広さと使い勝手は、Lクラスミニバンに勝るとも劣らない。2列目はキャプテンシートとベンチシートが選べ、さらにキャプテンシートではセンターコンソール付きとウォークスルーが可能なコンソールなしが選べる。
CX-8と比べて、2列目、3列目ともに広い空間を確保しているのはもちろん、2列目ワンタッチウォークイン機構やドア開口部拡大などによって、3列目への乗り降りもスムーズ。クォーターウインドウの大型化により3列目の視界が拡大されていることも、多人数乗車での快適性を求めるユーザーには嬉しいだろう。
空調も後席を独立して調整でき、3列目の専用吹き出し口も備える。バンパー下部で足を動かすだけで開閉できるハンズフリーリヤゲートや、ワイヤレス充電をふくむ豊富な外部機器連携、パノラマサンルーフなど、アクセサリーの充実ぶりも目覚ましい。
前後重量バランスに優れるFR方式の採用は、走りの質や優れたハンドリングだけでなく、最小回転半径5・8mという、アルファードをしのぐ取り回し性能も実現させている。
多人数乗車は必要だが、Lクラスミニバンには触手が動かない。そんなコダワリを抱くクルマ好きにとって、気になる一台になるのは間違いなさそうだ。
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