ドライブ
更新日:2023.06.07 / 掲載日:2019.11.04
ペーパードライバーが運転を久しぶりにする際に注意すべき点と対策法とは
運転免許を保有している方のなかには、運転する機会がほとんどなかったり、かつては運転していたがクルマを手放してしばらく運転していなかったり、就職前に運転免許を取得したが、それ以降一度も運転していなかったりなど、いわゆるペーパードライバーの方はたくさんいるのではないでしょうか。
久しぶりに運転をしようとしても、運転感覚を忘れていたり、最近のクルマの勝手が違っていたりと、かつてのようにスムーズにいかないのは致し方ないかもしれません。
ここではペーパードライバーが久しぶりに運転をする際に、気を付けるべき注意点や対策法について説明します。該当するペーパードライバーの方は、是非参考にしてください。
久しぶりの運転で起こしやすいトラブルと対処法(AT車)
久しぶりに運転をした際に起こしやすいトラブルと、その対処法をまとめてみました。安全運転のためにもひとつひとつチェックし、思い出しながら実行してください。
何度か反復し意識して実践することで、身に付くと思いますので是非参考にしてください。
クルマの発進手順を忘れてしまっている
クルマの発進手順を忘れてしまっている場合は、下記の7ステップを確認しながら、順を追って対応してみましょう。
1.クルマに乗って適正な運転姿勢を設定します。
2.両足をブレーキペダルとフットレストに乗せ、少し余裕のあるところでシートのスライド位置を固定してください。
3.両腕でハンドル上部を握り、肘が少し曲がる位置でシートのリクライニングを固定します。
4.シートベルトを締め、ルームミラーとバックミラーを調整して、エンジンをスタートさせます。
5.ATおよびCVTの場合は、ブレーキを踏みながらシフトレバーの位置がPもしくはNにあることを確認し、エンジンキーを捻り(もしくはエンジンスタートボタンを押す)エンジンをスタートします。
6.シフトレバーをDに入れ、パーキングブレーキを解除します。
7.周囲の安全確認ができたら、ウィンカーを点滅させブレーキペダルを離し、アクセルを踏んで加速します。
車両感覚や車幅感覚を忘れてしまっている
車両感覚や車幅感覚を取り戻すには、誰か助手席に乗ってもらい、今車両がどの位置を走行しているのか確認しながら運転するというのが、早く感覚を取り戻す方法です。特に、車両が車線の真ん中を走行すると、運転席から見える中央線や歩道側の白線がどのあたりにくるのか?を確認しておくと、車幅に合わせた走行がしやすくなります。
また、一人で車両感覚や車幅感覚を取り戻す際は、空いている他の車両の迷惑にならない、白線の引いてある駐車場等で白線を使って、クルマと目視の感覚とのギャップを埋める練習をおすすめします。
具体的には、白線にそって駐発進を繰り返したり、白線に沿って前進・後退を繰り返すといいでしょう。できるだけ、毎日もしくは間隔を空けずに運転することで、運転にも早く慣れ、車両感覚や車幅感覚を取り戻すことができるでしょう。
久しぶりの運転で運転に恐怖心を持ってしまっている
運転に恐怖心を感じる場合は、交通量の少ない朝の時間帯で、普段良く通る近所の道路を何度か走りながら感覚を取り戻すのが良いでしょう。運転に慣れくると、徐々に時間帯をずらして、幹線道路を走ることで恐怖心も取り除かれていきます。焦らずに少しずつ慣らしていくことが重要です。
標識を忘れてしまっている
これは事前に身の回りにある、標識をインターネット等で調べるか、走りながら思い出していくしか方法はありません。しかしながら、駐停車禁止や進入禁止、一方通行などの標識は必ず復習してから運転してください。
バックミラーやサイドミラーで見える範囲を忘れてしまっている
バックミラーやサイドミラーで見える視界には見えないエリア(死角)が必ずあります。バックや車線変更の際は、バックミラーやサイドミラーの角度を変えながらそれぞれを上手く補完するように活用することで安全な後方確認が可能になります。
また、クルマを走らせる前に目視とミラー越しで見える違いをチェックすることも大切です。
駐車場への駐車ができない
前述の車両感覚・車幅感覚を取り戻す時と同じように、白線の引いてある広めの駐車場で周囲の車両の迷惑にならない場所で反復して練習しましょう。その際、助手席に運転のできる人に座ってもらい、アドバイスをもらいながら練習をするのもおすすめします。焦らずに練習できる環境であることも重要です。
バックミラーと内側のサイドミラーを使いながら、内輪差を気にしてスムーズにステアリングを操作することが駐車を克服する秘訣です。焦ってしまうと、駐車が上手くできなくなることもあるので、後方からクルマが来ている場合などでは、後方のクルマを先に見送ってから余裕のある状態で駐車操作を行うと良いでしょう。
また、AT車やCVT車の場合は、駐車操作中はアクセルを踏まずクリープを使うことがポイントです。
高速道路で上手く合流できない
久しぶりの運転では、運転の感覚が鈍っているなどによって、ペーパードライバーは高速道路で上手く合流できないと言う話を良く耳にします。
高速道路で合流するコツは合流車線の使い方にあります。先行車との距離や速度差、後方から来る車両との感覚を計りながら、合流車線で本線との速度差がないように合わせて、加速することが上手くいく秘訣でしょう。スピードを出し過ぎても、低すぎても、周囲の車両に迷惑をかけるばかりか、最悪事故を誘発してしまう可能性があります。
また、合流の際は本線から来る車両の確認をミラーに頼らず、合流直前に目視で安全確認すると良いでしょう。
久しぶりに運転をする際に確認しておきたいポイント
久しぶりにクルマを運転する際には、次の点を出発前に確認するように心がけてください。いずれも安全運転のためにも走り出す前に確認する必要があります。
