新型「センチュリー」はここに注目！SUVスタイルが生んだ新しさとは？

　遂に発表されたトヨタの新型「センチュリー」。SUV然とした堂々たるスタイルは、これまで馴染んでいた「センチュリー像」を大きく覆すもので、発表会のライブ配信では驚きの声が止みませんでした。

　ところが、新型センチュリーは従来モデルのボディをSUVスタイルに置き換えただけ……とはならないのがスゴいところ。この記事では新型センチュリーの注目ポイントをまとめて紹介します！

【パワートレイン】加速性能も向上！新開発V6 3.5Lプラグインハイブリッドシステム

　センチュリーのイメージと言えば、客人を乗せて走るショーファードリブン。乗り心地の良さは当然ながら後部座席の快適さを示すもので、走りの良さなどといった視点では語られてきませんでした。

　新型センチュリーに搭載されるのは新開発となるV6 3.5Lプラグインハイブリッドシステム（2GR-FXS）。システム最高出力303kW（412PS）でパワフルかつ爽快な加速性能を実現し、ショーファーカーとしてはもちろんのこと、ドライバーズカーとしてオーナー自らがドライブを楽しめる走行性能を持っています。

　さらに四輪操舵システム「ダイナミックリヤステアリング」を設定し、低速域では取り回しの良さ、中高速域ではシームレスかつ自然なハンドリングを実現している点も見逃せません。

　また、レクサス・LMへの導入で注目されたドライブモード「REAR COMFORT」モードを初設定。アクセルやブレーキを統合制御し、スムーズな車線変更や停車時の揺り戻しを抑えるブレーキ制御を支援するもので、後席の快適性についても進化しています。

【エクステリア】テーマは“威風凛然” 日本の美意識が随所に

　日本の美意識を随所に表現したデザインテーマは歴代モデルを継承したもので、新型車のデザインテーマは“威風凛然（貫禄があり、りりしいさま）”。水平・垂直を基調としたデザインで、堂々とした品格を表しています。また、センチュリーの象徴である鳳凰のエンブレムは新型車でも健在です。

　そして新要素として挙げられるのが、全7色を取りそろえた新型センチュリー専用のボディカラーラインナップ。コントラストの強い赤色が鮮烈な印象の「紅蓮（ぐれん）」、鏡面磨きと呼ぶ技術で美しい黒色に輝きを持たせた「麟鳳（りんぽう）」など、個性豊かなカラーリングが用意されました。

【インテリア】「人中心」の思想で設計された快適な室内空間

　極上の快適さをもたらす室内空間はセンチュリーの真骨頂。SUVスタイルのボディに合った機能が新たに備えられました。

　最大75度開く大開口のリヤドアと掃き出しフロアで、優れた乗降性を実現。さらにオート電動格納式ステップ、大型アシストグリップなど、地上高の高いモデルに嬉しい装備がプラスされています。

　車内では、18スピーカーと8chオーディオアンプで構成したプレミアムサウンドシステムで、上質のリスニング空間を実現。フルリクライニングが可能なリヤシートは、電動オットマン、空気袋が膨らんで背中や座面を押圧するリフレッシュ機能を備えています。

【おわりに】今後発表がある？新型センチュリーの気になるポイント

　今回大々的に初公開された新型センチュリーですが、中にはまだはっきりと明言されていない情報もありました。

　まずは、GRバッジを装着した新型センチュリーについて。今回の発表では特に触れられていませんでしたが、ドライバーズカーとしての性能も際立つ新型センチュリーとあれば、今後GR仕様が登場しても不思議ではありません。続報に期待しましょう。

　二つ目は、発表会の中で取締役・執行役員 デザイン領域統括部長のサイモン・ハンフリーズ氏から語られた「テーラーメイドのようにお客様のご要望に応える」という言葉と、リヤドアがスライドドアになったモデルの存在。

　これについては、一部のトヨタ車両販売店に在籍する「センチュリーマイスター」を通じて世界で一台のセンチュリーを作り上げるプランが今後用意されることがアナウンスされており、スライドドア仕様についてもこのプランによって実現できるものと思われます。

　また、発表会の終わりにはオープンカースタイルをイメージしたセンチュリーがスクリーンに映し出されていましたが、このような大胆なカスタマイズも実現可能となるのでしょうか。期待は膨らむばかりです。

【あわせて読みたい】

SUV仕様のトヨタ新型「センチュリー」発表！新開発V6 PHEVシステム搭載で力強い走りに

トヨタが誇る「究極のショーファーカー」、センチュリーがまさかのSUVに！多様なニーズに応える新時代のショーファーカー誕生。

www.goo-net.com

2023.09.06