車とお金
更新日:2019.03.23 / 掲載日:2014.12.15

車の廃車手続きは取り消し可能?永久抹消登録の場合は?新規中古車登録の方法

廃車手続きは取り消し可能?

goo-net編集チーム

廃車手続きを行った後でそれを取消したい場合はどうすればよいのでしょうか。そもそも手続きを取り消すこと自体は可能なのでしょうか。

永久抹消登録の場合、廃車手続きの取り消しは難しい

廃車手続きをするときはそのやり方をいくつかの選択肢の中から選べ、それぞれのやり方によって用意する申請書類が異なります。災害などで既に自動車が使えない状態となっている、もしくは盗難にあい戻ってくる見込みがない場合は、車の登録を永久的に抹消しようと考えるでしょう。

永久抹消登録を選んだ場合は再度それを取り消そうとするのは難しいと考えられます。手続き自体は管轄の運輸局にて行いますが、手続きの時に解体届を一緒に提出し、既に車が廃棄済みとなってしまっているからです。

永久抹消登録とは

永久抹消登録の区分は「解体」と「滅失・用途廃止」に分かれます。

解体

こちらはいわゆるスクラップ。つまり車を完全に解体して使えないようにしてしまうことです。解体の場合は、解体が完了したら解体証明書が発行されます。解体証明書が発行されたら、永久抹消登録の手続きをします。

滅失・用途廃止

車が盗難にあったり災害で使えなくなったりした場合が、滅失・用途廃止です。用途廃止の場合、車自体の形は残っています。ですが永久に登録を抹消することになるため、公道を走ることはできません。

一時抹消登録の場合は廃車のキャンセルが可能

一時抹消登録とは車の登録を一時的に抹消することです。一時抹消登録の場合は車の解体申請は行いません。つまり車の登録をしていない状態になるだけなので、再登録をすればまた車を利用することができます。
長期間車を使用しない予定があるものの数年後には再度使用する目途が立っている場合は、一時的に車の登録を抹消する手続きを行う方が良いでしょう。一時抹消登録の場合は再度使用する時期になったら運輸局に手続きをして新しいナンバーを発行すれば再度乗れるようになります。

永久抹消登録と一時抹消登録の違いとは?

永久抹消登録と一時抹消登録の違いは、解体の申請をするかしないかの違いです。永久抹消登録の場合は解体の申請を行って廃車にしますが、一時抹消登録の場合は解体の申請は行わず、登録だけが抹消されます。
もちろん、一時抹消登録の場合であっても登録抹消に違いはないので、そのままでは乗ることはできません。

廃車から再登録手続きする方法

永久抹消登録にて廃車手続きを行った場合、再登録が難しいことは先に述べたとおりです。
一方、一時抹消登録手続きを選択した場合は、再登録手続き=中古車新規登録をすると再度利用できるようになります。中古車新規登録手続きの前に、安全性の調査のため、登録をしたい車の新規検査を受けなくてはいけません。新規検査は普通車が2,100円・小型車2,000円で、その他に自動車重量税などがかかります。普通自動車の場合は手続きをする運輸支局、軽自動車なら軽自動車検査協会にて所定の検査を受けます。

再登録のために必要な書類は自動車の新規登録時に必要な書類とほぼ同じですが、一時抹消登録手続きを行った際に抹消登録証明書を発行してもらっているはずですからそれを一緒に提出しなくてはいけません。再登録手続きにかかる費用ですが、登録やナンバープレートの代金だけで4000円前後、さらに自動車税、重量税、自賠責保険料の費用がかかります。

中古車新規登録申請に必要な書類

一時抹消登録からの中古車新規登録手続きには、次の書類が必要です。

・申請書(OCRシート第1号様式)…運輸支局で配布
・登録識別情報等通知書、又は一時抹消登録証明書…一時抹消登録時に発行
・車庫証明書…使用者の管轄の警察署で発行(40日以内のもの)
・手数料納付書…検査登録印紙700円が必要
・自動車検査票…管轄の運輸支局で受け取ることができる
・点検整備記録簿…点検整備内容を記録したもの
・自賠責証明書…自賠責保険加入時にもらえる
・自動車重量税納付書…運輸支局にて重量税印紙を貼る
・印鑑証明書…発行から3か月以内
・実印…印鑑登録をしていない場合は市区町村の役所で行う

もし使用者と所有者が異なる場合には、これらに加えて次の3点も必要です。
・所有者の印鑑証明書と実印
・譲渡証明書
・所有者の委任状

これらの書類はごく一般的な例なので、詳細は運輸支局または軽自動車検査協会で確認をするようにしましょう。

手続きの流れ

書類が揃ったら、いよいよ中古車新規登録の手続きを行います。上記書類をまとめて「車の使用者の居住地を管轄する運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)」に向かってください。
運輸支局の窓口で書類を提出し、受付をしてもらいます。

検査には仮ナンバープレートが必要!

実は検査には、仮のナンバープレート(仮ナンバー)を用意する必要があります。何故なら、検査のためには公道を走って車を持ち込まなくてはいけませんが、ナンバープレートがないと公道を走ることができないからです。仮ナンバーは、臨時運行許可制度と呼ぶこともあります。

仮ナンバーの交付には、次の書類が必要です。

・自動車臨時運行許可申請書…手続きの時に受け取る
・手数料…750円程度
・自賠責証明書…原本が必要
・身分証明書…窓口に来た人のもの
・印鑑…認印で可

これらの必要書類が揃ったら、運輸支局または市区町村の役所で手続きが行えます。

廃車手続きのキャンセル・一時抹消登録からの再登録は、書類の用意に少し手間がかかります。しかし、仕組みや流れは基本的に運輸支局を中心に動けば良いので実は単純。めんどうに思えたらプロに頼むのがいちばんですが、費用を考えると自分でやってみることをおすすめします。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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