アクセルとブレーキの確認
クルマによってアクセル、ブレーキペダルの位置や高さ、踏みしろが異なります。アクセルとブレーキは、クルマの操作でも安全運転を司る重要な機関パーツです。ペダルの踏み間違えのないように、位置を確認した上でシートポジションを調整しましょう。
方向指示器やライト類の操作
方向指示器やライト類の場所と操作方法を事前に確認しましょう。特に輸入車の場合は国産車と左右反対になっている可能性が高いので、以前乗っていたクルマからどちらかに変化があった場合には注意が必要です。交差点やアンダーパス、トンネルで慌てないように確認します。
エアコン操作の確認
クルマの運転に慣れるまでは、極力運転に集中すべきでしょう。そのため、エアコン操作も出発前や停車中に行うことが好ましく、あらかじめ出発前にエアコンの操作を確認すると良いでしょう。
またカーナビゲーションの設定も、出発前に余裕を持って設定し、ルートを確認することで運転に集中することが可能になります。是非、実践してください。
バックミラーやサイドミラーの調整・確認
バックミラーやサイドミラーを使った後方確認の基本は、適切な運転姿勢とミラー位置の設定です。バックミラーは頭を動かさなくても、リヤウインドウが左右均等に収まる位置で調整します。サイドミラーの左右方向はボディが少し見える位置、上下方向は約半分くらい路面が見える位置に調整します。
クルマによってはシート高、ハンドルの高さや角度が調整できる車種もあるので、自分の体型に合わせ妥協をせず、しっかり調整してください。
なお、最適なドアミラーやシートポジション、ハンドルやペダル位置が記憶できる車種はその機能を活用することで、次回以降も最適なポジションを読み出すことができるので、まずは、久しぶりに運転するクルマにそれらの機能が備わっているかを調べてみましょう。
久しぶりの運転をする際の注意点・コツ
次に久しぶりの運転する際に注意すべきポイントとコツについて説明します。
まず、リラックスすることが重要です。久しぶりの運転にも関わらず、気持ちが高ぶっていては安全なドライブはできません。十分な睡眠を取り、運転のしやすい服装に着替えましょう。運転姿勢の邪魔にならない、バタつきのない服装、厚みのないしっかりかかとが固定できる薄底のスニーカーに履き替えましょう。
走り出してからは、周囲の動きに注意を払いながら、決して「急」の付く、急発進・急ハンドル・急ブレーキをしないよう、注意して走行するように心がけましょう。冷静さを保つことで、周囲のクルマの動きも良く見えるようになり、流れに乗ったスムーズな走りが可能になるでしょう。
また、久しぶりの運転ということで、運転免許証を忘れてしまうこともあるかもしれません。当然のことながら、運転をする際には運転免許証の携帯が必要になるので、必ず確認し、忘れないように注意しましょう。
久しぶりの運転にどうしても不安がある場合
久しぶりの運転では、いきなり一人で公道を運転するのは不安もあることと思います。そのような場合は次のような手段でベテランドライバーに付き合ってもらい、運転の練習をして、運転操作や感覚を取り戻すことが可能です。
教習所のペーパードライバー講習で練習する
自動車教習所は免許を取るための教習以外にも、長らく運転をしていないペーパードライバーに向けた、教習を用意しているところがあります。教習のプロである教官を助手席に乗せて、運転のコツや注意すべきポイントに加え、アドバイスを受けながら、練習する方法があります。
運転慣れした人に同乗してもらって練習する
運転するクルマがあって、日ごろからクルマを運転している人が身近にいる場合は、助手席に乗ってもらい、安全確認や運転操作のアドバイスを受けながら、練習することもおすすめです。親しい友人や家族の場合、緊張せずリラックスして運転できるメリットがあるでしょう。
出張個人レッスンを受ける
他にもペーパードライバー専門の出張個人レッスンと言う方法もあります。マンツーマンで苦手を克服するスタイルを特徴とし、時間に余裕のない方には便利なシステムです。自宅以外にも指定場所に出張してくれるため、仕事帰りに効率良く講習を受けることも可能です。
まとめ
運転免許を取得しても、ほとんど運転のしたことないもしくは、何らかの理由により長期間運転をしない時期が続いているペーパードライバーの方はたくさんいます。運転しない期間が長くなると、徐々に運転操作や車両感覚、標識や法令などを忘れてしまうことが多くなります。
そのため、久しぶりに運転をする場合は、まず、周囲の友人や家族から協力を得るか、ペーパードライバー用の自動車教習所の講習や出張個人レッスンなどを利用して、運転操作や車両感覚、標識や法令を思い出すことが、運転を安全に再開することに繋がります。
必要に迫られて、運転を再開することがあると思われますが、決して焦らずに安全に対応していくことが大切です。
ペーパードライバーが久しぶりに運転をする際、どのように練習するのが良い?
運転に慣れている人が身近にいれば、同乗してもらいアドバイスを受けながら練習する。また、教習所のペーパードライバー講習を受けるか、ペーパードライバー向けの出張個人レッスンというサービスも存在します。
ペーパードライバーを克服するポイントとは?
まずリラックスして、シートやミラー類を自分に合わせてしっかり調整しましょう。それから車両感覚・車幅感覚を思い出します。路上では周囲の動きに注意しながら、急発進・急ハンドル・急ブレーキといった「急」の付く操作をしないようにしましょう。
久しぶりの運転です。高速道路での合流のコツとは?
合流のコツは合流車線の使い方です。先行車との距離や速度、後続車に注意しながら、本線との速度差がないように合わせて加速するのが上手くいく秘訣です。