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更新日:2024.01.24 / 掲載日:2024.01.24

名車・ランクル70復活! 究極の“ホンモノ” 人気の理由を解説

《大願成就》日本が誇る名車が軌跡の復活!

クルマの世界で「ヘビーデューティ」を体現する存在、ランクル(ランドクルーザー)。中でも1984年デビューの「70」は命を預けるガチな道具としての信頼を世界中から集めたモデルだ。そして2023年11月、国内では2世代前のいわば旧車の70が再発売、しかもオーダーストップの大人気という。本格クロカン界隈の住人ならずば理解しがたい現象の理由を、誰にもわかりやすく解説する。

●本文:横田 晃

TOYOTA ランドクルーザー70『新たなる一歩』

再発売といっても、基本骨格やボディは2014年に限定再販売されたときのモデルとほぼ同じもの。今回は期間や台数限定ではないから、欲しい人は気長に待てばいつかは買える。

乗用車規格のAT設定で魅力倍増! “究極のホンモノ”
 2023年11月29日に、9年ぶりに国内販売が再開されたランドクルーザー70が、大人気を呼んでいる。予定台数をはるかに上回るオーダーが殺到して、ディーラーではオーダーストップ状態。納車はすでに3年以上待ちという。

 復活とか新型とか、さまざまな書き方がなされているが、今回再発売されたのは、型式上はあくまでも継続生産モデル。1984年の登場以来、数々の改良や変更は受けてきたものの、基本設計は変わっていない。じつはそれこそが、このクルマの大切なポイントだ。

 ランドクルーザーの各モデルは、今やステイタス性でも人気だが、70系は本来究極の実用車。頑丈なフレームにリジッドサスペンションを吊り、自身の判断でギヤと駆動輪を切り替えるパートタイム4WDシステムを備えた、シンプル極まりないクルマだ。その高い信頼性や走破性が、命がけの現場を含む、世界中の過酷な環境で支持されてきた。

 だから2004年に排ガス規制の強化で日本市場から一度撤退してからも、世界の市場では販売が続いていた。町から何時間も荒れ地を走り続けてたどりつく奥地の集落では、ランクル70は食料や燃料などを運ぶライフラインであり、救急車やドクターカーであり、治安を守る警察車両や軍用車でもある。

 そうした土地では、たとえ一台のランクル70がボロボロになって廃車されても、足回りなどの主要パーツは大切に保管されて、貴重な残りの同型車の維持修理に使われる。だから安易にフルモデルチェンジはできないのだと、かつて取材した開発者は語ったものだ。

 2014年に期間限定で国内販売された30周年記念モデルは、商用車規格のガソリンMT車のみでもたちまち完売の人気を呼んだ。今回再発売されたのは、待望の3ナンバー乗用車登録のディーゼル車。ATもあれば電子制御のトラクションコントロールや自動ブレーキシステムなども揃う。世界が認めたホンモノに気軽に乗れるのだから、人気沸騰も当然だろう。

ヘッドライトは長年使われていた丸形2灯の規格物から、形状は似ているがデイタイムライトを内蔵したLEDに変更されている。
インパネなどのデザインは不変。商品企画は商用車規格に準ずるため、樹脂の質感などはけっして高くないからそのつもりで。
エンジンは新開発の2.8ℓ直4コモンレールディーゼルターボ。ミッションは6速ATだが、駆動輪を切り替えるトランスファーはマニュアル式。
青いキャップの補給口は排ガス浄化触媒を活性化させる尿素用になる。
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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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